介護職での主な仕事内容
介護職とひと言で言っても、私が働いていたのは通所リハビリテーションでした。入所リハビリテーションのように夜勤や土日祝出勤もなく、8時半〜17時半で残業もほぼなく働きやすかったです。まず朝出勤したら、送迎用のハイエースで利用者様を迎えに行きます。ドライバーは専門のシルバーさんがいるので、私たち介護職は同乗して乗り降りを手伝います。車椅子だと乗り降りも大変なので同乗しています。通所リハビリテーションに着いたらまずは体温や血圧をはかり、その利用者様に合ったリハビリをおこなってもらいます。自転車や階段昇降や箸掴みなどさまざまなプログラムが用意されていて、リスクがないよう必ず見守りします。そして2時間ほどしたらまたハイエースで送っていきます。車は3台あり、この繰り返しです。1日80人ぐらいは利用されていたと思うので、慌ただしさであっと言う間に定時になります。食事はありませんが、トイレ介助やベッドへの移乗などの体力を使う仕事もありました。
介護職ならではのやりがい
利用者様やそのご家族から常に感謝の言葉をいただけるので、それが直接やる気やモチベーションには繋がります。通い始めは歩けなかった方が、リハビリに毎日のように通うことで少しずつ動けるようになっていき、歩けるようななる場面を見るとこの仕事をしていて良かったと感じます。あと利用者様やご家族と世間話などをする機会が多く、ご年配の方が多いのでいろいろと勉強になります。ときにはこちらが勇気をもらったり勉強させてもらっています。病気や怪我をした話などを聞かされることも多く、いざというときその話が役に立ったりします。そんな毎日を過ごしていると自然とコミュニケーション能力が上がったり会話術が身につき、そこにもやりがいを感じます。介護に関していえば学んだ知識や技術は仕事だけでなくプライベートでも必ず役立つ日がくると思うので、そういった気持ちで学んでいます。
介護職のマイナスポイント
マイナス面は給与に対して責任感の重い仕事だということです。正直いろいろな仕事をしてきましたが、デスクワークや掃除のアルバイトより給料が低いです。命を預かり、毎日プレッシャーや責任感でクタクタのわりに給与面でいえばモチベーションがまったく上がりません。体力もけっこう使いますし、トイレ介助などの汚いとされる仕事も進んでしているのにこれは不思議です。やりがいは目に見えてある仕事だと思いますが、やはり労働に見合った給与は最低限必要だと感じます。あとマイナス面といえば、腰を痛める確率が非常に高く、みんな若いのに同僚でヘルニアなどになった人が多数います。そうすると転職や離職するしかなくなってしまい、せっかく培った知識や技術が無駄になってしまいます。
介護職の仕事に活かせる経験・スキル・資格
介護職は基本無資格でも採用されて働けます。3年間介護職に従事すると介護福祉士の資格をとる権利が与えられます。介護福祉士になれば給与は少し上がると思います。また、介護福祉士としてさらに5年実務経験を積むと今度はケアマネージャーの資格が取得できるようになります。介護事務の知識も身につけられるので、どんな介護関連の職場でも重宝されると思います。
介護職の仕事に向いている人・向かない人
まずは体力勝負なので、体力に自信のある方は向いていると思います。あと予想以上にコミュニケーション能力や会話スキルが求められます。介護以前に人相手の仕事なので、人と話をすることや人付き合いが得意な人は向いています。逆を言えば、人付き合いが苦手だったり人見知りするような方だと毎日働くのは厳しいかもしれません。中には病気でわがままだったり当たられることもあります。常に感情を安定させるコントロールも必要になってきます。怒りっぽくキレやすい方や傷付きやすく繊細な方には向いていないと思います。現状でも図太くタフな方ばかり働いています。あとは汚いとされる仕事もあるので、極度の綺麗好きや潔癖な方には辛い仕事だと思います。
介護職仕事でのキャリアパス
介護職を3年続け、まずは介護福祉士の資格をとります。介護福祉士として所長や部長になる方も多くいます。また、介護福祉士として5年の実務経験を積むとケアマネージャーといって介護支援専門員の資格も取得できます。ケアマネージャーになると引っ張りだこで、どこの職場でも雇ってもらえると思います。体力もいらなくなりデスクワークがメインになるので、歳を重ねたときにケアマネージャーの資格を持っていると例え腰を痛めたときでも生活に困らないと思います。また給与面でもケアマネージャーの資格を持っているだけで介護業界では給与がグンとアップするので、現場で介護職が一生やりたいと思っていても、ケアマネージャーの資格を取得だけしておくと有利だと思います。
介護職業界の最近の動向
高齢化で需要が高まり、介護職員はすでに人材不足が問題となっています。なので現状は、やる気さえあれば年齢や経験や資格の有無に関わらず誰でも採用してもらえます。街を見てもデイサービスや高齢者施設などがどんどん増えているのがわかります。これからますます65歳以上の高齢者が増える日本においては、介護職員将来性としてはこれまで以上に歓迎される職種で、貴重な人材となっていくと思います。しかし現状でも人手不足な現場はというと、今後ますます人手不足が深刻化するため職員への仕事量の負担は大きくなることが予想されます。そして離職率が上がり悪循環になることは容易に想像できます。今後は給与を大幅にアップさせる方針で、介護職員を増やしていくのではないでしょうか。政府が介護業界の処遇の改善を現在積極的に進めているようです。また人材不足を補うために、ロボットやAIの実用化も進められています。夜間の見守りロボットや職員の身体的負担を軽減するための技術が導入されているようです。今後介護業界で活躍してくれるようになれば、人手不足も少しは解消され働きやすくなるかもしれません。
介護職仕事を未経験で目指すには?
介護職員は、未経験の方が目指すのに一番おすすめと言ってもいい職業だと思います。なぜならこの職業は、初めは学歴も年齢も経験もスキルも資格も何ひとつ問われないからです。やる気や興味さえあれば誰でも仕事に就くことができます。そして働きながら勉強したりスキルアップしていける職業でもあると思います。介護福祉士やケアマネージャーの資格も働きながら取得することが可能です。資格を取ることはキャリアアップだけでなく、経済的にも大きなメリットがあるので未経験から始められる方にもぜひチャレンジしてもらいたいと思います。
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