データセンター反対派の活動によって3カ月で20兆円規模の建設計画が遅延・停止している – GIGAZINE


AI


AIの開発・運用には大規模な計算資源が必要であり、AI需要に応じるべく世界中でデータセンターの建設計画が進んでいます。一方でデータセンターの建設に反対する運動も活発化しており、2026年1月~3月の3カ月間だけで75件のプロジェクトが停止または延期されたことが明らかになりました。

Data Center Watch Report Q2 2025 UPDATE — Data Center Watch
https://www.datacenterwatch.org/q1-2026

Data center opposition is sharply rising in 2026, study finds
https://www.nbcnews.com/tech/tech-news/data-center-opposition-sharply-rising-2026-study-finds-rcna349728

AIの開発には高性能GPUやメモリが大量に必要で、サービス運用時にも高性能なGPU・CPU・メモリ・ストレージが大量に必要となります。このためOpenAIやMetaを含む数多くのテクノロジー企業がデータセンターの建設計画を進めています。一方でデータセンターには「大量の水・電力・土地を必要とする」という地元住民にとって見過ごせない欠点があり、2026年5月には「アメリカ人の7割が地元にAIデータセンターが建設されることに反対している」という調査結果も発表されています。

アメリカ人の7割は地元にAIデータセンターが建設されることに反対 – GIGAZINE


AI研究機関の10a Labsはデータセンター建設への反対運動を分析する「Data Center Watch」というプロジェクトを実施しており、2026年第1四半期(1月~3月)の報告書を発表しました。

報告書によると、2026年1月から3月の3カ月間でデータセンター反対派の活動によって少なくとも75件のプロジェクトが停止または遅延したとのこと。停止・遅延したプロジェクトの総額は1300億ドル(約20兆円)に及びます。これは2025年の一年間分に匹敵する量です。

また、報告書によると「地域社会が反対運動の戦略を練り上げている」「州議会によって規制に不確実性が導入された」といった構造的な変化によって反対運動の効果が増しているとのこと。アメリカの49の州では前四半期に比べて活動的な反対団体の数が2倍以上に増加し、2026年の最初の6週間で300件以上のデータセンター関連の州法案が提出されました。

アメリカではデータセンターの建設を規制する動きも進んでおり、2026年6月5日にはニューヨーク州議会で「新たな大規模データセンターの建設を一年間停止する」という法案が可決しています。記事作成時点では知事の署名待ちの段階で、署名されればデータセンターの停止を求める初の州法となります。

新たな大規模データセンターの建設を1年間停止する法案をニューヨーク州議会が可決、知事が署名すれば州全体では初の措置に – GIGAZINE


連邦議会でも規制に向けた動きが見られており、民主党のアダム・シフ下院議員は2026年5月に「データセンターなどのエネルギー消費の大きな施設に対して、送電網の強化に必要な費用の負担を求める法案」を提出しています。

NEWS: Sen. Schiff Unveils Major Legislation to Ensure Fair and Affordable Energy Costs for Americans Amid Data Center Buildouts
https://www.schiff.senate.gov/news/press-releases/news-sen-schiff-unveils-major-legislation-to-ensure-fair-and-affordable-energy-costs-for-americans-amid-data-center-buildouts/

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