介護リハビリデイサービスでの介護スタッフでの主な仕事内容
介護リハビリデイサービスというのは一般的なデイサービスとは違い、利用者同士で和気あいあいと楽しむ場ではありません。もちろん利用者同士で和気あいあいと楽しんでも全く問題はないのですが、1番の目的は”リハビリ”なので、1人1人に決められているリハビリメニューを利用者はこなさなくてはなりません。そのため、スタッフの主なスケジュールとしては以下になります。
<7時~9時>送迎
<9時~>到着した利用者から検温とバイタルチェック
<午前中>入浴介助orリハビリ介助
<11時30分>食前体操
<11時50分>昼食配膳
<12時~14時>スタッフは交代で1時間の休憩
<13時~14時>入浴介助orリハビリ介助
<14時30分>おやつの準備・配膳
<14時45~15時10分>レクリエーション
<15時15~17時>送迎
利用者1人1人をしっかりとチェックし、決められたリハビリメニューを1日で全て行ってもらいます。認知症によっていきなり不穏になってしまう方や「今日はやりたくない」と言ってリハビリをやろうとしない方も居るので、無理矢理ではなくうまい声掛けでリハビリを気持ちよくやってもらうという仕事もあります。”遊びにくる場”ではなく”リハビリをする場”なので、どんな場面でも対応できるよう日頃からうまい声掛けの仕方をスタッフは勉強しています。
介護リハビリデイサービスでの介護スタッフならではのやりがい
介護リハビリデイサービスに通う利用者は40歳から100歳未満で、病気やケガ、事故などで思うように身体を動かせなくなってしまった方々が利用しています。
そのため、しっかりとリハビリを行っている利用者さんが以前に比べて少しでも思うように身体が動かせるようになった時は心の底から「良かった」と思います。
ほぼ毎日利用者さんのリハビリに付き添っていると、決められた少しハードなリハビリメニューにも文句を言わず、一生懸命取り組む姿を見ているため、前日に比べて体の動きが良くなっていたり、「初めてやった時より痛みを感じなくなってきたよ」と利用者さんに言われた時は本当にやりがいを感じました。
毎日リハビリを頑張っているのは私ではなく利用者さんですが、その頑張りが目に見えた結果になると、私まで嬉しい気持ちになります。
これまで思うように身体が動かせなかったのに、リハビリによって少しでも体を思うように動かせるようになる凄さ・奇跡は、こうした施設で働いていないと知ることのできないやりがい・感動だと思います。
介護リハビリデイサービスでの介護スタッフのマイナスポイント
これといったマイナス面は特に感じませんでしたが、しいて挙げるとすれば送迎ですね。
この会社では正社員のみ送迎の仕事があります。
ミニバン・軽・ハイエースでの送迎で、スタッフ1人で3~8人の利用者を送迎します。
施設から近い利用者さんであれば車で5分以内、遠い利用者さんの場合は片道40分だったので約2時間以内の送迎時間に終わらせることができない日もあります。
そうなると、行きであれば利用者さんの入浴やリハビリが遅れ、スタッフも忙しくなる。帰りであれば利用者さんの帰りが必然的に遅くなり、自分自身も退勤時間が遅くなります。
スタッフ1人での送迎且つ利用者さん全員が1人での歩行が可能なのであれば、約2時間の送迎は時間が余りますが、片麻痺で一般的なスピードで歩けない方や車椅子の方、駐車場から自宅までの距離がある方など、色々な利用者さんがいるので、毎日時間が読めない・追われる送迎になります。
介護リハビリデイサービスでの介護スタッフの仕事に活かせる経験・スキル・資格
介護職員初任者研修(旧ヘルパー二級)や介護福祉士の資格はあれば仕事で十分役に立ちます。
デイサービスですし、リハビリメインの施設なので移乗介助などはありませんが、介護職員初任者研修や介護福祉士の資格を持っていることで介護に対しての基礎中の基礎が身についているので、入浴介助の時に利用者はもちろん自分自身も良い意味で楽な動きをすることができます。
また、この会社は無資格でも働くことができるとはいえ、介護施設や障害者施設などでの経験があった方がこの仕事に活かせると思います。
