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技術職の仕事内容、やりがい、向いている人、未経験から始めるには

技術職~人生で一番印象に残っている恋愛~

CADオペレーターとして業務に取り組んでいました。営業部が獲得した国内外からの受注案件に対して、2D・3DのAutoCADを使用して機械部品及び客先外観図の製図を行いました。週に2、3件のペースで製図を実施する業務でした。複雑な技術検討はその専門に任せ、簡易的な強度計算や部品選定は全て一任され、それを図面に落とす作業となりました。

また、ごく稀に納期がタイトな場合は、最短でモノが出荷できるように、部品の入手性や加工のしやすさを考慮した形状にカスタマイズし、それを直接営業部にヒアリングすることもありました。同様に、社内部署間の生産計画の調整会にも設計・製図担当者として出席し、作図者としての意図をその場で各部署へ伝える役目も果たしていました。

CADオペレーターとしての業務が主でしたが、図面を描くために必要であれば積極的に他部署と交流して、部品や加工の知識を取得することができることは、大変ありがたかったです。

技術職~一番嬉しかったこと~

以下3点があります。

①モノとして出荷できたとき
自分が描いた図面が製品として組み上がり、顧客先へ出荷まで完了したときが一番やりがいを感じました。図面として起こすまでに、強度や形状の検討を繰り返しているので、やはり完成したと聞くと嬉しさがありました。

②自分の工程が最上流にいること
顧客先の要求に基づいて形状を設計しますが、機能が成り立たず、リクエスト通りに設計できない場合は、その理由を理論立てて、営業部を通して顧客先に説明します。そうすることで、こちら側へ顧客先を誘導し、対応可能な最適形状を提案、採用していただきます。自分が行っている業務が仕事の最上流に位置していることに気づき、やりがいを感じました。

③技術スキルの向上
CADのオペレータースキルもそうですが、材料や軸受など一般的な機械製図における知識も獲得することができ、また案件ごとに顧客先やアプリケーションの知識を得ることで、個人としてのスキルが飛躍的に向上しました。

技術職~印象的な喧嘩の内容~

ルーティンワークになりがちであり、最終的には毎回同じようなことの検討を繰り返すはめにある。
計算等、自動化ツールはあるが最終的に承認する際は自分で計算したのかどうか、確認する資料も提出された。
そこの企業だけがそういう文化なのかわからないが、油臭い機械系の業者はそのような昭和を感じる無駄な作業が抜けていないかもしれない。

また、昨今の材料不足により部品調達がうまくできないことで、毎回納期調整が入る。
といっても客先の要求納期は変わらないため、何を調整しているか分からない会となり、今後もこの状況は好転することがないため、製造業であればあと数年はどこにいっても無駄な会議に頭を悩ますことなると考えています。

技術職~一番悩んだこと~

CADオペレーションとしての経験や機械の製図知識がある方はもちろん、パソコン作業が得意な方でも全く問題ありません。機械の知識については、機械製図便覧を購入しておけば、必要なときにそこに書き方や考え方が記載されているため、持っていなくても大丈夫です。

技術職~その悩みをどうやって解決したか~

向いている人

一つのことを黙々と集中してこなすことができる人。基本的にはあまりコミュニケーションは必要がないので、いかに継続した集中で業務に取り組めるのかが大切です。

また、自分の成長に嬉しさ、楽しさを感じる人の方が適性あります。日々同じような技術検討をするので、自己スキルの研鑽が常に発生します。それが楽しく思える人は向いていると考えます。

向いていない人

コミュニケーションが好きな方。人と接することが好きな方には向いていません。また問題を自分で発見し、解決までもっていけない方も向いていないです。技術職だと黙々と一つのことを行い続けることが多くあるので、人と関わらず、集中して一つのことができない人はむいていません。

技術職~その相手との後日談~

CADオペレーターとして数年続けることができれば、その上のポジションになる営業部が持ち込んだ各案件について、技術対応可能かどうか、提案するまでにどれくらい時間がかかるのか、誰が担当するのかなどを差配するリーダーポジションに移ります。

リーダーは必要に応じて客先に足を運ぶので、いわば技術営業のような役割も担います。リーダーは客先ごとに区分けされていますので、何年か経って実績を上げることができれば、次は主要顧客の技術担当窓口としての対応をする形になるはずです。

その後、課長職から部長職に昇進する可能性もありますが、技術のキャリアパスは正直言ってわかりません。これはあくまでも予想ですので、ご了承ください。

技術職~長く付き合っていくためのアドバイス~

製造業としては全体的に景気は上向きなはずです。というのも、最近は自動車のEVや自動化を推進しているため、設備も大量に投資されています。一部のEVにより衰退する企業もありますが、それを考慮しても勢いはあるのではないかと考えます。

ものづくりにおいては、半導体産業も活発になっており、今後もこの産業が中心となるでしょう。そのため、各企業(メーカー)はこの波に乗りたいと思っており、とにかく人を必要としています。CADオペレーターはもちろん、設備投資に伴う生産技術職など、技術を持つ人材は重宝されるでしょう。(製造部門の需要が高い傾向にあります。)

これらの資格を持っていれば、採用される可能性がさらに高まるでしょう。ただし、先述したように材料不足の問題は解決されていないため、必要な物資がいつでも手に入らず、出荷できないという悩みは製造業全体で続くと考えています。その場合、無駄な納期調整が発生するため、その対応にはある程度のコミュニケーション能力を持つことが必要です。

技術職~今当時を振り返って、過去の自分や同じような状況の方にかけたい言葉~

現在の市場動向においては、製造業が活発になっているため、未経験だとしても採用される可能性は多いにあると考えています。

技術であれば知らないことがあって当たり前だと思いますので、一般的な教養がしっかり施されている方であれば、容易に採用されるのでは、と考えます。

不安であればまずは、CADオペレーターとしてどこかの企業に入っていただければ、自ずとしてスキルも向上するはずですので、それが一番手っ取り早いかもしれません。

キャリアアップを望むのであれば、しっかりと専門知識を身につけ、コミュニケーション能力も備えれば、他の技術者と明確な違いを見せつけることができるかもしれません。