ブラウザ拡張機能の新仕様「Manifest V3」への移行を推進しているGoogleは、2024年後半から「Manifest V2」の段階的な廃止を開始しており、これに伴って一部のユーザーに古い仕様の拡張機能のサポートが終了した旨の表示を行っています。完全なサポート終了まで猶予があり、広告ブロッカー「uBlock Origin」をはじめとする旧仕様の拡張機能がまだ使えるにもかかわらずこうした表示を行っていることに対し、一部のユーザーから批判の声が上がりました。
uBlock Origin forcefully disabled by Chrome | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=43262531
「uBlock Origin」などのManifest V2に基づいた拡張機能の廃止は、2024年後半ごろから段階的に始まっていますが、2025年2月下旬ごろから、これらの拡張機能のサポート終了に関する案内がブラウザに表示されたとの報告が急増しました。
あるユーザーはX(旧Twitter)への2月20日のポストで「uBlock OriginがChromeでオフになっています。BraveかFirefoxに移行する時が来たようです」と述べました。
掲示板型ソーシャルニュースサイト・Redditにも、3月3日に「uBlock OriginがChromeから強制的に削除され、サポートされなくなったというメッセージが表示されました。ありがとうGoogle。すべてはYouTubeのけちな広告のため、ということですか?」といった報告が投稿され、記事作成時点で4000件のいいね(upvote)や1400件のコメントが寄せられるなど、話題となっています。
◆拡張機能をオンに戻す方法
試しに、しばらく起動していなかったPCのChromeにuBlock Originを導入し、ブラウザをアップデートしてから再起動したのが以下。確かに、拡張機能を削除するよう促すメッセージが表示されました。「拡張機能を管理」をクリックしてみます。
すると、改めてサポートが終了したと案内されました。ともすると、「もうこの拡張機能は使えなくなってしまった」と絶望して削除してしまいそうです。
しかし、よく見ると拡張機能のトグルスイッチがオフになっただけのようなので、念のため「オン」にしてみます。
すると、何事もなかったかのようにuBlock Originが機能を発揮しているのが確認できました。
前述のRedditでの投稿を扱ったソーシャルニュースサイト・Hacker Newsのスレッドの書き込みによると、旧仕様に基づく拡張機能でも、2025年6月までは使用できるとのこと。事実、Googleは「ExtensionManifestV2Availabilityポリシーを使用している企業については、2025年6月までブラウザの変更は適用されません」と案内しています。このスレッドには記事作成時点で178件のコメントが寄せられています。
Googleが、わずかとはいえサポート終了まで猶予がある拡張機能を、あたかも既にサポートが終わったかのように案内していることについて、あるRedditユーザーは最も多くの「いいね」を集めた投稿の中で、「Googleは人々の反応を見ようとしていますが、拡張機能はまだ有効にできます。サポートされなくなったというのは虚偽です」と非難しました。
Comment
byu/Zalaphyr from discussion
inyoutube
◆削除してしまった拡張機能を再度ブラウザにインストールする方法
なお、うっかり拡張機能を削除すると、配布ページで追加ボタンがグレーアウトしてしまいますが、再度インストールすることは可能です。レジストリを編集する方法や、手動でインストールする方法などがありますが、おそらく最も簡単なのは配布ページの追加ボタンを再度有効にする方法です。
まず、「F12キー」を押すなどしてデベロッパーツールを起動させ、「Chromeに追加」ボタンを右クリックしてから「検証」をクリックします。すると、ボタンの要素が強調表示されるので、強調表示された部分をクリックして展開します。
続いて、「disabled」と書かれているところをダブルクリックします。
すると、値を変更できるようになるので、「enabled」と入力すればOKです。
再び拡張機能を追加できるようになりました。
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