物流倉庫軽作業の仕事内容、やりがい、向いている人、未経験から始めるには？

物流倉庫軽作業での主な仕事内容

物流倉庫軽作業とは、物流倉庫において商品の仕分け、ピッキング、梱包、搬出入の業務を担当する仕事です。基本的にこの4種類の担当部署に配属されることが多いです。以下では、物流倉庫軽作業の代表的な業務内容を説明します。
仕分け作業
物流倉庫に入荷した商品を、種類や配送先などの条件に応じて仕分ける作業です。仕分け作業では、商品を目視で外観などの検品を行い、バーコードリーダーなどの機器を使って商品情報を取得します。取得した情報に基づいて、商品を適切なエリアに配置します。
ピッキング作業
顧客からの注文に応じて、倉庫内の商品を集める作業です。ピッキング作業では、ピッキングリストやハンディターミナルの注文内容に基づいて、倉庫内の商品を探し出し、適切な数量を取り出します。商品の取り出しには、手作業またはフォークリフトなどの機器を使用します。
梱包作業
ピッキング作業で集めた商品を、配送用の箱に詰める作業です。梱包作業では、商品の種類や形状に応じて、適切なサイズの箱を選びます。また、荷造り材料やクッション材を使用して、商品を梱包します。
搬出入作業
倉庫からトラックに商品を積み込んだり、トラックから倉庫に商品を降ろしたりする作業です。搬出入作業では、フォークリフトやハンドパレットなどの機器を使用して、商品をトラックに積み込んだり、倉庫に運んだりします。

物流倉庫軽作業ならではのやりがい

物流倉庫の軽作業では、当日の運送会社へのトラックへの搬出終了時間が決まっていることから、スピードや正確性が求められます。このため、作業の繰り返しやトレーニングを通じて、自分自身の作業をこなすスピードが上がっている事が作業量の数値で分かり、成長を直に感じられます。また、作業の効率化や改善点を見つけ出すことで、自己改善意識を高めることもできます。
また、チームワークが重要であるため、協調性を身につけることにやりがいを感じることもあります。
物流倉庫軽作業では、複数の人が同時に作業を行うことが多いため、チームワークが重要です。作業を協力しあい、目標達成に向けて協力することで、チームワークを身につけることができます。
物流倉庫の軽作業を通じて、商品の流れを見ることが出来、物流業界に関する知識を身につけることができます。この知識は、将来的に物流業界でのキャリアアップに繋がる可能性があることもやりがいの一つです。

物流倉庫軽作業のマイナスポイント

物流倉庫軽作業には、以下のようなマイナス面があります。
身体的負荷が大きい
物流倉庫軽作業では、商品の移動や積み下ろしなど、身体を使った作業が多いため、身体的負荷が大きいというデメリットがあります。作業が繰り返されることで、肉体的な疲労が生じることがあります。
精神的負荷が大きい
物流倉庫軽作業では、高い正確性が求められる場合があります。作業に慣れていない場合や、作業が多忙な場合などは、ミスを犯しやすく、精神的負荷が大きいというデメリットがあります。
ルーチン作業が多い
物流倉庫軽作業では、マニュアルをもとに毎日、商品の仕分け、ピッキング、梱包、搬出入の業務を繰り返し行うこととなります。一見単純な作業でも、手順から逸脱しないよう注意しながら、退屈な作業を改善していくことが必要です。

物流倉庫軽作業の仕事に活かせる経験・スキル・資格

物流倉庫内での、商品の仕分けにおいて商品を適切なエリアに配置する際に、ラック等の床面から1段上がった個所に商品を格納することがあります。またピッキング作業でもラック等から商品を取り出す場合があります。搬出入の業務ではトラックからのパレット搬出入作業がありますので、これらの作業はフォークリフトで行うと効率が良いので、フォークリフトの免許は必要とされるでしょう。

