製造業の事務職での主な仕事内容
私が入社した当初は、まだ発足したての会社だったこともあり、ほとんどゼロからの会社全体・書類等のルール作り、書類のひな型作りなどから始めました。また、私は事務職としての経験がほとんどなかったため、最初はベテラン事務員の先輩の下で、書類整理、データ入力や整理などの、いわば雑用的な仕事が中心でした。職場の雰囲気や仕事の流れに慣れ始めてからは、加速度的に仕事の幅が広がっていき、現在では経理、総務、営業事務の一部を兼任しています。具体的には、経理では小口現金を主に取り扱っており、経費精算や会計処理の一部を任されています。総務では、社員の健康診断の手配や、社員の入社時・退社時の手続き、出退勤管理、商談会の手配や社員の資格関係、社内の備品の管理などを幅広く扱っています。営業事務では、調達業務の代行、営業職のメール代行、案件の原価管理などを手掛けています。他、電話対応、来客応対、メール等の基本的な事務仕事も行っています。
製造業の事務職ならではのやりがい
私はこの発足したての製造業に入るまで、全くの異業種で働いていました。前職はルールでがちがちに固められた職場で、そこにやりにくさを感じていたのですが、転職した先は逆に何のルールもない状態だったので驚き、戸惑いました。けれど、そんな会社で、自分たちで調べたり、詳しい人に聞いたり、先輩や同僚たちと話し合ったりしながらルールや規則、書類のひな型などを作り、決めていくこと自体が面白く、自分が会社というものに貢献しているという実感が持てて、とてもやりがいを感じました。また、製造業の社員は(もちろん会社によると思うので、一概には言えませんが)快活な人が多く、パソコン関係に疎い人も多いため、タイピングが早かったり、社員のパソコンに関する悩みを解決したりするだけで「すごい!」と褒めてもらえるので、嬉しさとやりがいを感じました。
製造業の事務職のマイナスポイント
製造業という業種の特色なのか、社員には非常に素直な人が多く、それが良い風に働くことがあれば、マイナス面として作用することも度々あります。たとえば、何かその人にとってイライラすることが起こった場合、一旦自分の中に留めることをせず、感じたままをバーッと口に出してしまうことが多いのです。今ではもう慣れてしまいましたが、人がイライラしている時の声や、人同士の言い合いなんかが苦手な人には厳しい職場かもしれません。また、急ぎの仕事を振られることが多い割には、こちらが急ぎだと急かしても応じてもらえないことが多く、ストレスの種になりやすいです。目まぐるしいわりに仕事が溜まりやすい業種でもあるので、それがマイナス面だとも感じています。
製造業の事務職の仕事に活かせる経験・スキル・資格
パソコンを使うことができ、基本的な電話対応・来客応対ができれば、あとの部分は働いていく中で何とかなると思います。ただ、製造業といえど事務・経理・総務・営業事務、そのすべてでパソコンを使うため、パソコンに関するスキルは必須です。ブラインドタッチとExcel・Wordの基本的な操作が必要になってきます。
製造業の事務職の仕事に向いている人・向かない人
淡々とした仕事が苦手、毎日・あるいは毎日決まった仕事をこなし続けるのが苦手、という人に、この仕事は向いています。もちろん、「毎月〇日までにこの仕事を完了させる」「毎朝〇〇をやる」といったルーティンは少なからずありますが、全く同じ仕事内容の日というのはこの仕事にはありません。必ず、突発の仕事や頼まれごとなど、新しい仕事に触れる機会があります。そういったことをいい刺激だと捉えられる人は、この仕事に向いています。逆にこの仕事に向いていない人は、ノーと言えない人です。この仕事をしていると、油断するとじゃんじゃか仕事を振られ続けるので、これ以上は無理!という時に、はっきりノーと言える人でないと、潰れてしまう可能性があります。
製造業の事務職仕事でのキャリアパス
製造業は、少なくとも私が入った会社では、職種を問わず実力主義的な側面が大きいため、入社時点で役職に就いている人もいれば、働いていく中で実力をつけていき、役職を得られる人もいます。出世ルートは本当に人によってさまざまです。私の会社は基本的に、実力がある人が転職してくる(または他の会社から引き抜かれる)等して役職ある立場に就き、入社してきた若い人たちを教育する、という流れが取られています。教育される側として入社した人は、役職者の下で働く中で実力をつけていき、やがてひとりで任される仕事が増えていきます。まだまだ若い会社なので、私を含め、教育される側として入社した人で役職ある地位に就いた人はまだほとんどいませんが、実力に応じてそういった立場になれる可能性も大きいです。
製造業の事務職業界の最近の動向
私の仕事は、年々データ上のみで管理される仕事が増えてきていると感じています。入社当初はまだまだアナログで、紙媒体によって管理することが多かったですが、紙のみでは管理が難しく、またとっさに資料を掘り出せないというデメリットもあって、ここ数年でデータ上での管理への移行がかなり進みました。そのため、パソコンを触り慣れていないが就職するにはますます厳しい職種になったなと感じています。パソコン全般だけではなく、Excelとメールは、「少し触れる」以上のスキルが求められるようになってきました。業界全体の動向としては、書類や現場への入退場管理が以前より厳しくなったように感じています。数年前までは正直、多少抜け漏れがあっても多めに見てもらえることが多かったようですが、最近では管理がかなり徹底されるようになってきています。もちろん、そういったことに関する書類作成・提出もすべて手書きではなくパソコンを用いて行われるため、私のような事務員だけではなく、営業職や現場作業員にも多かれ少なかれパソコンのスキルが求められています。
製造業の事務職仕事を未経験で目指すには?
とにかく、パソコン・Excel・メールに関する基本的な知識や操作方法はあらかじめ身に着けておくことをオススメします。パソコンのブラインドタッチができることは大前提になってくるので、苦手な人は毎日文章を打ったり、タイピングゲームで鍛えたりするのがオススメです。また、対人コミュニケーションのスキルも当然必要になってきますが、元来人と関わることが苦手な私でも何年もこの仕事を続けられているので、そこは慣れと経験で、入社さえできればなんとかなると思います。他の業種に比べて自由度が高い面も多く、面白い職種なので、肩の力を抜いて挑みましょう。
この記事は役に立ちましたか?
もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。