塾講師の仕事内容、やりがい、向いている人、未経験から始めるには?

塾講師での主な仕事内容

中学一年生から高校三年生までの生徒への学習指導や授業の準備がメインですが、教室の清掃や掲示板に貼るお知らせ等の制作、定期テストの点数管理事務や分析など、塾講師と言っても担当する授業や生徒に関する事だけが仕事という訳ではなく、一年を通して一定以塾講師は生徒の学習意欲を引き出し、成績を上げ、生徒や生徒の保護者さんの目標を実現する為にお金をいただく職業です。その為、生徒の学習意欲や成績向上に対して何よりも真剣でなければいけません。しかし、塾に来る生徒、特に中学生のほとんどは親に言われて嫌々塾に来ている事がほとんどで、学習意欲も具体的な将来の目標もありません。この、大人と子供の違いを理解したうえで、生徒に対して誠実に接しつつ大人として言わなければいけない事はきっちりと言い、勉強を自らするレベルまでもっていく事が塾講師として非常に重要な仕事になります。
当然十代の勉強で人生が決まるわけではありませんが、人生に大きな影響を与える事も事実です。塾講師は生徒の師匠でもなければ学校の先生でもないので、人の道を説く必要はありませんが、人間教育の場であり、そこで働くことの責任は自覚しておく必要があります。
上の忙しさのあるお仕事です。

塾講師ならではのやりがい

もちろん自分が担当する科目を好きになってくれたり、成績が上がった時はうれしいですが、生徒が夢や目標を持ったり、それに対して行動を起こし始めたりなど、人間的な成長を感じたときは非常にうれしいです。
ひとえに成績の向上といってもその目的は生徒の視野を広げ、そのなかで見つけてきた目標を実現する事です。12~18歳という難しい時期は、その選択肢のおおさや、未熟さから様々な物事に分銅されるものです。その中で自分と一生懸命向き合い、やりたい事をつかみ取ってきた時は心の底から抱きしめたくなるほど嬉しく、やりがいを感じます。
また、生徒から学ぶことも非常に多いです。目の前のタスクに追われるうちに忘れてしまいがちな「一歩前進」「日々精進」の姿勢を生徒に偉そうに教えるわけですから、自分もそうしなければいけないといつも感じることが出来ます。

塾講師のマイナスポイント

働き方や会社にもよりますが、残業が生まれやすい業種です。授業自体が1~2コマしかなくても、その生徒の成績や弱点を分析して今後の学習プランを精査し、小テストなどの次の授業の準備をしなければいけないので、日によって仕事が終わる時間が大きく変動しやすいです。
また、塾長(教室の管理・責任者)によって働きやすさが変わります。運営の上手い方が塾長になった場合は、担当する科目や生徒が変わることは少ないですが、そうでない場合は、いきなり今まで全くかかわることの無かった生徒の担当をしなければいけなくなったり、自分の苦手科目の授業を急に振られる事もあります。こういった場合、大体の塾では講師は「わからない」という言葉を発してはいけない為、90分間の地獄を味わうことになります。

塾講師の仕事に活かせる経験・スキル・資格

アルバイトの場合は大学生以上、正社員の場合は四年生大学卒以上が条件になっている塾がほとんどです。また、担当する科目を教えられる学力はもちろんですが、生徒を飽きさせない工夫として、”英語を教えながら歴史の話をする”といった視野の広い授業をする必要もある為、普段から担当科目以外の情報にも触れる様にしていくことが仕事を効率させます。また、教育系の業界なので、心理学や脳科学、哲学などにも触れておくと良いです。

塾講師の仕事に向いている人・向かない人

最低2教科以上の科目を指導できるレベルの学力を持っていることは当然として、小学生や中学生を”人格を持った一人の人間”として尊重できる人はこの仕事に向いていると言えます。小・中学生の未熟さを否定するのではなく、自分と同じ未だ発展途上の人間である事を認め、生徒に対して誠実に、しかし人生のちょっと先輩である自覚を持った発言と行動を求められる為、それが出来る人は塾講師に向いています。
しかし、相手が子供だからと上から目線であれこれと説教ばかりしている人は講師には向きません。生徒に限らずあらゆる人間関係においても、自分の事をナメている人の話は聞きたくなくなってしまいます。そんなことでは成績は永遠に上がることはありません。週に1~2回の90分の授業だけで成績が上がるわけがありません。宿題や自習などの授業外学習や、学ぼうという姿勢が学力を向上させます。塾の授業での仕事はそのサポートなのです。

塾講師仕事でのキャリアパス

講師として出世したければ、とにかく結果を出すことです。結果の分かりやすい業種なだけに、出世したければ結果を出し続ける事が最も重要な事です。また、個別指導は生徒の平均学力が低い事が多いため、進学塾や予備校の集団授業などで結果と生徒からの評価の両方を勝ち取ることが出来れば、映像授業の仕事やテレビでとりあげられるようなカリスマ講師としてのポジションにつくことも可能です。しかし、そのレベルまで上がるには東大や京大、早稲田・慶応などの一流有名大学卒の学歴は必須となってきます。それが難しい場合は、講師というより会社の中で塾長などの管理職になる道が良いでしょう。塾長は管理職でありながら生徒と密接に関係することができ、仕事が認められれば本社勤務などのキャリアアップを目指すこともできる非常にバランスの取れとポジションです。

塾講師業界の最近の動向

少子高齢化の煽りを受けていない事もありませんが、その分一人の子供にかかる教育費が多くなる傾向もある為、生徒数は今後もそこまで減ることはないでしょう。しかし、過疎化地域の場合はそうはいかなくなっているのが現状です。都心部への一極集中化は、塾・教育業界にも影響を及ぼしています。
独立・企業が非常に難しいと言われていた塾業界ですが、最近では「授業をしない塾」や「英語に特化した塾」など、今までになかった痒いところに手が届く新しいスタイルの塾が成功を収めています。
独立・企業をせず、会社に勤める立場からすれば、塾は大きく成長して急に年収が上がる事はありませんが、逆に急に大きく衰退して仕事が無くなってしまう可能性も非常に少ない”横ばい力”のある業界なので、終身雇用を求める事の出来る企業です。
しかし、国の教育制度からの影響は受けやすい業界であり、近年行われている教育改革が本当に意味があり、今後も目覚ましい結果を出していくなら、より高いレベルの進学を目的とした塾や、特色の強い塾以外の需要は大きく減るものとされます。

塾講師仕事を未経験で目指すには?

年齢にもよりますが、未経験は大きな問題にはなりません。それよりも業界の性質上、生徒や生徒の保護者から学歴を非常に重要視されるお仕事ではある為、高い学歴や勉強系の資格を取っておく事は非常に必須です。受験対策は塾にとって花形であり、存在意義の大部分と言っても過言ではありません。その為、センター試験等の分析をあらかじめしておくと、働き出してから仕事への余裕を生むことができ、同僚と差をつけることが出来ます。
また、教員免許は必要ありませんが、免許を取得するor教育心理学や社会科学、文学などそれに近い勉強をすることも塾講師を目指すうえで有利になります。

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