コールセンターオペレーターでの主な仕事内容
エステサロンの広告をご覧いただいたお客様からのお問い合わせ対応、ご予約の受付、サロンへの取り次ぎを行っていました。
入電内容は予約が7割、予約変更やキャンセルのご連絡が2割、その他の入電が1割を占めていました。
予約の際にはご希望のコースや希望日時、ご希望のサロンをお伺いすると共に、お客様情報として氏名、ご年齢、ご住所、過去のエステ経験有無、アレルギーや大病のご経験有無などを聴取することになるため、一つの入電に対して15分から20分ほどお時間をいただきます。
お客様とのトーク後にお伺いした情報を予約システムに入力すればサロンと自動的に連携され予約が完了する仕組みとなっています。
コールセンターはシステム化されており、デスクで自分のIDを登録すれば自動的に専用の画面が起動します。
画面にはお客様へどのような対応をすればよいかのトークスクリプトやFAQへのリンクがあるため、初心者のオペレーターでも戸惑うことなく業務を行うことができます。
さらに、過去に自分が対応した履歴が確認でき、コールバックが必要なお客様へのリマインド登録をすることもできます。
コールセンターオペレーターならではのやりがい
コールセンターには様々な方がご連絡をいただきますが、皆さま「綺麗になりたい」という共通意識をお持ちです。
これはエステサロンの予約受付という特性もあるかと思います。
初めは緊張したお声の方が多いのですが、こちらが安心してご利用いただけるように努めると徐々に緊張がほぐれて、ご自分の気持ちや綺麗になったら何がしたいかなどお話しいただくことがあります。
このお電話をきっかけとして良い体験をしていただけることを望みつつ、お客様の楽しそうなお声を聞くことが仕事にやりがいにも繋がっていきます。
また、彼女や奥様の記念日にサロンをプレゼントしたいとご連絡いただくこともあります。
この場合には受けられるコースが限られてしまうのですが、「誕生日なのでサプライズで」や「結婚記念日なので」という動機からご相談をいただくのはこちらも嬉しくなってきます。
コールセンターオペレーターのマイナスポイント
稀にクレームをいただくことがあるので、その時は少し大変かもしれません。お体に関することなので、全てのお客様に100%の満足をしていただくことは難しいと思います。高額な契約を結ばされそうになった、施術後に体調がおかしくなった等の場合も一次対応はコールセンターで行うので、お客様の心情を察しつつ丁寧な対応を心がけなければ、より大きなクレームに発展してしまうため、集中力が求められます。
また、ヘッドセットをつけて長時間電話対応をする仕事のため、肩こりや耳への負担があることは否定できません。60分ごとに休憩を取れるので、そこでリフレッシュできればよいのですが、入電が立て込んでいる場合には多少ずれ込むこともあります。
コールセンターオペレーターの仕事に活かせる経験・スキル・資格
必須資格ではありませんが、看護資格、TOEIC、MOSを持っている人は資格手当が支給されていました。
エステサロンではお客様の体を触りますので、事前ヒアリングの段階でも看護資格があると重宝されます。また、MOSを持っているとある程度PC操作に長けていると認められるため、幅広い業界で活躍できると思います。
コールセンターオペレーターの仕事に向いている人・向かない人
お客様にリラックスしていただくことが大きな目的の一つとなりますので、
落ち着いて長く仕事をしたい人、バックヤードの経験がある人は向いていると思います。
コールセンター経験や業界の経験はそれほど重要ではないと感じます。
知識は後からいくらでも身につけることができるので、
それよりも新しい環境でも萎縮せず馴染める人の方が成長速度も早く必要な人材になると思います。
逆に話を聞くよりも自分がイニシアチブを取って話を遮ってしまったり、喋りすぎたりする人は向いていないかもしれません。
ある程度のアレンジはもちろん問題ありませんが、
トークスクリプトにない独自のアドリブになりすぎてしまうと、
結果として聴取ミスに繋がることもあるので、
決められたルールを守ることができないと長続きしないかもしれません。
コールセンターオペレーター仕事でのキャリアパス
オペレーターとしての経験を積んだ後にはスーパーバイザー(SV)として管理業務につきます。
SVの主な業務として、入電の二次対応、入電状況の集計と対応状況の分析を行います。
また、オペレーターのシフト管理やメンタルケアを行うのもSVの業務となります。
SVとして基本的なマネジメントスキルを学んだ後は、トレーナー、品質管理のどちらかへのキャリアパスが用意されています。
トレーナーの主な業務は、新人オペレーターのトレーニング、フィードバック、全体品質向上のためにスキルマップの作成、制度設計などがあります。
品質管理部門は、オペレーション全体の品質向上を目的とするため、トーク内容の分析、トークスクリプト改修、システム部門と連携しながらシステム改修まで行います。
コールセンターオペレーター業界の最近の動向
もともと個人経営が多いエステサロン業界の動向としては、下降現象にあります。特にここ一年は、外出自粛もあり閉鎖や統合したサロンも多く見られます。
一方で、慢性的な人材難な業界でありましたが、他業種からの流入が多く見られ、人材難は回復傾向にあると見受けられます。また、サロン器具のコモディティ化が進んだことで、導入コスト、メンテナンスコストの低下、さらにお客様の自粛疲れからの揺り戻し、サロン側でのコロナ対策の徹底が浸透してきたこともあり、2021年度は回復傾向が見込めます。
コールセンター市場で考えると、順調に推移しているため、「エステサロンのコールセンター」に限定しなければ将来性もあるといえます。AIやチャットボットに代表されるように、先進的な技術を積極的に取り入れていく業界のため、従来の電話から受付方法は変化し、その集計と分析も自動化されるようになっています。
システムによる一次対応後、オペレーターによる二次対応へとシフトしていくため、オペレーターは、より専門性の高い知識の習得と、お客様のご要望を汲み取る感受性が必要になってきています。
コールセンターオペレーター仕事を未経験で目指すには?
未経験の方にこそおすすめできる仕事だと思います。
最終的に専門知識は必要になりますが、業界が成熟しているためトレーニングも丁寧に深く行う環境が整っています。
また、オペレーションシステムもシンプルでユーザビリティが高く、PC操作に不慣れな方でもタイピングが心配な方であってもすぐに慣れることができます。
お客様との対話を楽しめる方、人と話すことが苦にならない方であればどなたでも仕事に着くことができ、キャリアパスも複数準備されています。
マネジメントスキルを身につけたい方や、エンジニアに進みたい方なども、経験をしながらスキルアップできると思います。