塾講師の仕事内容、やりがい、向いている人、未経験から始めるには?

塾講師での主な仕事内容

主に小学生~高校生までの子どもたちに勉強を教える仕事です。少人数制の塾で、科目毎に別々の講師が授業を担当していましたが、たまに講師の体調不良などで休みになった場合は急遽別の空いている講師が担当して授業を教えることもありました。仕事内容は塾オリジナルの教材を使って教鞭をとることはもちろん、プリントの作成や宿題の添削などがあり、実際には業務時間外の仕事も結構多いです。ただし、宿題やプリントの作成有無は講師ごとに委ねられているので、誰もがこれに該当するというわけではありません。本当に生徒たちの学力を伸ばそうと考えているのであれば、その分やることも増える仕事だと思います。春休み・夏休み・冬休みなどは普段の授業とは別に体験受講や受験生用の特別授業があるので、受講数がグンと上がって忙しくなります。更に受験シーズンになると、ほぼ毎日出勤し、休み時間などは生徒たちの質問攻めになることがあるので、結構大変でした。

塾講師ならではのやりがい

やりがいを最大限に感じられるのは、やはり担当している生徒の成績が伸びてきたときです。特に成績が低かった子が急にやる気を出してグングン伸び始めると、こちらも多少無理してでも別途添削課題などを出してあげていました。そして、なんと言っても担当している子たちが志望校に合格した時には、自分のとき以上に嬉しく感じます。また「学校の先生よりも分かりやすい」とか「先生で良かった」とか言ってもらえた時には涙が出るほど嬉しかったです。受験後に塾を辞める子どもたちが最後にお礼の手紙や似顔絵などを書いてプレゼントしてくれましたが、未だに大事に保管しています。子どもたちの性格もそれぞれ違い、人見知りの子も勿論いますが、そういう子が徐々に心を開いてくれて、休み時間に悩みを相談してきたり、話しかけてきてくれたりする時も物凄く嬉しくなります。

塾講師のマイナスポイント

勉強を教える以上、成績が伸びないと意味がありません。色々な勉強方法を試してみてもどうしても成績が伸びない子や、全くやる気がなくて一度も宿題の提出をしたことがない子もいました。場合によっては親御さんからクレームが入ることもあります。また、小学生の生徒さんの場合、親御さんが授業の様子をずっと観て待っていることもあるため、結構プレッシャーが掛かります。また塾講師である以上、ある程度それらしい服装で授業をすることが求められます。男性であればスーツで大丈夫ですが、女性講師の場合はなかなかそういうわけにもいきません。基本的に服装は自由ではありましたが、やはりきれいめのシャツやスカート、パンツ等を揃える必要があり、その分出費がかさんでいました。

塾講師の仕事に活かせる経験・スキル・資格

子どもに勉強を教えるのですから、教員免許を持っているのがベストだと思います。また塾講師になるためにも学力テストや面接等がありますので、英検・漢検・数検2級以上などの資格があるとより合格しやすくなります。もちろん、英語を教えるのであればTOEICの点数も高い方がいいでしょう。

塾講師の仕事に向いている人・向かない人

塾講師に向いている人は、まず生徒の立場になってどこが分からないかを分析できる人だと思います。また、生徒たちは丁度思春期に当たる子たちが多いので、気分の浮き沈みも激しく、反抗期真っ最中の子もいます。それに対しても上手く対応できる人が向いているでしょう。逆に、「ただ勉強を教えに来るだけ」の講師は生徒たちからも親御さんたちからも評判が悪くなります。授業中はしっかり授業をし、時間外では生徒の悩み相談や勉強の質問等にも気軽に応じる…というように、切り替えスイッチがきちんとしている人が生徒からの人気も高いようです。そのためには、ある程度子ども好きであることも、重要なポイントの一つではないでしょうか。子ども嫌いの方には向きません。

塾講師仕事でのキャリアパス

人にものを教える仕事ですので、後々には学校の先生になりたいという方には最適の仕事です。人に教えるということは、「何故わからないのか・その原因は何なのか・どうやって伝えればよいのか・どうすれば解決するのかを一緒に考えていく」などを考慮して、その人に適した指導をしなければなりません。そのため、教員に限らず、他の業種の中でも指導役として力を発揮しやすくなるのではないかと思います。場合によっては生徒や親御さん達とのコミュニケーションも取る必要があるので、誰とでも臆せず話ができるようになります。年齢関係なく話を合わせることに慣れるため、多くの世代の人と接する機会が多い接客業などにも活かされるのではないでしょうか。

塾講師業界の最近の動向

最近は少子化の影響で、以前に比べると塾や家庭教師の人数も少なくなってきています。その代わり、子どもにはしっかり勉強させたいという親御さんも増えたことから、低学力~中学力の塾よりも徹底した個別授業を行う塾や、ハイレベルの授業を行う塾が人気なようです。その分、下手をすれば塾講師の方に学校の先生以上の学習指導力が求められるケースも少なくありません。子どもたちもいわゆるZ世代の子達が対象になってくるため、指導方法も以前と異なります。一度でもやる気を削がれると全く勉強をしなくなる子もいれば、1から10まで順序立ててあげないとどこから手を付けたら良いのかわからないという子もいるので、その点は少し大変です。その代わり、やる気がある子はどんどん先に進みたがるので、大人数制の塾の場合は成績ごとに細かくクラスを分けて進める所も多いです。その点でもやはり個別指導や少人数制の塾の人気が高くなっているのは否めません。講師の方もより一層生徒一人ひとりに合った授業や指導を行ってあげなければ、成果を出すのは難しいと思います。

塾講師仕事を未経験で目指すには?

塾講師は家庭教師と同様で、教員免許を持っていない大学生でもアルバイトとして成ることが出来ます。自分はまだ学生であっても、生徒にとっては既に先生としてみなされます。まず大切なことは生徒との距離感を間違えないようにすることです。あまりにも近すぎるとなめられてしまうこともあり、授業が成り立たないこともあります。しっかり線引をして、叱るべき時にはきちんと叱れってあげることも大切です。それでいて、距離を置きすぎるのも問題です。わからないところがある生徒が質問しにくい状況になると成績も伸ばせません。場合によっては生徒の人生を大きく左右する仕事ですので、何事にも責任を持って行動することが大切です。

この記事は役に立ちましたか?

もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。