Metaは年間総収益の約10%を詐欺広告から得ていたと報じられるなど、InstagramやFacebookにおいて詐欺的な広告がまん延していることが問題視されています。ドイツの金融ポータルサイトが自身の商標を無断で使用した広告についてMetaを提訴した結果、ドイツの裁判所は「プラットフォームに第三者が投稿した偽の広告について、Metaは責任を負う」との判決を下しました。
German court rules Meta liable for fake ads on Instagram, Facebook | Reuters
https://www.reuters.com/legal/litigation/german-court-rules-meta-liable-fake-ads-instagram-facebook-2026-09-17/
German court rules Meta liable for scam ads on Facebook and Instagram
https://thenextweb.com/news/meta-scam-ads-ruling-germany-frankfurt-court
裁判所によると、原告の金融ポータルサイト「Finanzfluss」は、自社の商標登録されたロゴと共同創業者であるトーマス・ケール氏の画像が詐欺的な意図をもって投資を推奨する投稿に無断で使用されたとして、2024年8月だけで約260件の違反をMetaに報告したとのこと。しかし、Metaが一部のコンテンツを削除するのに最大62日かかったそうです。
そこでFinanzflussとケール氏はMetaに対し訴訟を提起。Metaは詐欺行為を防ぐための十分な技術支援を提供していなかっただけでなく、犯罪者たちが生み出した広告収入から利益を得ていたと非難しています。
これに対しMetaは「自社が知らなかったコンテンツについては責任を負うべきではない」と、EUのデジタルサービス法に基づき、ホスティングサービスに認められている「無知の抗弁」を主張しました。
裁判所は、Metaの広告は純粋に時系列順で表示されるフィードとは異なり、アルゴリズムと広告慣行を通じて制御されたコンテンツであるため、「詐欺広告があったことを知らなかった」という無知の抗弁は通用しないと判断。そしてMetaに対し、偽広告の詳細とそこから得られた収益について開示し、該当するコンテンツを削除した上で、原告に損害賠償を支払うよう命じています。
Metaは従来、報告された違反行為を削除すればユーザーのコンテンツに対する責任はないと主張してきました。しかし、裁判所はプラットフォームを単なるコンテンツの仲介役ではなく、偽の広告の責任を負うと判断しました。ケール氏は判決を受けて「今回の判決は、この個別の事例にとどまらない広範な影響を及ぼします。これは、Metaがユーザーのコンテンツに対して加害者として直接責任を負うことを意味します。この厳格な基準は、ソーシャルネットワーク上で権利を侵害されたすべての人に適用される可能性があります」と述べました。
なお、裁判所は、この判決はまだ最終的なものではなく、控訴することで異議を申し立てることができると述べました。Metaの広報担当者は声明で「当社はこの件に関して、積極的な検出措置や報告されたコンテンツの削除など、重要な対策を講じてきました。我々は今回の決定に敬意をもって異議を唱え、今後の対応を検討しています」と語っています。
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