イギリス映画テレビ芸術アカデミー(Bafta)が、一般人を対象に「史上最も影響力のあるゲームは何ですか?」というアンケートを実施し、その結果を発表しました。1位に輝いたのは日本のあのゲームです。
The most influential video game of all time – Bafta
https://www.bafta.org/stories/the-most-influential-video-game-of-all-time
◆1位:シェンムー
By Paperghost
1999年にセガが発売した「シェンムー」が、1位に輝きました。ディレクターを務めるのは鈴木裕氏で、シェンムーはオープンワールドゲームの元祖とも呼ばれています。
Baftaはシェンムーについて、「シェンムーのダイナミックで詳細な設定は、グランド・セフト・オートやアサシン クリードシリーズなど、ゲーム業界の大作では当然の標準となったような気がします」と言及。
NPCには独自の生活が与えられており、主人公の芭月涼はNPCの日課や儀式に従わなければいけませんでした。また、ゲーム内の時計を使用してプレイヤーの活動を指示するという点で、「シェンムーは『どうぶつの森』や『Stardew Valley』の先駆けとみなすことができる」とBaftaは指摘しています。
さらに、「シェンムーは発売当初は商業的に苦戦したかもしれませんが、他のゲームと足並みが揃っていないと感じられたのは、単に独自のゆったりとしたリズムで進んでいたからに過ぎません。そして誰もが知っているように、真のパイオニアの才能は、事後に初めて評価されることが多いです」とシェンムーを評しました。
◆2位:DOOM
1993年にid Softwareからリリースされた「DOOM」は、ファーストパーソン・シューティングゲーム(FPS)の代表作として知られています。DOOMの登場以来、FPSというゲームジャンルは大きく成長しており、バトルロワイヤルゲームのApex Legendsや、5対5のタクティカルシューティング・VALORANTのように、さまざまなジャンルに派生しました。また、MODやスピードラン(RTA)などの文化も初代DOOMから成長した分野であるとBaftaは指摘しています。
アンケートでDOOMを史上最高のゲームに推した人からは、「DOOMはまさにFPSをゲームにもたらしました」「今日、私たちがプレイするすべてのFPSは、DOOMから生まれたものです」といった称賛の声が寄せられていたそうです。
◆3位:スーパーマリオブラザーズ
1985年に発売された「スーパーマリオブラザーズ」は、配管工のヒーローがピーチ姫をクッパの魔の手から救い出すという横スクロールのアクションゲームです。1983年の悪名高い不況の後、アメリカのゲーム業界はヒット作を必要としており、それを実現したのが「スーパーマリオブラザーズ」であるとBaftaは指摘しています。
Baftaは「スーパーマリオブラザーズのWorld 1-1はおそらく史上最も有名な最初のステージで、レベルデザインの好例です」と評しました。
◆4位:Half-Life
1998年にSierra Studiosから発売されたFPSの「Half-Life」は、ゲーム配信プラットフォームのSteamを開発・運営するValveが開発したゲームです。Half-Lifeを高く評価した人からのコメントとしては、「ビジュアルと物理の幅広い成果だけでなく、ストーリーテリングと世界構築においても優秀」といったものが寄せられています。
◆5位:ゼルダの伝説 時のオカリナ
1998年にNINTENDO 64向けに発売された「ゼルダの伝説 時のオカリナ」について、Baftaは「3Dアクションアドベンチャーの基礎を築き、その過程でこのジャンルの新たな最高水準を打ち立てました。『史上最高のゲーム』で常に上位にランクインする『ゼルダの伝説 時のオカリナ』は、状況に応じたアクションなど今では当たり前になっているアイデアの先駆けであり、照準システムはフロム・ソフトウェアのソウルシリーズをはじめとした、戦闘システムを備えた無数のゲームに採用されています。その素晴らしいサウンドトラックから暗く憂鬱(ゆううつ)なストーリーまで、あらゆる側面が創造力の頂点に開発者がいたことを物語っています」と記しました。
◆6位:マインクラフト(Minecraft)
累計販売本数が1億7600万本を突破し「世界で最も売れたゲーム」になったマインクラフトについて、Baftaは「ブロックで作られたダイナミックなマインクラフトの世界は、冒険の精神を体現し、遊びの真髄を体現するものです」と評しています。マインクラフトのクリエイティブモードはデジタル上に存在するレゴブロックのようなもので、「限界はプレイヤーの想像力だけ」だとBaftaは指摘しました。
◆7位:Kingdom Come: Deliverance II
「Kingdom Come: Deliverance II」は2025年2月に発売されたばかりの、15世紀の中世ヨーロッパを舞台としたオープンワールドアクションRPGです。Baftaは「美しくレンダリングされた素晴らしくオープンエンドなサンドボックスを舞台に、平凡な見習いヘンリーを好きなように形作ることができるという本作の真実味へのこだわりは、回答者から非常に好評を博しました」と記しています。
なお、Kingdom Come: Deliverance IIを史上最高のゲームに推した人たちからは、どのゲームよりも多く「没入感」という言葉が飛び出したそうです。
◆8位:スーパーマリオ64
スーパーマリオブラザーズで横スクロールアクションゲームのテンプレートを作成した任天堂は、3Dアクションゲームのテンプレートとなる「スーパーマリオ64」を1996年にNINTENDO 64向けに作成しました。スーパーマリオ64について、Baftaは「スプライトをポリゴンに置き換えた最初のゲームではありませんでしたが、それ以降リリースされたほぼすべての3Dゲームに、スーパーマリオ64のDNAが組み込まれています。3次元での移動とカメラコントロールの新しい標準を一挙に確立した作品です」と評しました。
なお、スーパーマリオ64を史上最高のゲームに推した人からは「約30年が経った今でも、誰でもコントローラーを手に取るだけですぐにスーパーマリオ64のプレイ方法がわかります」というコメントが寄せられています。
◆9位:Half-Life 2
2004年に販売されたHalf-Life 2について、Baftaは「DOOMがFPSの原理を確立してから11年後にリリースされたHalf-Life 2は、FPSというジャンルを再定義し、別キャラクターの目を通して世界を見ることで魅力的なストーリーを伝える方法を示しました。緊迫した戦闘と探索やパズルを組み合わせることで、FPSとシミュレーションの新しい基準が確立されました」と称賛しています。
◆10位:シムピープル
2000年にマクシスのウィル・ライト氏が開発した「The Sim(シムピープル)」は、都市経営シミュレーションの「シムシティ」を進化させた作品です。シムピープルではキャラクターに独自の目標を設定することが可能で、キャラクターごとの人生をシミュレーションするかのようなゲームになっています。
Baftaはシムピープルについて、「より多くのカジュアルプレイヤーや女性プレイヤーを魅了し、LGBTQ+プレイヤーが自分自身を表現するための安全な場所となりました」と評しました。シムピープルを史上最高のゲームに推したある人物は、シムピープルについて「社会現象となった神のようなゲームでした。喜びをもたらし、私たち全員が自分の人生を少しコントロールしていると感じさせてくれました。たとえ赤ちゃんが台所の床で燃えていたとしても」と語っています。
なお、11位以下のゲームは以下の通り。
◆11位:テトリス
◆12位:トゥームレイダー
◆13位:ポン
By Sibe Kokke
◆14位:メタルギアソリッド
◆15位:World of Warcraft
◆16位:Baldur’s Gate 3
◆17位:ファイナルファンタジーVII
◆18位:DARK SOULS
◆19位:グランド・セフト・オートIII
◆20位:The Elder Scrolls V: Skyrim
◆21位:グランド・セフト・オート
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