テーマパークスタッフでの主な仕事内容
アトラクションの運営スタッフでした。アトラクションの入り口でお客様をお迎えするところや、乗り物に乗車する際のグルーピング、乗車後の安全確認、降車後の出口への案内と一連のポジションを交代で行なっていました。
上記のみならず、アトラクションに並んでいる人の列の整備や、アトラクションの世界観を盛り上がるためのアナウンス等も行い、お客様に心から楽しんでもらえるように努めていました。また、お子様の身長制限の確認や、身体障害をお持ちの方、妊婦の方には声を掛けさせていただき、お客様の安全には最大限の配慮が必要とされるお仕事でもありました。
時々、同じパーク内でパレード観覧の列の整備など、異なる場所でのお仕事も行っていました。こちらもパレードを楽しみにされているお客様の気持ちを大切にしながら、パレード運行の安全のために、また他のお客様とのトラブルにならないように整列していただくようお声がけに工夫していました。
テーマパークスタッフならではのやりがい
お客様に笑顔になってもらえるところです。テーマパークを楽しみに来られている方は基本的に笑顔ですが、その気持ちを損ねないようにすることはもちろん、こちらからお客様の必要を察してお声がけするようにしていました。例えば広いパーク内でお手洗いの場所や休憩場所が分からず困っている様子の方にはマップをお渡ししながら場所をご案内すると喜ばれました。また、写真を撮って欲しいご要望にはテーマパークに合わせたシャッターの声がけをしたり、小さなお子様連れのご家族にはアトラクションの待ち時間におすすめのサービスをご案内したりしていました。そんなお客様とのやり取りの中で私も笑顔にさせていただく事が多々あります。同僚も人を喜ばせたい人が多いため、他の同僚がお客様とコミュニケーションをとる様子も、そんな風にお話すると楽しんでもらえるのか!と発見があり、良い刺激でした。
テーマパークスタッフのマイナスポイント
多くの人と接するため、気疲れをしてしまう事があります。丁寧ご説明しても分かっていただけなかったり、お節介のように受け取られてしまう事も時々あります。また、アトラクションの待ち時間が長いとお叱りの言葉を受けることもありました。人によってはヒートアップしてしまうことも。海外から来た方に、分からない言葉で長時間まくしたてられてしまった時は流石にどうしようかと思いましたが、上司が途中から出てくると黙って去られました。こういったクレームは辛いこともありましたが、同僚に励まされ、上司から助けてもらえて救われました。人に疲れ、人に助けられながら、自分の接客にはどれだけ頑張っても限界があることと、色々な考え方の人がいるんだと学ぶ機会になりました。
テーマパークスタッフの仕事に活かせる経験・スキル・資格
資格は、おもてなしという視点からだと秘書検定が少し活かせたと思います。また、海外のお客様も少なからずいるため、TOEICなど英語を勉強する資格も活きます。マニュアルがある飲食店などでの接客の経験はかなり活かせると思います。
テーマパークスタッフの仕事に向いている人・向かない人
沢山のお客様をお迎えするため、人と接する事が好きな人、コミュニケーションを取るのが好きな人が向いています。また、お客様の安全のためにマニュアルを覚えて守れることが大切なので、それが苦でないことも重要です。他にもTPOに合わせた服装・髪型に抵抗がない人は向いています。指定の制服を着用しなければなりませんし、髪色も規定の明るさより明るくしてはいけません。これはパークでの主人公はお客様で、スタッフが目立つところではないためです。
向いていない人としては人と接する事が苦手な人、マニュアルより自分の判断で動きたい人、服装や髪型を自由にしたい人は向いていないと思います。また、長時間の立ち仕事や屋外でも仕事もあるため、体力も必要です。
テーマパークスタッフ仕事でのキャリアパス
そのアトラクションにおいて、他のアルバイトのシフトを決めたり教育したりするリーダーとなれますが、アルバイトかパートの扱いです。アルバイトから正社員になるのは中々ないケースだと聞きました。それ以上のことは分かりません。
私はここでの経験のおかげで次のアルバイトも(飲食店)すぐ決まりました。また社会人では事務職で就職しましたが、電話対応や来客の接遇の際にお褒めいただくことも多く、ここでの経験が活かされていると感じます。人事での採用や研修、またその後秘書の仕事もしていますが、こちらも社内外の人とのコミュニケーションがとても重要であるため、やはりお客様の必要を読み取って行動していた経験が今も活かされていると感じます。
テーマパークスタッフ業界の最近の動向
私がいたアトラクションは新しい別のアトラクションにリニューアルされてなくなってしまいました。寂しいですが、新しくお客様に喜んでもらうために必要な事だと思います。最近テーマパーク業界はコロナ禍で人数制限を余儀なくされていましたが、今は制限も解除されているため、また今後はお客様の数も復活すると思います。海外との行き来も再開して、活気が戻るのではないでしょうか。特に最近は推し活ブームもあるため、人気の人にアンバサダーにるなってもらったり、期間限定のコンテンツで推しに会うために来てもらうといった企画も盛んになってくると思います。
テーマパークスタッフという仕事自体は、デジタル制御で人数は減ってしまうかもしれません。しかし人間対人間で価値を生み出す側面があるため、どれだけ技術が進歩してDI化が進んでもなくならないものだと思います。なくならないでいてほしいという願いもあります。笑
アルバイト時代から時間が経ってしまい、その後は全く別の業界にいたため、上記のようなことしか書けないのですがご参考になりましたら幸いです。
テーマパークスタッフ仕事を未経験で目指すには?
人が好き、喜んでもらえると嬉しい、という気持ちがあれば誰でも楽しめるお仕事です。お客様のためにやった事でも、自分が笑顔にさせてもらっているような感じです。職場の人も感じの良い人が多い傾向にあるので人間関係がこじれる事は少ないと思います。分かりやすいマニュアルが準備されているのでそれを覚えたり、喜んでもらうためのコミュニケーションスキルも学べます。思っていたより海外からのお客様が多いため、私はもっと英語を話せたら良かった、と思う事がありましたが、後から学べば何とかなりました。もしこのお仕事をするかどうか迷っているなら、まずはやってみてほしいお仕事です。
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