工場の生産管理システムを開発するシステムエンジニアでの主な仕事内容
製造業のお客様の工場システム開発を、要件定義、プログラムへの落とし込み、プログラミング、動作テスト、納品という流れで行いました。
工場で使用する部品の必要数や製造時間、購入可能な日数などを日、週、月単位で管理する生産管理のソフトウェアを開発しました。これはPCで可能であり、お客様側で管理ができます。
飛行機エンジンの部品、ペットボトルの容器、電線などの生産管理を行いました。それぞれの製品に合わせたシステムを一から組み上げました。
お客様のPCやサーバーの種類、仕事の内容によって使用するプログラミング言語も異なりました。したがって、仕事が変わるたびに新しいプログラミング言語を学ぶ必要がありました。
私は当時新人だったため、要件定義は会議に出る程度でしたが、それ以降の流れには本格的に参加しました。
基本的に、お客様の会社で提供していただいた部屋で開発作業を行っていました。
工場の生産管理システムを開発するシステムエンジニアならではのやりがい
子供の頃からもの作りが好きで、製造ラインで実際に製品を製造する現場に携わることができる製造業の仕事に就きました。自分が書いたプログラムでシステムを使い、製品を製造する流れに関わることができることに、とても嬉しく思います。
プログラムの作成もまたもの作りであり、難しいコードを書いたり、より速く、ミスなく動くプログラムを作ることにやりがいと誇りを感じます。3~4人のチームで分担して、プログラム開発とテストを行いながら、お互いにわからないことを教え合うことで、技術を高めることができました。
プログラムが完成した後は、テストを行い、エラーを検出して報告し合い、再テストを繰り返し、エラーなしでお客様に納品することが、とても達成感を感じられる瞬間です。それは、悲しみと楽しみを繰り返しながらも、チームとしての努力の結果であり、素晴らしいものだと思います。
工場の生産管理システムを開発するシステムエンジニアのマイナスポイント
基本的にお客様の会社で仕事をするのですが、製造業と業種の都合上、都内から離れたところに会社があり、通勤に2時間くらいかかってしまいます。同期と比べて朝1時間くらい早く出社して1時間遅く帰宅するという日々を過ごしており、土日は寝るだけという生活になってしまっていました。
あとは会社によっては、大きな部屋を開発を行う場所として分け与えてもらうことができない場合もあり、部屋で仕事すること自体で息がつまってしまいがちになるので、昼休憩は日の当たる公園で食べるなど意図的に気分を切り替えることが必要でした。
システムエンジニア特有でもありますが、業務が多く深夜残業も多かったため、通勤時間が短くても自宅でゆっくり過ごせる時間が少なく、土日にメンタルを整える必要がありました。
工場の生産管理システムを開発するシステムエンジニアの仕事に活かせる経験・スキル・資格
製造業と言っても、お客様が製造するもの次第なので、仕事を受けてから知識を身に付けます。しかし、もの作りに対して興味や親しみを持っていた方が、より早く知識を吸収できると思います。
情報処理の資格である基本情報技術者、応用情報技術者などのシステムエンジニアの資格を取ること自体よりも、資格の勉強の中で、システムエンジニアとは何か、開発の流れやプログラミング言語の知識を実際の業務でどう実践できるかをイメージしていくことが役立つと思います。
工場の生産管理システムを開発するシステムエンジニアの仕事に向いている人・向かない人
お客様の業務をその都度覚えていかなくてはいけないため、製造業自体に興味がない人は知識を得るのが大変だと思います。
チームで仕事をするので独断で仕事をして、全く周りの人に意見や質問を求めない人は向いていないと思います。
他の職種と比べて残業は多いので、自己管理が苦手な方は身体や精神的に調子を崩すので注意した方が良いです。
パソコンが好きもしくは得意な方は向いていると思います。
プログラミング言語は難しいと思われますが、数学的要素が多く含まれますので、理系もしくは数学が好きか得意だった方は向いています。
プロジェクト自体が3~4年で長い時間同じ職場で過ごしたい方や、プログラミングという言語は違っても大まかには仕事内容は変わらないので、できるだけ同じような仕事をしたいという方に向いていると思います。
工場の生産管理システムを開発するシステムエンジニア仕事でのキャリアパス
新人(1〜2年)の頃は、プログラム開発、テストの工程として、だいたい2か月ほどプログラミングし、1か月ほどテストという流れで進んでいきます。
3年目くらいになると、お客様の問題をシステムに落とし込む要件定義の会議に参加していき、要件定義からプログラミングへの理解が深まります。
個人の資質にもよりますが、会社内で昇進試験を受けて、主査(課長)になります。
主査になると、基本的にはプロジェクトリーダーになって、毎日お客様と直接やり取りすることが仕事の中心となります。
お客様の問題をシステムに落とし込むということで、今までのプログラム経験とお客様の製品の知識を組み合わせて仕事をしていくことで、生産管理のプロフェッショナルとして成長していけます。
プロジェクトリーダーは、開発チームをまとめることも仕事であり、チームマネージメント能力も高めることができます。
工場の生産管理システムを開発するシステムエンジニア業界の最近の動向
IT社会におけるシステムエンジニアの重要性
IT社会では、プログラミングによるシステム開発の需要が増えており、今後もシステムエンジニアという職業は欠かせないものと考えられます。例えば、スーパーの無人レジやネットでの買い物等、プログラムの対象となるものが世の中に広がっています。AIの普及によって、情報技術の必要性が増し、小学校でもプログラミングの授業が行われているように今社会で最も必要な仕事の一つがシステムエンジニアです。
在宅勤務が可能に
コロナの普及によって、システムエンジニアでも在宅で仕事をするような環境が整いつつあります。コロナが収束した後でも、zoomなどのオンライン面談や会話を用いた仕事が増えると思われます。ただし、お客様の会社に直接出向き在中する仕事では、頻繁にお客様と会話する必要があるため、チームで仕事の連携が必要な仕事であることが他の業種とは異なります。そのため、やはり直接な対話による仕事が必要だと思いますが、通勤にかかる時間、残業も自宅でできることになるため、肉体的精神的なケアが楽にできるようになっていくと思われます。
生産管理が重要
日本の製造業は世界に誇るものであるため、今後も生産管理という仕事がなくなることはないでしょう。新規の仕事というよりも、今まで付き合ってきた会社からシステムの小さな回収やメンテナンス、保守の作業がメインになっています。
工場の生産管理システムを開発するシステムエンジニア仕事を未経験で目指すには?
リモートワークで仕事をするということが当たり前になっていくと思うので、
プログラミングに苦手意識のある文系の方でも入りやすい業界になっていくのではと思います。
SNSなどコミュニティの発達がすさまじく、
プログラミングに関するコミュニティに現役で仕事をしている方もいるのでどんどん交流して成長していってください。
システムエンジニアはプログラムというある程度まとまった時間集中しないと仕事がうまく進まないという点がありますが、
適度の休憩や昼食時に外に出て散歩するなど、くどいくらい意識的に体を動かすことを心掛けてください。
体を動かすと集中力が高まり、より良い仕事ができます。
今後安定または伸びる仕事であるため、ぜひ業界に飛び込んでください。