塾講師の仕事内容、やりがい、向いている人、未経験から始めるには?

塾講師での主な仕事内容

小学生?高校生の英語、国語、理科、数学(算数)、社会の中から生徒の希望に合った科目の授業を行うことが主な仕事内容です。授業時間も生徒の希望に合わせて設定されますが、60分?120分の間で決まっています。
具体的には、生徒が来校し授業開始時間になったら、まずはマンツーマンによる授業を行います。その時に使用する教材は、教室内にある問題集を事前にコピーしプリントにして用意することもあれば、生徒が自分で学校の教材など使用したい物を持参して来る場合があるので、その時はその教材を使用して授業を行います。
授業が終わったら、その日に指導した科目、単元、使用した教材、出した宿題の内容、生徒の理解度などを報告書に記入し教室長に提出します。
また、中学生以上の生徒には定期テストや模試、実力テストの点数や志望校などのヒアリングを随時行ったり、長期休暇の前に行われる三者面談の時期になると、生徒の普段の授業中の態度や理解度などを記入する資料を作成したりといった簡単な事務作業を行うこともあります。

塾講師ならではのやりがい

生徒の成績が上がっていく過程を見ることができるのが1番やりがいを感じます。
担任制なので、入会してから退会するまでずっとその生徒と一緒ということになります。そのため、前回よりも理解度が上がっている、前回よりもテストの点数が良くなっているなどの成果を一緒に見ていくことができます。
目立った結果が出ていなくても、前回より1問でも多く解けた、前回より少し集中できていた、などの小さな変化を感じるだけでも大きな達成感を味わうことができます。
また、ほとんどの生徒は最初のうちは緊張してしまって、上手くコミュニケーションを取ることができないことが多いですが、授業回数を重ねていくうちに徐々に打ち解けていって、生徒と仲良くなっていきます。そこも魅力の1つだと思います。
そして、中学生以上のほとんどの生徒は、最終目標を志望校合格に設定しています。そのため、担当する生徒が無事に第1志望校に合格できたという報告を聞いた時が最も大きなやりがいを感じる時です。

塾講師のマイナスポイント

私が働いていた塾のように担任制の場合は、生徒の都合に合わせて授業のスケジュールを組む必要があります。
基本的には曜日と時間は固定となっていますが、学校や家庭の事情などにより変更が必要になる時もあります。その場合は別の曜日や時間で授業の予定を組むことになりますが、他にも担当している生徒が複数いる場合、その生徒の授業時間もあるので、空き時間がなかなか見つけられず、スケジュールを組むのが難しくなることも多いです。
そのような場合には、他の講師に代行を依頼することになりますが、どの講師も忙しかったので、代行できる講師見つける作業も難しく、ストレスになることも多かったです。
また、急用や体調不良などによる突然の変更依頼がある場合も少なくないため、当日になってその日の予定が変更になってしまうことも多かったです。

塾講師の仕事に活かせる経験・スキル・資格

英検や数検、漢検などを持っていると、その科目は得意であると見なされ、生徒を回してもらえることが多いです。
英語の場合は、留学経験がある場合は優先的に生徒を回してもらえていました。
また、四年制大学在学中または既卒の講師は、短期大学や専門学校在学中または既卒の講師よりも担当の生徒数が多かったです。

塾講師の仕事に向いている人・向かない人

向いている人は、人とコミュニケーションを取ることが好きな人です。
マンツーマンによる授業のため、その生徒としっかり話ができなければ、わかりやすい授業をすることはできません。また、生徒がまた塾に来たいと思えるような環境作りが必要なため、授業以外の日常的な会話や趣味についての話もできるなど、生徒を楽しませるための工夫ができる人が向いていると思います。
向かない人は、人とのコミュニケーションが苦手な人や、連絡をしない人です。
担当生徒との会話が多いので、コミュニケーション能力が必要になるのはもちろんですが、教室長や他の講師などとも自分の担当の生徒に関する情報を共有する必要があるため、こまめに連絡や報告ができない人は向きません。

塾講師仕事でのキャリアパス

担当の生徒、特に受験生との授業をしっかり行うことです。
その生徒に合った指導の仕方で授業を重ねていけば、少しずつでも成果は出てきます。
そして、志望校合格までしっかり見届けることです。
担当の生徒が高校や大学に合格すれば、講師には合格実績がつきます。その実績がある程度ついてくると、講師のランクが上がります。講師のランクが上がると、1コマあたりの授業の報酬が上がります。つまり、昇給になるということです。
年数を重ねれば重ねるほど、受験生の生徒を担当する機会が増えてくるため、続ければ続けるほど講師のランクが上がる可能性は高くなります。
また、教室の運営の方に関心がある場合は、講師の経験がある人を優先的に採用する制度があるため、その制度を利用して正社員になることもできます。

塾講師業界の最近の動向

小学生の英語教育が始まっている関係で、小学生の生徒が英語の授業を希望し入会してくるケースが増えてきています。
あと、様々な事情などにより、学校に行くことができない生徒も多いため、塾に通って未履修の単元を習得したいという人も増えています。
外出自体が難しいと感じる人も少なくないようなので、その場合は教室での授業ではなく、講師が生徒の自宅へ行って授業をするという対応も可能になっているケースもあります。
また、スマホやタブレットでの映像授業や、スマホゲーム感覚でできるクイズ形式の学習アプリの利用に力を入れており、以前は教室内にあるタブレットでのみ使用が許可されていたものが、自宅の私用のタブレットやスマホにもインストールが可能となり、自宅でも気軽に学習ができる環境が整っているところもあるようです。
また、コロナ禍で外出が自由にできなかった時期は、教室に来ることに抵抗がある生徒のために、自宅でのリモート授業に切り替えることが可能になるサービスを導入しているところもあり、安心して学習を続けられる環境がしっかりと整備されていたようです。

塾講師仕事を未経験で目指すには?

講師経験が無くても、勉強をした経験なら誰にでもあると思います。
人に教えることに興味があるけれど自分にできるか不安と感じている人は、自分が学生時代にどのような勉強をしていたかを他の人に紹介してみようという感覚で始めてみるといいと思います。
そして、最も重要なのはコミュニケーション力です。「教える」という感覚ではなく、生徒と「会話をする」、「話をする」という感覚でやってみるといいと思います。勉強のことだけでなく、ゲームやスポーツ、音楽、アニメなど、その生徒が興味を持っていることを聞き出し、それについて話す時間を数分間だけでも確保するようにしていくと、上手くコミュニケーションが取れるようになっていくと思います。

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