Nintendo SwitchやNintendo Switch 2はLPCM 5.1に対応しており、一部タイトルは再生環境があれば前方3ch・後方2ch・サブウーファー1chの5.1chサラウンド音声でのプレイが可能になります。この5.1chサラウンド音声のままで動画を録画する方法はないかと探してみたところ、Blackmagic Designの業務用キャプチャー「UltraStudio Express Recorder 3G」が対応しているとのことなので、実際に試してみました。
UltraStudio | Blackmagic Design
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/ultrastudio
◆UltraStudio Express Recorder 3Gの外観をチェック
UltraStudio Express Recorder 3Gの化粧箱はこんな感じ。Blackmagic Designからデモ機を貸してもらいました。
中身は本体のみ。大きさは手のひらサイズ。
天面にはBlackmagic Designのロゴと「UltraStudio Express Recorder 3G」と書かれています。
底面はこんな感じ。
右側面にはネジが2つ。
左側面にもネジ2つ。
正面にはSDI端子とHDMI端子。
背面には接続用のUSB Type-Cポートがあります。
というわけで、Nintendo Switch 2のHDMIケーブルをUltraStudio Express Recorder 3Gに接続し、同時にThunderbolt 3対応のUSB Type-CケーブルでPCと接続します。
◆ドライバーのインストール
続いて、UltraStudio Express Recorder 3Gのドライバーをインストールします。ドライバーはBlackmagic Designのサポートセンターで入手できます。
サポートセンター | Blackmagic Design
https://www.blackmagicdesign.com/jp/support/
検索欄に「UltraStudio」と入力し、「UltraStudio Express」をクリック。
「最新のダウンロード情報」にある「Desktop Video」がドライバー。Mac OS版・Windows x86版・Linux版の3種類が配布されています。記事作成時点でバージョン16.2が最新バージョンでした。今回は「Windows x86」をクリック。
個人情報の登録画面が表示されますが、左下の「ダウンロードのみ」をクリックすればOK。ドライバーのインストーラーはZIP形式に圧縮されており、ファイルサイズは540MBです。
ダウンロードしたZIPファイルをWindowsの標準機能あるいはExplzhなどのツールを使って解凍します。中に入っている「Desktop Video Installer v16.2.msi」を起動します。
「Next」をクリック。
「Next」をクリックします。
エンドユーザーライセンスへの同意を促されるので、「I accept the terms in the License Agreement」にチェックを入れ、「Next」をクリック。
「Install」をクリックしたらインストールが始まります。
インストールが終わったら「Finish」をクリック。
一度再起動をする必要があるので、「Yes」をクリックして再起動します。
Blackmagic Desktop Video Setupを起動します。UltraStudio Express Recorder 3Gを接続していれば、以下のように表示されるので、名前の下にあるアイコンをクリック。
デフォルトだと入力がSDIに設定されているので、「HDMI」を選択して「Save」をクリックします。
◆OBSの設定
今回は録画にOBS Studioを使います。OBS Studioの「設定」をクリック。
まずは「出力」から「録画」を選択。種別を「カスタム出力(FFmpeg)」に設定し、コンテナフォーマットを「matroska」に設定します。今回は映像ビットレートを「40000 kbps」、キーフレーム間隔を「120」に設定し、映像エンコーダをAV1コーデックの「libsvtav1」に設定。そして、音声エンコーダを「pcm_s24le」に設定します。
そして、「音声」でチャンネルを「5.1」に変更して、「OK」をクリック。
サラウンド音声を有効にするかどうかを尋ねられるので、「はい」をクリック。書かれている通り、設定を有効化するためにOBS Studioを一度再起動します。
再起動したらソースウィンドウで右クリックして「ソースを追加」を選択。ソースで「Blackmagic デバイス」を選択し、「新しいソースを作成」をクリックします。
デバイスに「UltraStudio Express Recorder 3G」、映像接続に「HDMI」を選択します。
スクロールして、チャンネルを「5.1ch」に設定。さらに、UltraStudio Express Recorder 3Gではデフォルトだとスピーカーチャンネルの一部が入れ替わっているため、「FCとLFEを入れ替え」にチェックを入れて「OK」をクリック。
問題なく設定できると、ミキサー画面にUltraStudio Express Recorder 3GでHDMI入力された音声が表示されており、以下のようにゲインバーが6本になります。
◆Nintendo Switch 2側の設定
Nintendo Switch 2では出力機器が5.1chサラウンドに対応していれば自動でリニアPCM 5.1chに切り替わるようになっていますが、設定からリニアPCM 5.1chへの出力に固定することができます。設定画面で「オーディオ」の「テレビのサウンド」で「リニアPCM 5.1ch」を選択します。
設定の確認が表示されるので、「設定して出力テストする」をクリック。
5.1ch サラウンド環境での出力テストが始まります。「再生する」をクリックして実行すると、各チャンネルから順番にホワイトノイズが再生されます。
実際にリニアPCM 5.1chの出力テストを、UltraStudio Express Recorder 3Gでキャプチャーして録画したところが以下。音声はYouTubeの仕様上ステレオになってしまっていますが、FL(フロント左)・FR(フロント右)・FC(フロントセンター)・LFE(重低音、サブウーファー)・BL(サラウンド左)・BR(サラウンド右)という6つのスピーカーで音声出力されていることがわかるよう、録画した動画の左下に各チャンネルの音声出力のメーターを重ねる処理をFFmpegで施しています。

実際に録画した動画ファイルを、ファイルのコーデックをチェックできるフリーソフト・Mediainfoで確認したところ、確かに音声形式はPCMで、チャンネルは6チャンネルとなっていました。
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』はリニアPCMに対応しているので、ゲームの音はサラウンド音声で再生されるはず。そこで、実際にプレイして、UltraStudio Express Recorder 3Gでキャプチャして録画してみました。動画の前半では普通のゲームプレイ、後半ではカットシーンのムービーを再生しています。
リニアPCM対応の『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』をNintendo Switch 2でプレイして5.1chサラウンド音声のまま録画してみた – YouTube

画面左下に出ているのが、録画に収録されている6つのスピーカー音声の出力メーター。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』では人の声やセリフ以外のBGMや効果音はFL・FRとBL・BRで出力されますが、FCとLFEには出力されません。
ただし、一部の効果音やセリフの入るカットシーンでは6つのスピーカーチャンネルすべてで音声出力が確認できました。
また、『スプラトゥーン3』の場合は全編を通じて6つのスピーカー音声が収録されていました。
Blackmagic DesignのUltraStudio Express Recorder 3Gで『スプラトゥーン3』をリニアPCM 5.1chサラウンド音声の設定で録画してみた – YouTube

試しに、同じリニアPCMでの音響再生に対応するPlayStation 5を接続して『Ghost of Yōtei』のプレイを録画してみたところ、問題なく5.1chサラウンドのまま録画することに成功。『Ghost of Yōtei』はカットムービーの再生中だけでなく、戦闘中でもサラウンド音響のままプレイできました。
PlayStation 5『Ghost of Yōtei』をリニアPCM 5.1chサラウンド音声で録音、各チャンネルの出力も重ねて表示してみた – YouTube

『バイオハザードRE4』の録画でも、ゲームプレイ中とカットシーン中の両方で6つのスピーカー音声が収録されていることが確認できました。
PlayStation 5『バイオハザード RE:4』をリニアPCM 5.1chサラウンド音声で録画 – YouTube

UltraStudio Express Recorder 3Gのメーカー直販価格は税抜175ドル(約2万7600円)で、楽天市場だと2万7141円で購入可能でした。
UltraStudio Express Recorder 3G
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