旅行代理店スタッフでの主な仕事内容
大手企業の出張を主とした旅行代理店に勤務しておりました。
旅行の種類も様々で、各旅行会社が出しているパンフレットから予約する個人向けの旅行の手配から、バスを貸し切った団体旅行、国内海外の出張チケットの手配と多岐にわたります。
私の勤めていた旅行代理店は、上記の内容はすべて行っており、団体旅行の添乗員として同行することもありました。
大手旅行会社が発行しているパンフレットから宿泊先の予約や、宿泊と交通を伴うパッケージ旅行の手配は、各社の専用端末から予約を行います。それぞれ扱い方が違うので、まず初めに端末操作を覚える必要があります。
団体旅行の場合であれば、バス利用ならば数社のバス会社から相見積もりをとって一番条件に合ったところを選ぶところから始めます。ホテルや旅館選びも、お客様の予算と条件に合うところを選ばなければならないので時間がかかる作業です。
空き状況は目まぐるしく変わるので、時間に追われる仕事です。
旅行代理店スタッフならではのやりがい
旅行を計画している人は皆、期待を膨らませて計画を立てます。
旅行会社は旅行で楽しい思い出ができるように、お手伝いができる仕事だと思います。
希望の旅行日程が取れなかった場合でも、キャンセル待ちをして希望の内容でとれた際に喜んでもらえたり、旅行の相談を受けて、旅行の行程を提案した内容に満足していただけたときは達成感があります。
また、添乗業務で団体のお客様を予定通りのスケジュールになるように調整したり、大きなトラブルなく円滑に旅行ができてお客様も満足していただけたときは、一緒に旅行をして身近にお客様を感じられるので、やりがいを強く感じます。
団体旅行で自分が添乗員として同行する場合は、旅行の予約をするまでにお客様と何度もやりとりを重ね旅行の日を迎えるので、自分の企画した旅行が形となる様子を目で見て体験できます。お客様が喜んでくれる姿で自分も幸せになれます。
旅行代理店スタッフのマイナスポイント
旅行の予約はとても慎重に行わなければなりません。間違いがあると旅行自体にいけなくなるのでとても注意が必要です。
海外旅行であればパスポートのスペルが一字でも間違えれば、飛行機に乗ることすらできません。宿泊の日付、利用交通機関の日付、人数とすべてにおいて間違いが許されません。なので、自分自身が常に緊張感をもって予約をしなければならないので精神的にきつい部分があります。
夏休みやお正月などの繁忙期の予約時期は、とても忙しくなります。そして、繁忙期の予約はスムーズに取れないことが多いので、手間がかかります。忙しい時にミスが起こりやすいので、常に神経をすり減らしながら何度も予約確認を行うので、プレッシャーのかかる仕事の分、体調を崩しやすくなります。
旅行代理店スタッフの仕事に活かせる経験・スキル・資格
旅行業界では国家試験である総合旅行業務取扱管理者という資格を持っていると旅行会社で採用されやすいです。旅行にかかわる約款や地理、運賃計算などの知識を身につくので、旅行の予約をとる際に実践ですぐに役立ちます。
旅行代理店スタッフの仕事に向いている人・向かない人
旅行業界で働く場合、何事にも細かい人が向いています。旅行の予約をとる際に、予約確認のチェックを何度も何度も繰り返し行うことでミスを防ぐことにつながります。
細かい人は、ミスに気づきやすいからです。
団体旅行でも、旅行の前日に最終確認のために旅行で訪れる先に、必ず確認をします。確認作業は旅行業界では基本中の基本の作業です。
当日も事故渋滞が起こったり、天候の悪化で急な変更をする場合があります。最悪の場合を想定して、別案を想定しておくぐらいに細かく計画しておける人が、円滑に旅行をすすめることができます。
逆に、おおざっぱな人や、機転が利かない人は、イレギュラーの対応に臨機応変に対応できなかったり、計画性が薄いので向いていないといえます。
旅行代理店スタッフ仕事でのキャリアパス
旅行会社に勤めたい場合は、旅行関係の専門学校に入ることをおすすめします。 専門学校では、総合旅行業務取扱管理者の資格取得を目指して授業を受けることができます。
学生の内から取得することはなかなか難しいですが、資格があれば就職に有利になります。また、旅行関係の専門学校であれば、旅行会社への就職の斡旋もしてくれるので比較的に旅行業界への就職先につける場合が多いです。
学生中に国家資格の取得が難しくても、旅行会社に入ってから実際に使う飛行機の予約端末(AXESS)を学生中に学ぶことができます。 学生中にAXESS検定の試験も受け、基本的な飛行機の予約は卒業までにはできるようになるので、企業側からも即実践力として採用される場合があります。
旅行代理店スタッフ業界の最近の動向
昨今のコロナウィルス感染症に伴う影響を一番に受けているのが観光業です。人との接触や移動の制限を強いられている今日では、旅行をすること自体が難しくなっています。
航空会社も大きな赤字経営に陥り、外部企業に出向をとっているのが現状です。感染症が収まるまでは、以前のように気軽に海外旅行にいくこともままならない状況ですが、暫くは辛抱する時期かと思います。
今までは旅行会社で対面接客とネット予約と半々の予約状況でしたが、コロナウィルスを機にネットでの予約の比重が増えてきました。旅行は手続きが複雑だったり、扱う金額が大きかったりと、旅行会社で直接会って予約する方が安心するというのがいままででした。ですが、これからはネット予約が進み自分で予約を取る傾向が高まっています。スマートフォンで気軽に情報を調べたり、予約をとることが簡単になっているからです。
大きい企業の出張やイベントを扱う旅行会社であれば影響は少ないかもしれませんが、街中にあるような一般的な旅行会社はだんだんと縮小していく傾向にあるかもしれません。。
旅行代理店スタッフ仕事を未経験で目指すには?
未経験でも、学ぼうとする意志があればだれでも旅行会社で勤めることができます。ただ、幅広い知識が必要になるので、学ぶ意欲が無ければ続かないお仕事だと思います。
未経験者からでも旅行会社に入って、実践を積んでいくことでだんだんと知識は身についていきます。最初は覚えることが多く挫折することも多いと思いますが、数をこなしていくことで慣れていきます。
また、自分がたくさん知らない土地へ旅行することが大切です。自分が旅行をすることで観光地の知識が自然と身についていきます。その知識が必ず役立つので、何事も探求心を持って行動するとよいでしょう。