物流倉庫軽作業の仕事に向いている人・向かない人

物流倉庫軽作業に向いている人は、
身体的に健康で体力に自信がある人
物流倉庫軽作業では、商品の移動や積み下ろしなど、身体を使った作業が多いため、体力が必要です。また、倉庫内外での作業があり、寒さや暑さに対応できる人が向いています。
ミスを少なく正確に作業ができる人
物流倉庫軽作業では、高い正確性が求められることがあります。作業に慣れていない場合や、繁忙期など仕事量が多くなる場合などは、ミスを犯しやすくなるので、正確に作業ができる人が向いています。
集中力がある人
物流倉庫軽作業では、作業に集中して正確な作業を繰り返す必要があります。長時間作業を行うため、集中力が維持できる人が向いています。
向かない人は、
ルールを守れない人
物流倉庫軽作業では、高い正確性が求められることがあり、そのためマニュアルが存在します。作業が忙しくなると、手順を逸脱して、必要作業を省略する人がいます。そのため、ミスが起き、結果、修正に時間がかかることがあります。ルールを守れない方はこのような作業環境に向かないかもしれません。
単調な作業が苦手な人
物流倉庫軽作業では、作業内容が単調になることがあります。同じ作業を繰り返すことが多いため、単調な作業に向かない人には向かないかもしれません。

物流倉庫軽作業仕事でのキャリアパス

物流倉庫軽作業である程度年数を務めていくと、以下のような成長ルートが考えられます。
1.作業員
物流倉庫軽作業の最初のポジションとして、商品の仕分けや荷物の積み下ろしなどを行います。作業が単純で、正確性とスピードが求められます。一定期間の実績や能力が認められた場合、次のステップに進むことができます。
2.リーダー（現場監督）
作業員のリーダーとして、作業の進捗管理や品質管理を行います。また、作業員の指導・育成や業務改善なども担当することがあります。正確性やスピードに加えて、コミュニケーション能力やリーダーシップが求められます。
３.主任（現場管理者）
複数のリーダーを統括し、現場全体の管理を行います。予算管理や生産性の向上など、より高度な管理業務が求められます。また、社員の育成や組織の運営も担当することがあります。
上記のように、物流倉庫軽作業において、経験を積むことで、リーダー、管理者など、さまざまなキャリアパスがあります。また、物流業界は成長分野であり、需要も高いので、積極的にスキルアップしていけば、将来的には、より高度なポジションに就くことも可能です。

物流倉庫軽作業業界の最近の動向

物流業界は、社会全体の経済成長やオンラインショッピングの急速な普及などにより、今後も需要が増加すると予想されています。一方で、人手不足もささやかれている業界です。最近では働き方改革の法整備により、トラックドライバーの減少やそれに伴い、荷主企業にとって運賃値上げが予想されていて、さらなる生産性の向上を目指し、効率化が図られていくでしょう。また、物流業界は、環境問題に対応することも求められています。生産性を上げ、CO2排出量の削減や再生可能エネルギーの活用などが進められています。
人手不足や環境問題への取り組みをいくつか紹介します。
デジタル技術の導入
物流業界においても、デジタル技術の導入が進んでいます。IoTやビッグデータ分析、人工知能などを活用することで、物流プロセスの可視化や予測、効率化が図られています。
自動化・ロボット化
作業の自動化やロボット化が進んでいます。倉庫内でのピッキング・パッキング作業や配送車の運行など、人手を介する業務においても、自走ピッキングロボットやまた、ドローンや自動運転車の導入によって、配送業務の自動化が進んでいます。

物流倉庫軽作業仕事を未経験で目指すには？

仕事内容や現場の雰囲気を把握するために、見学や職場体験を受けることをおすすめします。求人情報や物流業界の求人サイトなどで、見学・職場体験の募集がある場合がありますので、積極的にチェックしましょう。仕事に慣れるまでは、体力的にも精神的にも疲れやすいかもしれません。十分な睡眠や栄養をとり、ストレスをためないように心がけましょう。未経験であっても、仕事に取り組む姿勢やコミュニケーション能力などを発揮することで、職場での評価が高まり、将来的にはキャリアアップが可能です。長期的な視野で、自分に合った研修やスキルアップの取り組みを行い、キャリアアップにつなげることを目指しましょう。