現地時間の2026年6月3日、イギリスの競争・市場庁(CMA)がGoogle検索に対して新しい行動規範を課しました。これにより、Google検索における「AIによる概要」などのAI機能に、自社コンテンツが利用されることを防ぐツールが利用可能となります。
CMA secures fairer deal for publishers and improves Google search services in UK – GOV.UK
https://www.gov.uk/government/news/cma-secures-fairer-deal-for-publishers-and-improves-google-search-services-in-uk
Citation, please! UK regulator slaps Google with new publishing rules for search
https://www.theregister.com/legal/2026/06/03/citation-please-uk-regulator-slaps-google-with-new-publishing-rules-for-search/5250544
Google Will Allow Websites To Exclude Themselves From AI Search Results
https://www.engadget.com/2186257/google-will-allow-websites-to-exclude-themselves-from-ai-search-results/
UK media websites given power to block Google using their articles in AI search | Competition and Markets Authority | The Guardian
https://www.theguardian.com/business/2026/jun/03/uk-media-groups-power-opt-out-google-ai-search-summaries
Publishers will be able to opt out of AI Search, thanks to new regulation | TechCrunch
https://techcrunch.com/2026/06/03/publishers-will-be-able-to-opt-out-of-ai-search-thanks-to-new-regulation/
Googleは検索結果をAIでわかりやすくまとめる「AIによる概要」を、2024年5月から提供しています。しかし、この「AIによる概要」を利用すると、出典元のウェブサイトを閲覧しなくてもAIが検索した内容に関する知見を提供してくれるため、ウェブサイトのトラフィックが急減したことが報告されていました。
Google検索に「AIによる概要」が表示されるようになったせいでウェブサイトのトラフィックが急減したとの報道 – GIGAZINE
このようなAIによるメディアおよび消費者への影響を考慮し、CMAはイギリスのデジタル市場競争法に基づき、Google検索に対して新たな行動規範を課しました。この行動規範は、出版社と消費者の両方にとってより公平な取引を確保し、イギリスにおけるGoogleの検索サービスを改善することを目的としたものです。
この行動規範は、CMAがGoogleを一般検索サービスにおける戦略的市場地位に指定したことを受けて課されるもの。CMAは公正な取引・自由な選択肢・信頼と透明性を確保する目的で適切と判断される場合、Googleの検索活動に「行動要件」と呼ばれる対象を絞った規則を導入することが可能となります。
CMAが行動要件として導入した規則には、「出版社が『AIによる概要』などの検索におけるAI機能に、自社コンテンツが利用されることを防ぐためのツールの導入」や「AIが生成する検索結果において、パブリッシャーのコンテンツが明確なリンクを用いて適切に帰属表示されるようにすること」などがあります。
また、Googleは今後、パブリッシャーが自社コンテンツをAIモデルの「微調整」に利用することをオプトアウトできるようにする必要があります。これにより、パブリッシャーは自社コンテンツのAI利用に関するあらゆる側面をコントロール可能となるわけです。
なお、Googleはすべての変更を実施するために9カ月の猶予が与えられますが、CMAは規制の重要な部分が期限よりも前にパブリッシャーに提供されることを期待しています。また、Googleは主要なデータと指標を裏付けとしたコンプライアンスレポートを提出・公開し、実施した変更と遵守状況を説明することが義務付けられました。このレポートは最初の1年間は6カ月ごとに提出する必要があり、その後、CMAは報告頻度を見直す予定です。
Today we have imposed a new conduct requirement under the UK’s digital markets regime.
We’ve secured a fairer deal for UK publishers and improvements to how Google search works in the UK.
Find out more: https://t.co/FhUCOjBtnN pic.twitter.com/q4oBXgPoeS
— Competition & Markets Authority (@CMAgovUK) June 3, 2026
これを受け、Googleはさっそくウェブサイトの所有者が検索におけるAIを効果的に活用できるように、Google Search Consoleに新しい管理機能を追加しました。Google Search Consoleに新しく追加されたトグルを使用すると、ウェブサイトの所有者は生成AI検索機能(AIによる概要、AIモード、Google DiscoverのAIによる概要など)にウェブサイトを表示したり、検索結果の精度向上に役立てたりするかどうかを決めることが可能です。オプトアウトした場合、生成AI検索機能からトラフィックやインプレッションを受け取ることはなくなります。なお、これはあくまで生成AI検索機能に関する管理機能であるため、従来の検索結果やランキングシグナルには影響しません。
New opportunities, control and insights for website owners
https://blog.google/products-and-platforms/products/search/new-controls-website-owners/
なお、これらの機能はまずはイギリスの一部のウェブサイト所有者向けに展開され、徹底的なテストを行った上で、世界中のウェブサイト所有者に展開される予定です。
これに合わせ、GoogleはGoogle Search Consoleに生成AI検索機能に関するパフォーマンスレポートを導入するとも発表しています。ただし、記事作成時点では日本からGoogle Search Consoleにアクセスしても、パフォーマンスレポートを表示することはできません。
Introducing Search Generative AI performance reports in Search Console | Google Search Central Blog | Google for Developers
https://developers.google.com/search/blog/2026/06/gen-ai-performance-reports
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