介護リハビリデイサービスでの介護スタッフの仕事に向いている人・向かない人
介護リハビリデイサービスでの勤務に向いている人は、元気がある、車の運転が好き、入浴介助が苦に感じない人だと私は思います。
この仕事は毎日入浴介助がありますし、正社員となれば毎日2時間近い送迎があります。また、近所にいるような元気なお年寄りの利用者が多いため、常に元気で居なくてはなりません。声が小さいと「声が小さいよ」「元気がないね」とストレートに言ってくることもあります。
反対に向かない人については、向いている人の真逆です。元気がない、車の運転が苦手、入浴介助は極力やりたくないと思っている人は、勤務1日目できっとダウンしてしまうでしょう。
何事も楽しく仕事ができる人は、介護リハビリデイサービスでの仕事はきっと楽しいと思います。
介護リハビリデイサービスでの介護スタッフ仕事でのキャリアパス
一般的な介護施設であれば、成績や実績等でどんどん出世・成長できるシステムですが、この会社では出世はできず、成長も感じにくいです。というのも、小さな会社のため、バリバリと出世をしたい人や介護の仕事で成長したい人が働くような場所ではなく、楽しく仕事をしたいと思っている人が多いからです。
もっと分かりやすく言うとすれば、この会社には施設長とリーダーしか偉い人は居ません。ちなみに、施設長やリーダーは10年以上変わっていないので、コロコロと上司が変わるわけではありません。
こうしたことから、バリバリと出世をしたい人や目に見えた成長を感じたいという人は、この会社での勤務は向いていないでしょう。
スタッフの評価表などもないので、のんびりとした会社です。
介護リハビリデイサービスでの介護スタッフ業界の最近の動向
介護リハビリデイサービスというより、「介護」として見ると、介護業界は常に人手不足なのにお年寄りはどんどん増えている状況です。
「介護ロボットが出る」「介護がもっと楽になる」「介護士の給料を〇割アップ」という良い話が世の中に数多く出回っていますが、現実の介護業界では全ての物事に人である介護スタッフが対応し、わざわざやらなくてもいい掃除や補充等も介護スタッフが行っています。
介護の仕事だけでも大変なのに、その他の業務があることで常にひっ迫状態です。こうしたことから、介護スタッフによる利用者への虐待が後を絶たないのでしょう。「虐待をするような人が介護をしている」のではなく、「過酷すぎる現場によって虐待をしてしまった」というのが正しいでしょう。
もちろん、どんな状況であれ大切な利用者に虐待をしてはいけませんが、国のトップや上級国民には、この現場の過酷さが全く届いていないのです。きっと、介護ロボットが各施設に普及したり、介護がもっと楽になるということは、きっとこの先もないと考えられるでしょう。人×人だからこそ介護というのは成り立っている部分がありますし、人×ロボットではきっと認知症の進行を速めて悪循環を引き起こすだけです。
年々、お年寄りが増え続けているのだから、メディアはもっと介護業界の実態を世に発信すべきだと私は思います。
介護リハビリデイサービスでの介護スタッフ仕事を未経験で目指すには?
この仕事は入浴介助やトイレ誘導・介助があるので、資格の有無に関係なく最低限の介護知識は必要です。
ですが、臥床・離床介助などはないので、最低限の介護知識さえあれば実技をしたことがなくてもどうにかなります。
リハビリデイサービスなので、車椅子の方や片麻痺の方はいるかもしれませんが、リハビリ目的で利用しているので手が全く動かないという利用者さんはいません。
なので、「介助」というより「補助」と言った方が正しいかもしれません。
認知症ではなくクリアな方が多いので、分からないことがあれば「何か手伝うことはありますか?」などと明るく声をかけられる人であれば、未経験や無資格でも十分楽しく働くことができます。
資格取得補助やキャリアバスなどは感じにくい施設ですが、自分の行動次第で成長はできるので自分のペースで働きたい人には合っていると思います。
この記事は役に立ちましたか?
もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。