予測市場Kalshiによる賭博法無効化の試みを裁判官が却下 – GIGAZINE


あらゆる出来事の結末を予想し賭け事の題材にする「予測市場」が勢力を拡大しています。予測市場のPolymarketやKalshiは、ギャンブルと予測市場が別物であると主張していますが、スペインやアメリカのミネソタ州ではギャンブル規制法を理由にアクセスがブロックされており、アリゾナ州でも無許可で賭博事業を運営したとして訴えられました。同じようにニューヨーク州はKalshiに対してスポーツ関連の取引を停止するよう命じていたのですが、Kalshiはこの命令を停止するよう裁判所に訴えを起こしていました。しかし、裁判を担当するニューヨーク南部地区連邦地方裁判所が、Kalshiの訴えを却下したことが明らかになっています。

Statement from Governor Kathy Hochul and Attorney General Letitia James | Governor Kathy Hochul | New York State
https://www.governor.ny.gov/news/statement-governor-kathy-hochul-and-attorney-general-letitia-james-1


Judge rejects Kalshi attempt to override New York state gambling laws – Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2026/07/new-york-can-restrict-sports-gambling-on-prediction-markets-us-judge-rules/

予測市場のKalshiはアメリカ商品先物取引委員会(CFTC)指定契約市場(DCM)として登録されています。

しかし、ニューヨーク州における賭博に関する規制を担当するニューヨーク州ゲーミング委員会は、Kalshiが州の賭博法で規制しているスポーツに関連する賭けを管理していることを問題視し、2025年10月にKalshiに対してスポーツ関連の取引を停止するよう命じました。ニューヨーク州ゲーミング委員会は、Kalshiがスポーツ関連の賭博を提供することで、特に18~24歳の若者に害を及ぼす可能性があると主張しました。

これに対して、Kalshiはニューヨーク南部地区連邦地方裁判所に対し、ニューヨーク州ゲーミング委員会による命令を無効化するよう訴えました。Kalshiは自社が提供する取引について「ギャンブルではなくスワップ取引である」と主張し、州ではなくCFTCによって規制されるべきだと指摘。スワップ取引についてはCFTCに独占的な権限が与えられているはずで、それを無視して州がKalshiを規制するのはおかしいと主張しました。


しかし、裁判を担当するアナリサ・トーレス判事がこの訴えを却下しました。

この判決について、ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事とレティシア・ジェームズ司法長官は、「ニューヨーク州の賭博法は、消費者を保護するために制定されたものです」「Kalshiは賭博法を無視しようとしましたが、昨日、裁判で敗訴しました。私たちは今後もすべてのギャンブルプラットフォームに対し、法律を遵守するよう求めていきます。これには予測市場も含まれます」という共同声明を出しています。

トーレス判事は今回の決定について、「議会はDCMに関連する可能性のあるすべての州の措置を先取りする意図はありませんでした。むしろ、商品取引法(CEA)はDCMにおけるスワップ取引やその他の金融商品の取引から生じる可能性のある付随的な問題について、州が規制する余地を残しています」と説明。さらに、ニューヨーク州の賭博規制法は「連邦法と矛盾するものではなく、むしろ補完するもの」とも説明しています。


ただし、CFTCはニューヨーク州よりも予測市場に対して寛容な姿勢をとっており、市場を禁止または規制する法律を無効にするために州を提訴しています。KalshiとPolymarketはどちらもドナルド・トランプ・ジュニア氏を顧問に迎えることで、規制に対処しようとしています。

なお、Kalshiは第2巡回区連邦控訴裁判所に控訴する旨を通知しています。


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