葬祭業の仕事内容、やりがい、向いている人、未経験から始めるには?

葬祭業での主な仕事内容

葬儀を行うにあたっての打ち合わせ(祭壇や礼状など)、そしてその発注、納品の確認、実際の式での接客、食事対応、終わった後の精算や集金対応まで一通り行いました。葬儀に関わることだけではなく法要の時には食事や引出物配達などの対応もしました。
また、まだ亡くなられてはいないが不安なことがある人に向けて事前の相談対応も行いました。対象者本人の方もいらっしゃれば、家族や親戚が相談に来られる時もあります。対象者本人の場合、入院や施設にいる時もあり、そういった時はそこまで出向いて相談にのっていました。
時には互助会の営業も行いました。セミナーや相談会を開き、来て下さった方に互助会をすすめて加入してもらったり、時には外回りで1件1件ピンポンしながら互助会の勧誘をした事もありました。加入してもらうと自分のポイントになり成果報酬としてかえってきます。オンラインが進みインターネットでも加入できるようになると、電話で勧誘の業務もありました。

葬祭業ならではのやりがい

大切な人を亡くした時の家族の方への接し方は人それぞれで精神的にきついものもありますが、全てが無事に終わり家族が思い返した時に、感謝を述べられる事も多いです。時には涙を流され、これまでの故人への色んな思いを振り返りながら、あなたが担当をしてくれてよかったと言ってくださる人もいます。ほとんどの人達が人生の中で人の死に身近にふれることが何度もあるわけではないので、その家族にとってみるとたった二日間の式ですが失敗したり後悔することがあると、ずっと心のなかに遺恨として残ってしまいます。その逆もしかりで、良かったと思える式になることができれば、それもずっと胸の中に良かった思い出として残るはずだと思います。そういったお手伝いをできる仕事は色んな仕事においてあまりないと思っているので、やりがいにつながりました。

葬祭業のマイナスポイント

勤務シフトがとにかく過酷でした。朝は早いと7時頃から始業して夜は21〜22時が当たり前の世界です。接客業はどこも労働時間が大変だと思いますが、接客業の世界の中で見ると平均的なのではないかと思います。パートやアルバイトでしたら時間が決められていて帰る事ができます。ただ正社員は定時にあがれることは1年を通しても1回あるかないかです。
葬儀というものは突発的にはいるもので予定がたてられないので、シフトを組んでも休みがとぶことはざらにありました。前日にしか休みが決定しないというのはかなりのマイナス面かなとも思います。1日に何件までと件数を決めている葬儀社もあり、そういったところだとシフトが変更せずにいけると思います。

葬祭業の仕事に活かせる経験・スキル・資格

資格は基本的に何もいりません。ただ納棺や葬儀司会などをする時は社内の検定合格が必須です。現場で覚えていかないといけないので場数をふみながら検定に挑むという流れです。
あったら有利になる資格は葬祭ディレクターという資格です。

葬祭業の仕事に向いている人・向かない人

人としゃべったりするのが苦手であったりストレスに感じる人、そして接客が嫌いな人や、亡くなった人を見ることが怖かったり不快に感じる人は向いていないです。
また、発注においてはスピードと正確さが求められます。あまりにもマイペースであったり、時間に急かされるのが嫌な人も向かない職業です。
後はシフトが厳しいので、自分の時間を持ちたい人や定刻の勤務の希望の人は絶対に難しいです。生活をするだけで自分の時間はほとんどもてないからです。また勤務中もほとんど休憩する時間がないので、いつも時間におわれながら、業務をこなしていきます。毎日決まった要領で決まった量の仕事がいいという人には厳しい仕事になるかもしれません。

葬祭業仕事でのキャリアパス

基本的に今は若くても能力がある人が実力主義で出世していく時代です。そういった会社がふえています。昔のように年功序列の時代は終わったので、上の役職にいた人が来期からは一般職ということはざらにあります。能力主義なので、成果を出せば出すほど上にいけます。早いと2〜4年のスパンで上にのぼっていく人もいます。ただ失敗したりその失敗を隠そうとしたりもみ消したり、成績が著しく悪かったりと見込みがないと思われた人は容赦なくおちていきます。なので、出世したからといって安心できる所でもないかなと思います。どこの世界でもそうかと思いますが、今は若いい人でもどんどん上をめざせる時代なので自分次第だとおもっておいていいと感じます。

葬祭業業界の最近の動向

最近は家族葬が増え、そういったプランを提案する会社もふえてきました。家族葬がふえるということは売上がのびなくなるということです。コロナウィルスの影響もあり、参列する人が少なくなってきたことも要因のひとつです。大きな会館はいまや必要なくなってきたということです。新しくたつ会館はほとんどが家族葬に特化した小さな面積で家のようなつくりになっています。身内でアットホームにおくりたいという需要が増えてきたからだと思います。今は香典も家でオンラインで出せる仕組みが開発されています。オンラインで受付された香典は会社のシステムに入り、そこからお客様の手元に行くというながれになります。お供えする供物もオンラインで注文できるようになりました。直接故人の顔をみておまいりしなくても、家で済ませられる時代になったのです。業務をスマート化していくと人員削減にもつながるので、売上がのびなくなっていることと併せてきびしくなってきた世界だと思います。なかなかこの業界では昔では考えられなかったことが進んでいっていると感じます。

葬祭業仕事を未経験で目指すには?

まずは現場に入り、経験をつむことが全てだと思います。どんな仕事もやってみなければわからないので、会社に入ったら色んな業務をしてみることが大事です。とくにこの仕事は未経験から入る人がほとんどなので、そこは何のハンデにもならないと思います。飛び込んでみることが大事です。接客が好きだと思っていても実際やってみるとすごく疲れてしまったりストレスに感じてしまう人もいます。自分がおもっていることと向いていることは意外と違う時もあるということです。積極的に自分のスキルを取り入れながら、現場で経験をつむことが一番です。

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