システム会社の営業事務の仕事内容、やりがい、向いている人、未経験から始めるには?

システム会社の営業事務での主な仕事内容

受発注の事務処理を基本として、一般事務作業、電話対応等が主な業務でした。
受注、発注、仕入れ、売上、請求の流れで、処理を進めるイメージです。

会社独自のシステムを使って、上記の処理をしていきます。
営業さんの見積もりを引っ張ってきて、決められたルールに従って受注処理をします。
物品、社内・社外SE、外注費等、それぞれにコードが決まっていたり、新たにコードを取得する処理もあります。
1件の受注を完成させるまで、簡単なものだと30分以内に仕上げます。
しかし、数億円の受注になると、物品が多く複雑な処理があるので、1日かかることもあります。
受注が終われば、必要に応じて発注処理があります。
電子発注や紙発注で、倉庫や会社等、納品先を確認しながら慎重に発注します。
全て発注が終わったら、仕入れと売上、請求まで行います。

その他に関しては、契約書の押印請求、電話対応等をする、「何でも屋」的な立ち位置でした。
営業さんがしている仕事を見て、「私がやっておきましょうか?」と声をかけるようにしていました。

システム会社の営業事務ならではのやりがい

いちばんやりがいを感じたのは、受注の処理です。
大変な受注案件ほど、燃えるものです。

数千万千?数億円の受注になると、1件受注処理するのに、1日かかってしまいます。
実際に文字通り、8時間くらいかけて、処理します。

簡単な受注だと受注の行数は1~2程度です。
しかし、大きな額だと受注業は数百にも及びます。

全ての物品について、発注が可能な品かどうか、型番の確認を行います。
10文字ほどの英数字の羅列を、全てチェックします。
特殊な発注方法だと、発注に必要なコードなどを、営業さんに聞かなければなりません。
また、仕入れ先から見積もりを取った時期によっては、廃盤や発注不可な場合もあります。
最新の情報を仕入れ先のHPや専用システム等で、一つひとつ確認します。

この作業は、今思い出すだけでも気が遠くなるくらい大変な作業です。
しかし、間違った受注をしてしまうと、後日受注変更するのは面倒な作業です。

どれだけ大変な受注だとしても、最初に正しく受注することが大切で、同時にやりがいを感じていました。

システム会社の営業事務のマイナスポイント

システム会社の営業事務として働くマイナス面は、繁忙期です。
システム会社やI T業界と言うと、やはり残業、長時間労働、ブラック、休職など、労働環境が悪いイメージが少なからずあると思います。
これは主にSE(システムエンジニア)職に多いのですが、実際には営業部署も似たようなところがあります。
そして、営業のアシスタントである営業事務も、繁忙期には長時間労働を課せられます。

私が働いていた部署では、上期・下期の締め時期に受注案件の売上が多くありました。
普段は10件?多くても30件ほどの売上件数ですが、上期・下期の締めの時期は、300件以上の件数の処理がありました。

普段は定時で上がっていても、繁忙期はプラス3時間以上が1週間続く残業で、毎日ヘトヘトです。
忙しい時期はある程度想定できるのでまだ良いのですが、繁忙期は何もプライベートの予定を入れられません。

システム会社の営業事務の仕事に活かせる経験・スキル・資格

専用の受発注システム以外では、エクセルはワードは使います。
パソコン操作の基本知識さえあれば、問題なく仕事できるでしょう。
もちろん、PCに詳しい人の方が有利であることは事実です。

ただ、特別な資格や経験は必要ないように感じます。
私はシステムやIT系には疎い初心者でしたし、パソコンの知識は全くありません。
パソコンに対しての知識よりも、「この型番は発注時にこの情報が必要」「この物品は特殊注文で、追加処理が必要」など、受注や発注に関しての知識がついてくれば良いと思います。

システム会社の営業事務の仕事に向いている人・向かない人

自分から仕事を探すことができる人、自分自身で工夫して仕事ができる人に向いていると感じます。
受け身ではなく、積極的なタイプの人物です。
受発注事務は基本的に、決められたことを決められたように事務処理します。
ただ、その中でも複雑なルートがあったり、裏技的なことがあります。
自分と営業さんが仕事をやりやすいように、創意工夫でアイデアを捻り出す能力も必要です。

反対に向かない人は、コミュニケーション能力のない人です。
事務仕事と聞くと、書類仕事や電話対応の取次のみで、誰にでもできるイメージがある人も多いと思います。
特に営業事務は営業さんのアシスタント的な役割で、営業の代わりに電話したり、処理等を頼まれることもあります。
人との関わりが苦手な人には向きません。

システム会社の営業事務仕事でのキャリアパス

受発注事務として経験を積めば、物流や仕入れ処理などの管理の仕事へのルートも開けてくるでしょう。

まずは受発注事務に関して、プロフェッショナルになることです。
専用システムへの入力に関して、正しい手順はもちろんのこと、裏技的な処理方法やさまざまなパターンを網羅する必要があります。
間違えて入力してしまったときの、修正方法を知ることも必要でしょう。

受発注に関してプロフェッショナルになることができれば、後輩の育成や他部署との連携もスムーズです。

システム入力について深く知ることで、社内の仕入れ処理等を統括している、管理系の部署のことを知ることもできます。
ジョブローテーションで、営業部署から管理系の部署への移動も可能になります。
営業部出身者の管理系部員は、営業部の事情や仕組みなどを知り尽くしています。
会社が上手に回っていくために、広い視野を持って業務改善することができると思います。

システム会社の営業事務業界の最近の動向

システム会社、IT業界は今までもこれからも、間違いなくどんどん成長する分野です。
現在の超高齢社会において、社会インフラを支える若者が減っています。
これらを補うのが、IT業界の役割でもあります。

成長しているIT業界で気になるのは、長時間労働をはじめとした労働環境の悪さです。
ただ、ここ数年でリモートワークの導入や男性の育児休業取得等、QOLの向上を目指した取り組みをする会社が増えてきました。
これは一般企業はもちろんですが、IT業界に関してはより顕著です。
部署や職種によっては、パソコン一台あればどこにいても仕事ができるということも増えてきました。
地方移住を許可したり、オフィスに出勤不要の企業も出てきました。

長時間労働や残業をしている社員が、頑張っていると評価される時代は終わりを告げつつあります。

人材は割と流動的な業界でもあります。
転職組が多い印象で、むしろ新卒で入社して10年以上在籍している社員はあまり聞きませんでした。

ある程度経験を積んで、起業するというルートも確立している業界です。
将来的に起業を考えている人、自分自身でやってみたい人にも良い業界でしょう。

より効率的に仕事をして、プライベートを充実させる生活を目指す人にも注目して欲しい業界です。

システム会社の営業事務仕事を未経験で目指すには?

私も未経験で採用されましたし、未経験でも全く問題ありません。
ある程度の社会経験とコミュニケーションスキルがあれば、働くことができます。
もちろん、パソコンはそれなりにできた方が良いでしょう。
しかし、タイピングが早いとか、エクセルの関数がたくさん使えるなどの必要はありません。
あくまでも一般的な知識とスキルがあれば良いと思います。

営業さんのアシスタントとして仕事をするので、先を読んで動く能力や正しく事務処理する能力が必要だと思います。
知識は入社してから、自然とついていくものだと思うので、心配しないでください。
明るく話すことができて、周りと溶け込むことができる雰囲気の人物なら、全く問題ないでしょう。

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