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塾講師の仕事内容、やりがい、向いている人、未経験から始めるには?

塾講師での主な仕事内容

個別指導を行っている全国展開している塾の講師を学生時代にしていました。

1コマは2時間の勤務となっていて、休憩10分を挟んで2コマ4時間の勤務をしていました。1コマでは中学生以下の生徒は一度に3名、高校生がいる場合は一度に2名まで同時進行で指導を行っていました。指導する教科は中学生以下は全ての教科、高校生は文系教科でした。

2時間でだいたい均等に1人ずつ生徒に対して問題の答え合わせをしたり、わからなかった問題については自分なりのやり方で解答方法を指導するなどしていました。そして毎年のように中学校3年生の受験生を指導していて、学校の勉強の指導と同時に入試対策も行っていました。

通常は夕方5時から夜9時頃までの勤務となっていましたが、長期休暇中はそれぞれ春期講習・夏期講習・冬期講習といった特別講習の指導のために午前中4時間程度出勤することもありました。また不定期に日曜日には模擬試験があり、その試験監督のために早朝から夕方まで出勤することもありました。

塾講師ならではのやりがい

入塾時の生徒の多くが成績が伸びずに悩んでいたのですが、塾で勉強すると徐々に成績がアップするのを見ると自分の指導が適切だったのだと思ってとてもやりがいを感じていました。

中にはテストの点数が倍近くになった生徒もおり、当初目指していて難しいと言われていた志望校に無事に合格したことが自分の指導の自信につながりました。

年度末は受験生全員の進学先が決まり、喜ぶ生徒や保護者の顔を見てとても嬉しくなりました。また普段は学生でも塾では一講師として勤務していることから、自分の親以上年上の塾長から先生と言って敬ってもらえることでなおさらやりがいを感じました。

塾講師というだけあって時給は1000円を超えていて、他の学生よりもちょっといいバイト代をもらっているため身の回りのものは全て自分で買えるような状況で一生懸命やらなければという気持ちになっていました。

塾講師のマイナスポイント

基本夜の勤務なので、学校の友達と夜遊びに行こうと言われても行けないことが多かったです。特に学生時代は合コンに誘われることが多かったのですが、誘われても夜は週に4日ほど指導を行っており、夜はどこにも行けないので出会いがなかったです。

塾にもよりますが私が勤務していたところは所属する講師が少なかったので、バイト先で恋愛につながるような出会いがなく学生時代は彼氏が全くできませんでした。

大学1年2年までは1限目から授業があり、自宅を7時には出なければいけないのに、退勤時間が9時を過ぎ、自宅に帰るのが10時前になっていました。そこから食事や入浴をし、予習をしなければいけないので睡眠時間はかなり少なくハードなスケジュールになっていました。

塾講師の仕事に活かせる経験・スキル・資格

大学受験の経験があれば、塾講師になれる可能性が高いです。特に、有名大学に在籍している場合は、中学3年生の指導など、重要な時期の指導を任される可能性が高く、より多くの仕事をこなすことができます。

ただし、塾講師には勉強ができる人が向いているといえます。また、柔軟に対応できる人でないと、有能な塾講師になることは難しいでしょう。

大学受験の経験がない場合でも、塾の求める講師像はそれぞれ異なるため、各塾の採用情報を調べてみることが大切です。

塾講師の仕事に向いている人・向かない人

まずは勉強ができる人でないといけないと思いました。人によっては理系科目は得意だけれども文系科目はできないとか、あるいはその逆という人もいると思います。塾にもよりますが、特に英語か数学が得意であれば他の教科が苦手でも塾講師として活躍できる可能性が高いです。

ただより多く指導に入るためにはやはり5教科まんべんなくできる人の方が適していると思いました。また塾では急に別の講師が休んだり、逆に生徒が休んだりして自分の勤務状況が当日になって変更になることもありますし、状況次第では出勤してから勤務状況が変更になることもあります。

そのようなことに柔軟に対応できる人でないと、有能な塾講師になるのは難しいと思います。

塾講師仕事でのキャリアパス

私が行っていた塾では、1年ごとに時給が50円ずつアップしていき、もし大卒後にそのまま専任の講師になる場合には、学生時よりも時給が500円ほどアップしていました。

ただし、専任の講師は定期的に本部での会議や研修に出席するのが必須となり、中学生以下は5教科全てを指導できるのが原則となっています。

また、そのまま専任の講師を継続していけば、本部から塾長就任の要請が来ることもあり、専任の講師と兼任で塾長をする人もいました。これとは別に、学生・専任の講師関係なく、有能だと認められたら、併設されている家庭教師の派遣事業部から家庭教師としての派遣を要請されることもあります。

時給が塾講師をするよりも500円アップすることから、希望する人が多かったものの、そうそうお声がかかることはなかったようです。

ちなみに、私は学生時代、実際に2年間高校受験生の家庭教師に行っていた時期がありました。

塾講師業界の最近の動向

現在塾は少子化の影響で閉鎖されたり規模が縮小する傾向にあるため、よりよい環境で塾講師とした働くのは以前より難しくなっているようです。

一方で現在は高校進学率は100%近くになっている地域も多く、また大学受験をする生徒が以前より増えていることから塾ではよりよい進学先に子どもを送るため勤務時以外にも受験指導のための勉強をする必要があると思われます。

そのため塾講師を希望するのであれば、中高生の勉強を中心として生徒と同じかそれ以上の学習が必要だと思います。さらに受験は年々変化をしていて、毎年アップデートするような感じで新たな学習をしていかなければいけないと思います。

一方でかつては受験指導といえばとにかく学習指導を行うのがいいと思われていましたが、近年は受験生に関して健全なメンタルを維持していくことが重要だという考えがあります。そのため適宜受験生と個人面談などして学習に関することはもちろん、学校や家庭での悩みがないかどうかについて知っておき、安定したメンタルで子どもたちが受験できるように指導を行うことが重要になってきています。

塾講師仕事を未経験で目指すには?

塾講師に関しては教員免許が必要というわけではなく、 これといって必須の資格というものはないです。 むしろそれぞれの塾によって求められる講師像が変わってきます。

なので大学で教育学部以外の学部学科に通っていても、 あるいは特定の教科以外苦手で指導できそうにないという場合でも 塾が求める講師であれば実際に働くことができます。

また塾はそれぞれ特徴があり、 人前に出て指導をするのが苦手であれば一対一の個別指導で それほど緊張することなく指導をすることが可能なので、 まずはそれぞれの塾の講師の採用情報について調べてみるべきだと思います。