総合病院での医療事務での主な仕事内容
各外来受付での受付業務・会計業務・レセプト入力・レセプト請求業務・コスト入力・カルテ管理・カルテ整理・健診受付業務・清掃業務・電話応対業務など、医療事務業務全般をそれぞれで分担して行っておりました。
入職して1年目のうちは、総合受付やカルテ管理・健康診断受付や会計業務など、医療事務としての基礎を学びます。
そして基礎が学び終わると各診療科の受付を担当し、多くの診療科があるのですが、何年かかけてすべての診療科をまわり、3年ほどですべての診療科の医療事務ができるようになります。
レセプト期間(毎月1日から10日)は残業が多く、ひどいときは23時近くまで帰れないこともしばしばありました。
また、私が勤務していた当時は紙カルテ運用でしたので、明日来院予定の患者様のカルテが見つからずにみんなで探していて夜遅くまで帰れなかった…なんてこともわりとよくありました。
大きい病院ですので学ぶこともやる業務の量も膨大でした。
総合病院での医療事務ならではのやりがい
なんといってもすべての診療科が揃っている病院だったので、がんばればがんばった分だけ医療事務としての知識がつき、ステップアップすることができます。そういった点ではとてもやりがいを感じました。
レセプトも、量が多くて大変ですが、いろんな科のレセプトを見ることができたので、さまざまな症例に対応する力が尽きます。
また、患者様もいろいろな病気を抱えた方がいらっしゃるので、その患者様一人一人に合った対応をするのは大変でしたが、その分、その方に最適な対応ができた時にはとても感謝していただき、こちらとしてもモチベーションにつながります。そういった、一度親切にした患者様からは、その方が次回来院した時にもお声をかけていただけたらするので、長く勤めているとその患者様と仲良くなったりできて、そういうこともやりがいに感じておりました。
総合病院での医療事務のマイナスポイント
総合病院ですべての診療科を揃えているということもあり、やる仕事の量がとにかく多く、一日あたりの来院数もとてつもなく多かったので、定時で自分の仕事が終わることはまずなかったですし、診察も時間通りに終わることはほぼほぼなかったので、毎日のように残業でした。
また、救急科もあったので、病院自体は365日24時間あいているということもあり、シフト勤務でまわしていましたが、シフトの組み方によっては10連勤になることもありました。
お盆や夏休みはなく、ゴールデンウィークも年末年始も交代で勤務しておりましたので、年間の休みは非常にに少なく、家族や友達と過ごすプライベートが犠牲になっていたのもつらかったです。体力的に自信がある方でないとしんどいと思います。
総合病院での医療事務の仕事に活かせる経験・スキル・資格
医療機関ですので、やはり、医療事務だったり診療情報管理士の資格があるに越したことはないですが、実際現場に出てみると視覚よりも経験が物を言うので、一番大事なのは、医療事務として3年以上働いたことがあるという経験値だと思います。
総合病院での医療事務の仕事に向いている人・向かない人
とにかく体力がある人が大前提ですが、女が多い職場であり、医療職に長く勤めている人は気が強い人が多いので、同様に気が強く負けず嫌いな性格な方、そして、命を扱う現場になりますので、プレッシャーに強く、メンタルも強い方。
マニュアルにはない様々な事例が毎日のように発生するので、その都度臨機応変に応対できる方も向いています。逆に、マニュアル人間みたいな人は不向きだと思います。
あと、一瞬一瞬での判断が命取りになるので、そういった瞬時に的確な判断が出来る方。反応が早い方も向いています。
そして、受付はその病院の顔になりますので、清潔な身だしなみで明るい笑顔、ハキハキとした言葉遣いができ、社会人としてのマナーを兼ね備えていることも重要です。
総合病院での医療事務仕事でのキャリアパス
まずは総合職として入職し、経験を積んだのち、医療事務の試験を一年目が終了する際に強制的に受けさせられます。(この1年間で何度も強制的な勉強会があります。)試験はその病院独自のものなので、これに受かったからといって医療事務の資格が取れるわけではありませんが、この試験に落ちると職場でかなりの冷遇を受けることになります。
この試験に合格すると、2年目からは毎年受かるまで、医療事務の主任になるための試験を受けさせられます。その試験に合格し、かつ上司に気に入られていれば主任になることができます。主任になった後は各地を転々と転勤し、経験を積んだのちまたさらに上の試験を受けさせられ、それに合格すると係長になることができます。
総合病院での医療事務業界の最近の動向
コロナの影響もあり、医療業界全体が慢性的な人手不足なので、求人は常にたくさんありますので、選ばなければすぐにでも就職できるかとおもいます。
ですがコロナの影響で現場は前にも増してピリピリしておりますので、入ってからが大変です。他の業種以上に、手指消毒やマスク・換気の徹底が行われており、ただでさえ忙しいのに加えて院内消毒業務も増えましたので、現場は忙しく殺伐としております。
病院によっては、プライベートで休みの日に旅行やおでかけをする場合は、主任や直属の上司に申請書を出して、それが受理されなければ旅行やお出かけができないというところもあるそうです。
また、コロナ病棟に配属されようものなら、安い手当しかつかず、プライベートで恋人や友人・家族とも会うことができません。
そして、コロナ患者を受け入れているところですと、業務は増えているので忙しいのですが、コロナ以外の患者様が減っているので(高額な手術のため入院される患者様も減っている場合がある)、売り上げが前年よりも落ちてあり、仕事は増えたのにボーナスは減っているというところも少なくないのが現状です。
総合病院での医療事務仕事を未経験で目指すには?
事前に医療事務の資格を取得しておくに越したことはないですが、資格はあくまで資格ですので、資格を持っているからと自信を持って入職すると痛い目にあいます。資格試験で勉強したことと現場は全く違います。その辺りを覚悟して勤務に臨んだ方がいいでしょう。
先輩に教えてもらったことはまずメモを取り、常に忙しい現場ですので、わからないことを質問する際は、あらかじめ質問内容をまとめておいて、先輩が手が空いている時を見計らって質問すると良いでしょう。最初の一年はつらいですが、そこでがんばれば確実にスキルアップできますので、どうか心折れずに頑張ってください。
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