ドローンの世界市場はDJIなど中国のメーカーが優勢で、アメリカのメーカーはやや苦戦を強いられています。こうした状況に一石を投じるかもしれない、アメリカで中国製ドローンを新たに販売することが難しくなるような内容の大統領令にトランプ大統領が署名するとみられています。
Trump expected to sign executive orders targeting Chinese drone-makers like DJI – The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/technology/2025/05/30/trump-executive-orders-china-drones/
Trump’s Next Executive Orders Could Ban US Sales of Chinese Drones | PCMag
https://www.pcmag.com/news/trump-administration-could-end-chinese-drone-sales
世界のドローン市場で、アメリカのドローンメーカーは苦戦を強いられています。一方で中国のドローンメーカーは安価で高性能なドローンを市場に送り込み、多くのユーザーを獲得しています。特にDJIは、ホビーユーザーから遭難者の捜索・救助、石油やガスの調査といった専門的なプロユースまで、ありとあらゆるユーザーから人気を集めています。
日刊紙のワシントン・ポストの報道によると、トランプ大統領は近いうちに、ドローンの規制に関する大統領令に署名する見込みだとのこと。この大統領令では、商業用ドローンを合法的に飛行させてもよい場所に関して連邦の規制が更新されるとみられています。
アメリカでは近年、基地上空を無許可のドローンが飛行する事態が多発していました。
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大統領令に署名が行われた場合、「国家安全保障上のリスク」をもたらすと判断されたドローンメーカーに新たなライセンス要件が課される見込みです。
「国家安全保障上のリスク」としては、中国製の技術を用いた「コネクテッドカー」がリスクありと判断され、アメリカでの輸入・販売を禁止する方針が決まっています。
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ドローンの場合も同じように、DJIやAutelなどの中国メーカーは新モデルを販売することができなくなるとみられます。
関係者によると、大統領令には、連邦政府に対してアメリカのドローンメーカーを積極的に支援するように指示する文言も含まれていたとのことです。
なお、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、中国が西側諸国やウクライナへのドローン販売をやめる一方でロシアへの出荷を続けているとコメントしています。
China Cut Drone Sales to West But Supplies Them to Russia, Ukraine Says – Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-05-29/china-cut-drone-sales-to-west-but-supplies-them-to-russia-ukraine-says
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