今回紹介する作品タイトル
スタンド・バイ・ミー
あらすじ
読書好きで優等生タイプのゴーディ、ガッチリとした体格で美少年のクリス、黒ぶちメガネがトレードマークのテディ、ぽっちゃり体型のバーン。見た目も性格もまるっきり違っている彼らでしたが、不思議と気があって仲良くしていました。
1959年に12歳になったゴーディたちが住んでいるのはアメリカ北西部のオレゴン州、人口1000人程度の田舎町キャッスルロックです。これといった産業も娯楽ないこの地で噂になっているのは、行方不明になった末に息絶えたという名も無き男の子。
ある夏の日の朝に出発してひたすらに歩き続けていく4名、2日目に突入したあたりから話題が尽きて気まずい沈黙が漂い始めることも。
果たして警察よりも先に死体を発見して、ヒーローとなることができるのでしょうか?
おすすめする(見どころ)ポイント
数年ほど前に兄のデニーと死別しているゴーディ、それ以来しょんぼりと落ち込みがちな母を心配させる訳にはいきません。表向きはバーンの家でキャンプをするとでも言っておけば、教育に関しては「可愛い子には旅をさせよ」を貫いているために問題なさそうです。
やっかいなのは地元の暴走族に加入しているクリスの兄や、過酷な軍隊生活で別人のように豹変して帰還したテディの父親。
それぞれが家庭では複雑な事情を抱えながらも、必要以上に相手のプライベートに踏み込まない距離感は絶妙ですよ。
改善してほしいと思ったポイント
常に一緒に行動していたはずの4人組が、突如として喧嘩をはじめる中盤のくだりはそれほど必要性を感じません。
豊かな想像力を発揮して場を和ませようとするゴーディですが、ブルーベリーパイの大食い大会の逸話は余計でした。
やるべき・観るべき
「クリス」ことクリストファー・チェンバースを演じているのは、リバー・フェニックスという俳優さん。数多くのピンチに見舞われて時には弱音を吐いたり仲間割れをしたりする一向、そんな時に力強いリーダーシップを発揮して引っ張っていくおいしい役です。
撮影当時はまだ若干15歳、本作品を足掛かりに「ドラッグストア・カウボーイマイ・プライベート・アイダボ」や「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」などその後も話題作へ抜擢されています。
1993年に23歳の若さでこの世を去っていくまでの軌跡に思いを馳せつつ、その勇姿を胸に焼き付けてみませんか。
類似似作品
オスカー俳優のショーン・ペンがメガホンを取った作品、「イントゥ・ザ・ワイルド」はいかがでしょうか。
恵まれた環境と高学歴を捨てた青年がアラスカへと旅立つロードムービーで、主人公の名前がクリスなのも本作との縁を感じます。
総評
細い一本道の橋を渡る際には列車に轢かれそうになったり、沼地を突破する場面では猛毒の蛭に襲われたりとハラハラドキドキの連続でした。
大冒険の終わりとともに、いつまでも続くと信じていた4人の友情にも微妙な変化が。大人になるにつれて純真無垢な気持ちを失い、現実と折り合いをつけなければならないことも痛感します。
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