To the Moonの評価

今回紹介する作品タイトル

To the Moon

あらすじ

舞台は近未来。
主人公であるエヴァとニールは、余命いくばくもない依頼主の元へ赴き、依頼主が生前かなえられなかった夢を「夢の中で」叶える、という仕事をしています。
そんな彼らの今回の依頼主は、ジョニーと呼ばれる老人。彼らが辿り着いたとき、ジョニーはすでに昏睡状態にありました。
彼からの依頼は「月に行きたい」というものでしたが、「なぜ月に行きたいのか」は分かりません。
エヴァとニールは装置を使って彼の記憶の中に入り、彼の夢を叶える準備を進めますが、なぜかうまくいきませんでした。
ジョニーが亡くなる前に、彼の本当の願いを探り出さなくては…。
エヴァ・ニールはジョニーの記憶をさらに遡っていきます。そしてその中で、彼と、彼の亡き妻・リヴァーとの関係が浮き彫りになっていくのです。

おすすめする(見どころ)ポイント

この作品は、深く感動的なストーリーが見どころです。
プレイヤーに大切な人がいたり、プレイヤーがある程度年齢を重ねていたりすれば、なお胸を打たれると思います。
物語の構造がミステリー作品に近い点も魅力的です。
単純明快に見えた依頼内容が、実は複雑な事情を内包しており、主人公たちがひとつひとつ謎を紐解いていく中で、ふいに真実が突きつけられる…その瞬間の、胸と頭で同時に爆ぜるような衝撃は、これからもずっと忘れられそうにありません。

改善してほしいと思ったポイント

このゲームには所々にパズル的な要素があるのですが、そのパズルが簡単すぎる点が、やや改善して欲しいと感じたポイントでした。
しかし、あまり本筋と関係がない要素ではあるので、あまり難しいとストーリーの雑音になりかねず、難しいところです。

やるべき・観るべき

泣ける話や感動するストーリーに触れたい人にはぜひオススメしたい作品です。
あまり「泣ける」「感動する」といった紹介の仕方はしたくないのですが、この作品に限ってはそうとしか言いようがありません。
私はこのゲームを進めていく中で、一度プレイを断念せざるを得ないほど咽び泣いてしまいました。
人の心を掴んで離さないような作品です。

類似似作品

「夢の中を歩き回る」という点においては、「ゆめにっき」というゲームが似ています。
ただし、優しいストーリー性を持つ「To the Moon」に対し、「ゆめにっき」はどこまでも暗く悲しく、ホラー的要素も内包しているためご注意ください。

総評

「To the Moon」は文学的な深みが非常に魅力的な作品です。
登場人物たちのクセが強いため、慣れるまではゲームを進めるのに苦労するかもしれませんが、ジョニーや主人公たちの内面が少しずつ明らかになるたびに、この作品にのめり込んでいけるでしょう。
そして最後には、「この作品を最後までやって良かった」と思えるラストシーンが待ち受けています。

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