IT系求人の36%はAI関連、さらに25%がAIスキルを求めている実態が明らかに – GIGAZINE


メモ


2025年になってからテック関連求人の約4分の1がAIスキルを求めており、あらゆる業界の企業が技術者採用においてAI能力を重視する傾向が強まっていると、アメリカ経済紙のWall Street Journal(WSJ)が報じています。

How the AI Talent Race Is Reshaping the Tech Job Market – WSJ
https://www.wsj.com/tech/ai/how-the-ai-talent-race-is-reshaping-the-tech-job-market-93df0615


WSJによれば、情報分野では2025年1月に投稿されたIT職の36%がAI関連で、最も高い比率を示しているとのこと。全体としてアメリカのテック関連求人の約25%がAIスキルを求めており、金融や専門サービス業界の企業、銀行やコンサルティング会社なども同様に、AIアルゴリズムやモデルを構築・活用できる技術者を求めています。

メリーランド大学ロバート・H・スミスビジネススクールの教授であるアニル・K・グプタ氏は、2022年末のOpenAIのChatGPT登場がAI雇用市場の転換点となっていると指摘しています。それ以前からもAI関連の仕事は存在していましたが、ChatGPTの登場により製品や業務フローへのAI統合の可能性が広く認識され、業界全体にAIが普及したといえます。


様々な業界でAI人材の需要が高まっており、たとえば大手小売企業は店舗レイアウト改善のための予測アルゴリズムを活用できるデータサイエンスディレクターを募集しています。また、公共事業会社は機械学習を用いて山火事リスクを評価できるアナリストを探していたり、製薬会社は計算化学分野でのAIプログラマーを求めている状況。テック人材の採用割合が比較的小さい業界でもIT職のAI志向が強まっており、ヘルスケア業界では2025年1月のAI関連新規技術職の割合が数年前の約2倍になっているそうです。

メリーランド大学のデータによると、AI関連求人はChatGPT発表後の2022年第4四半期から2024年末までで68%増加した一方、テック業界の求人全体は2%減少したとのこと。2025年1月時点では、AI関連求人は全求人の1.3%、テック職は全求人の5.4%を占めています。


人材サービス会社のRobert Halfで地域シニアディレクターを務めるトーマス・ヴィック氏は、企業は主に「既存の仕事にAIを統合する経験や知識を持つ人材」を求めており、完全に新しいAI中心の役割を作るのではなく、例えばサイバーセキュリティエンジニアがAIを使って潜在的脅威をより正確かつ効率的に評価できることを求めていると述べています。

アウトプレースメント企業Challenger, Gray&Christmasのシニアヴァイスプレジデントであるアンディ・チャレンジャー氏は、AIスキルを持たないエンジニアも労働市場では好調である一方で、AIスキルはより高い給与と雇用の安定をもたらす傾向があると指摘しています。チャレンジャー氏は「最先端のAIスキルを持つ人材は当社のプログラムにほとんど来ないことから、企業はそうした人材を手放さないよう努めています」と語りました。

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