今回紹介する作品タイトル
永遠の0
あらすじ
太平洋戦争の当時、帰還することを恥じとされていた、特攻隊員が、無駄死にはしない、させないの思いで、出撃に対する考え方貫き通した人物がいた。司法試験に落ち続け、人生の目標を失いかけた青年・佐伯健太郎と、フリーライターの姉・慶子は、実の祖父だと思っていた賢一郎とは血のつながりがなく、本当の祖父は太平洋戦争で特攻により戦死した宮部久蔵という人物であることを知る。久蔵について調べ始めた2人は、祖父が凄腕のパイロットであり、生きることに強く執着した人物であったことを知る。そんな祖父がなぜ特攻に志願したのか。元戦友たちの証言から祖父の実像が明らかになっていき、やがて戦後60年にわたり封印されてきた驚きの事実にたどり着く。
おすすめする(見どころ)ポイント
主人公の宮部(戦闘機パイロット)が無駄死にしない戦い方(勝てるチャンスが無い時は雲の中に隠れチャンスが訪れるまでは決して戦わない)を行う。そのため、周囲の戦闘機パイロットからは、臆病者扱いをされてしまう。そんな時、いつも宮部を批判していた、やくざ上がりのパイロットから挑戦状を送られ、1対1で空中戦を行うことになる。その戦闘の中で、絶対自分が勝つと思っていた宮部に対し、負けてしまい。初めて、宮部の戦い方に共感し、その後は宮部に一目置くようになるシーン。
改善してほしいと思ったポイント
戦闘シーンが今までにでてきたのでは?と思うような映像が何度となくでてくるのがいまいち製作費用を抑えている感じがしました。戦闘シーンには本来見たことがあるシーンは実戦ではありえないことなので、そこは、費用をかけてでも、違う戦闘シーンを入れてほしかった。史実では米軍の艦艇で海が覆いつくされているシーンのはずが、少なすぎた点も残念な点でした。
やるべき・観るべき
この作品は、”気合で臨めば百戦百勝”といった日露戦争で大勝を上げた、太平洋戦争当時の上層部の考え方を痛烈に批判し、戦争で戦う人一人づつの命の大切さを訴える作品です。なぜそこまで命を大切にするのか?それは、現在では薄れてきた、家族、父母への愛、感謝の気持ち、恋人への愛が当時の日本では非常に強かったからです。
類似似作品
男たちの大和があります。護衛機ゼロのこの片道分の燃料で出撃した大和は、一億総玉砕といった太平洋戦争当時の人の命を粗末にし、精神論だけで戦争をさせる軍令部の犠牲のたまものでした。当時の日本の軍令部には、有能な人(山本五十六を除く)が少なかったのが、日本が徹底的に負けた状態で終戦を迎える原因を作ったものと思います。
総評
戦争映画は色々ありますが、どの映画を見ても、上層部の命を大切に思わない、精神論的な考え方が描かれています。永遠の0は命令される側(戦闘機パイロット)から命の大切さを訴えるような作品でした。いつもの映画と違う点は、戦争に使われる側や、一般住民の被害に目を向け、結末の惨劇をクローズアップするのではなく、そうならないためにはどうするかを訴えている、上流の考え方に物申す的な映画でした。
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