ユーザーの指示に応じてさまざまなソースから情報を収集し、インタラクティブな要素を含めた結果を出力してくれるAIエージェント「Manus」を、中国のスタートアップであるManusAIが発表しました。Manusは現実世界の複雑なタスクを自律的に処理できる「汎用(はんよう)AIエージェント」になっているとのことで、実際に動作する様子を示したデモンストレーションのログも公開されています。
Manus
https://manus.im/
Was Manus another DeepSeek moment? Chinese AI agent faces doubts after rapid rise to fame | South China Morning Post
https://www.scmp.com/tech/big-tech/article/3301547/was-manus-another-deepseek-moment-chinese-ai-agent-faces-doubts-after-rapid-rise-fame
‘Outperforming DeepResearch’: New Chinese AI agent Manus rewrites autonomy rulebook. What sets it apart? BusinessToday
https://www.businesstoday.in/tech-today/news/story/outperforming-deepresearch-new-chinese-ai-agent-manus-rewrites-autonomy-rulebook-what-sets-it-apart-467315-2025-03-09
ManusがどのようなAIエージェントになっているのかは、以下の動画を見るとよくわかります。
Introducing Manus: The General AI Agent – YouTube

Manus AIの共同創業者兼主任科学者であるYichao Ji氏によると、Manusは概念と実行のギャップを埋める自律的なAIエージェントであり、汎用(はんよう)人工知能(AGI)の一端が垣間見えるものになっているとのこと。
たとえばManusには、「複数の採用候補者が送ってきた応募書類を読み込み、過去のプロジェクト経験に基づいて情報をまとめて、強化学習の専門知識順にランク付けをする」といったタスクを実行させることができます。
Manusがタスクを実行する最中は、画面左側にManusの思考過程が表示され、右側に参照するファイルやインターネット上のページなどが表示されます。なお、タスクの実行中にユーザーがManusを離れてもクラウド上で作業が続けられ、タスクが完了すると通知を送るようになっているとのこと。
また、タスクの実行中に追加のファイルをアップロードしたり、新たな指示を与えることも可能です。
Manusはタスクの結果をレポートとして出力し、さらに場合によっては補足資料なども添付してくれます。
出た結果をスプレッドシートにさせることもできます。
また、「いくつかの基準に合致するニューヨークの物件を見つける」といったタスクも実行可能。
Manusはさまざまな記事を参照しつつ物件を探していきます。
予算に合った物件の検索も実施。
最終的に、項目ごとの評価も含めた詳細なレポートを出力しました。
ManusはMetaやHugging Faceの研究者らが開発した大規模言語モデルのベンチマーク「GAIA」で、OpenAIのオンライン情報収集エージェントの「Deep research」を超える性能を発揮したとのことです。
Manusのデモ版で実行されたいくつかのタスクについては、ログを確認することができます。以下のデモは、「7日間の日本旅行の計画」をManusに立てさせたもの。ログを再生すると、Manusが日本旅行に関するさまざまなウェブサイトからデータを収集し、時期や予算感、興味のある物事に応じた旅行計画を立てていることがわかります。
7-Day Japan Itinerary with Proposal Ideas – Manus
https://manus.im/share/brWKUSp51ItvVMBpcXNCZ1?replay=1
また、Manusは日本語でも動作するようになっており、Xユーザーのayako氏は「人間が月に住むようになり、月で新しい国家を設立する場合、法律はどのようにあるべきか考えて。また、どの政治体制が適している?」というタスクを与えたデモを公開しています。
月の国家設立における法律と政治体制 – Manus
https://manus.im/share/WL4QfdsSNWMSTowStm0mkf?replay=1
なお、Manusは発表直後から想定を超える人数のユーザーから注目を集めたため、一般公開されたデモ版はサーバーの容量不足のためほとんど動作しませんでした。記事作成時点では招待コードを持ったユーザーのみが、Manusのデモ版を利用できるようになっています。
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