フォルクスワーゲンに物理ボタンが復活、デザイン責任者は「重要な機能をタッチスクリーンに委ねるという過ちを決して繰り返さない」と約束 – GIGAZINE


フォルクスワーゲンが、空調制御などの重要な機能を物理ボタンに戻すことを計画していると話しました。ここ数年、フォルクスワーゲンはこれらの機能をタッチスクリーンで管理するデザインを採用していたのですが、不評でした。

Volkswagen reintroducing physical controls for vital functions | Autocar
https://www.autocar.co.uk/car-news/new-cars/volkswagen-reintroducing-physical-controls-vital-functions

Volkswagen is bringing back physical buttons | The Verge
https://www.theverge.com/news/626311/vw-physical-controls-buttons-coming-id-2-all

2025年3月6日、自動車専門メディア「オートカー」の取材に応えたフォルクスワーゲンデザイン責任者のアンドレアス・ミント氏は、「フォルクスワーゲンの将来モデルはすべて、最も重要な機能を物理的に操作できるようになる」と発言。2026年以降に登場する予定の「ID.2all」コンセプトの新型モデルから、物理ボタンを再導入すると話しました。

フォルクスワーゲンはここ数年、車の重要な機能の多くをタッチスクリーンに移したことで批判を浴びていました。中には、触ると振動するタッチスクリーン式の「スライダー」を導入し、ヒーターやボリュームを操作するできるよう設計したものもありましたが、顧客からは不評だったようです。


ミント氏は「ID.2all以降では、音量、左右のヒーター、ファン、ハザードランプという最も重要な機能が物理ボタンでコントロールできるようになります。今後、私たちが作るすべてのクルマにこれが搭載されることになります。人々はフィードバックのある物理ボタンが大好きなんです。私たちは理解しました」と伝えました。

物理からデジタルへと変化した自動車メーカーはフォルクスワーゲンだけではなく、テスラやXiaomiなども取り入れています。ただ、業界団体が「衝突事故のリスクを抑えるため物理的なボタンやスイッチに戻すべき」との提案を行い安全を優先するよう呼びかけるなど、快く受け入れられているとは言えません。

「自動車産業はタッチパネル採用をやめて物理ボタンに戻すべき」と自動車安全評価システムのEuro NCAPが提言 – GIGAZINE


韓国のヒョンデは「ドライバーの運転操作を必要としないレベル4の自動運転に関しては、すべてソフトキーを使用しますが、レベル4の自動運転が実現するまでは、運転中は道路に目を向けてハンドルを握るのが最も安全です」などと述べ、物理ボタンとダイヤルを採用しています。

自動車メーカーのヒョンデが「安全面を考慮して今後も物理ボタンとダイヤルを採用し続ける」と表明 – GIGAZINE


ミント氏によると、すべての車にバックカメラの搭載を義務付ける法的要件があることから、タッチスクリーン搭載車自体は販売され続けるとのこと。ただし、上記で述べたような重要な機能は必ず物理ボタンで操作することとし、「タッチスクリーンにボタンを納めるという過ちはもう絶対に繰り返しません」と述べました。

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