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半導体エンジニアの仕事内容、やりがい、向いている人、未経験から始めるには

半導体エンジニアでの主な仕事内容

日々の生産の歩留まり改善業務に不良発生時の原因解明及び報告書の作成。また開発品業務も担っており、試作品の加工や結果のまとめなど多義にわたる。その他、生産管理という側面もあり、納期調整など日々の生産状況の管理や出勤スケジュールの作成も行っていた。

不良の報告や開発業務のため、顧客との打ち合わせも行っており、必要に応じて出張に行くこともあり、多い時で月に5回くらい日本中を飛び回っていた。最近はwebでの打ち合わせが多く出張に行く機会もかなり減ったので負担は減ったのでコロナも良い面があると思っている。顧客との打ち合わせは良かったのだが、社内での報告や社内プレゼン業務が面倒で今まで行った開発品の状況や課題などを資料にまとめて報告を行う。その資料の作成がかなり面倒であった。

後は顧客による監査が定期的にあり、工程の案内や指摘事項の改善業務があり、顧客の数だけ監査があるため、その日は一日中お祭り騒ぎである。

半導体エンジニアならではのやりがい

半導体は昨今どの国も重要な名目として半導体を制するものは世界を制すると言われるほどでそんな業界に少しでも携わっている立場としてはかなりやりがいを感じる部分だと思う。

また、半導体は世の中の暮らしを過ごしやすくするものだと思っており、自分の開発で世の中が便利になると思うと頑張ろうという気持ちになる。今はスマホやパソコンや家電だけでなく、車などほぼ全てのものに使われており、半導体が無いと生活が成り立たないと言っても過言ではなく、今後も無くなることはない絶対にないもので必要な事と思うと更にやりがいも出てくる。

この業界自体私は長いためと上記のように最先端の技術と考えているため、今の会社を退職しても引き続き開発業務をやりたいので恐らく同じ半導体の業界に身を置くものと思う。それくらいハマればやりがいのある業界だと思っている。

半導体エンジニアのマイナスポイント

あまりマイナス面は無いように思うが、強いて言えば基本的にはクリーンルームでの作業メインなので、一年通して温室度が調整されているためにかなり過ごしやすい。

そのため、長くこの業界にいると季節を肌で感じるような外での仕事は中々出来ないと思う。(人によるところが大きいと思うが私はこの環境も続いている一つなので)そのため、潰しがきかないかもしれない。

また、不良一つで顧客から莫大な補償を請求される可能性もゼロでは無いのでリスクはある。(ライン補償などとなると補償額はとんでもないことになる)また、扱っている製品も汚染などに細心の注意をしなければならず、工程によっては汚染されたものを納入してしまったらとんでもないことになる。(汚染も目に見えるようなレベルでなく、分析にかけてやっとわかるようなもの)

半導体エンジニアの仕事に活かせる経験・スキル・資格

個人的に実験水準を決めたりする事が多い。

しかし、無駄に水準を増やす事もできないため、統計学などを学んでるともう少し効率良く実験が出来たと思う事がある。また、物理や数学は学んでいて得意な方がかなり有利に思う。

半導体エンジニアの仕事に向いている人・向かない人

評価や実験などの場合、一人で黙々と作業をする事が好きな人。また、これは持論だが負けず嫌いで意地になる人にむいていると思う。私の働いている会社だけなのかもしれないが、評価や実験などをする場合は基本一人で孤独。なのでそのような環境に耐えられる人。

また、実験や評価では必ず良い結果が出ることはほぼ無い。何日も地味な作業を行います、トライアンドエラーを繰り返して行う必要がある。そのような時は挫けそうになるが、負けず嫌いで意地になる人は無理と言われるようなこともやり遂げるような気がする。実際に自分も中々結果が出ない時は気付いたら夜になっていたという生活を数ヶ月続けていたことがある。それはやはり意地になっていた部分があると考えている。

半導体エンジニア仕事でのキャリアパス

社内の場合においては新しいものを開発を何度もして量産化などすると勝手に出世していく。(出世すると会議だのが多くなり現場に入れなくなるので私は断っているが)また言われた事だけでなく、今後必要になると思って事前に開発をしていたりするとポイントが高い。

また、業界全体で考えた場合、私の担当していた顧客で数年おきに会社が変わっていて名刺に書かれていた肩書きもどんどん上がっている人がいた。(別の会社で再会することはたまにある)

上記でも書いたが、半導体は中国などは国策としてやっているため、ヘッドハンティングもあるとのことで、おる協力業者から中国に行けば私のような経験あればいくらでも高い給料で働き口はあると言っていたことがある。

半導体エンジニア業界の最近の動向

最近は、スマホなどの民生品は中国の景気低迷の影響を受けてかなり打撃を受けています。コロナ後はしばらく調子が良かったものの、中国のロックダウン政策により需要が一気に減少し、現在は一年前に比べてかなり低迷しています。個人的には、このような状況はかなり珍しく、リーマンショック時や東北の震災時と匹敵するレベルだと思っています。

一方、パワー半導体と呼ばれる、大きな電気を流す際に使用する半導体は、車のEV化の影響もあり、かなりの需要があるようです。近年稀に見るほどの忙しさで、EVに限らず、環境への配慮からも今後も需要は右肩上がりに増えていくと、ニュース等でも予想されています。

スマホ関連については、中国の景気に左右される部分が強く、しばらくは現在の低い水準で推移すると予想されています。実際、日本の大手メーカーは上記の理由のため軒並み下方修正を出しています。今年の夏以降には少し動きが出ると思いますが、本格的な回復にはまだ時間がかかると考えています。(知り合いの各メーカーの営業からもそのように聞いています。)

半導体エンジニア仕事を未経験で目指すには?

最後までやり通す信念があれば誰でも出来ると思う。知識はあっと方が良いがわからないことは仕事をしながらでも勉強できるので本人のやる気があればできると思う。

また、エンジニアは大変なので精神的に病まないようにオンとオフをしっかり休める人の方が向いていると思うので、仕事だけでなく、プライベートもしっかりと充実したものにする事で仕事でも良いパフォーマンスが出せると思う。やはりやり過ぎはダメなので何事も程々にして仕事もプライベート充実させて、色々な人に経験してもらい一緒に日本をもう一度半導体の日本にしていと思う。