SpaceXがアメリカ宇宙軍から40億ドル超えの契約を獲得、トランプ大統領の「ゴールデンドーム」計画で外国の航空機やミサイルを追跡するための衛星を構築 – GIGAZINE


イーロン・マスク氏が率いる宇宙企業・SpaceXが、宇宙空間を担当するアメリカの軍隊であるアメリカ宇宙軍と41億6000万ドル(約6600億円)の契約を獲得したことを発表しました。

U.S. Space Force Accelerates Fielding Space Based Airborne Target Indicator Program > Space Systems Command > Article Display
https://www.ssc.spaceforce.mil/Newsroom/Article-Display/Article/4503728/us-space-force-accelerates-fielding-space-based-airborne-target-indicator-progr

SpaceX Gets $4.16 Billion Contract From U.S. Space Force to Target, Track Airborne Threats | Morningstar
https://www.morningstar.com/news/dow-jones/202605299020/spacex-gets-416-billion-contract-from-us-space-force-to-target-track-airborne-threats

SpaceX wins $4.16 billion US Space Force contract for threat-detection satellites | Reuters
https://www.reuters.com/science/us-space-force-awards-spacex-416-billion-deal-2026-05-29/

アメリカ宇宙軍宇宙システム司令部は2026年5月29日に、世界中の航空脅威を宇宙から探知・追跡することを目的とした「宇宙配備型航空移動目標探知システム(SB-AMTI)」の一環として、SpaceXと41億6000万ドルの契約を締結したことを発表しました。発表によるとこの契約は、宇宙から航空脅威を探知・追跡する衛星ネットワーク「宇宙配備型センシング層」の納入を加速させることを目的としているとのことです。

アメリカのドナルド・トランプ大統領は2025年1月に多層ミサイル防衛システムの「アイアンドーム・フォー・アメリカ」の計画を提出するよう支持する大統領令に署名し、2025年5月には新たな宇宙配備型ミサイル防衛システム「ゴールデンドーム」計画が発表されました。ゴールデンドーム計画で活用されるミサイル追跡衛星の製造をSpaceXに委託する契約になると報じられています。


アメリカ宇宙軍は「2028年までに人工衛星群を打ち上げ、統合軍に運用上の盲点を早期に解消する能力を提供できる見込み」と声明で述べています。

アメリカ宇宙軍はSB-AMTIのベンダー候補にSpaceXを含む複数の企業があると述べており、今後1年間で複数の契約を締結する見通しとしています。宇宙ベースのセンシングおよびターゲティング担当のライアン・フレイザー大佐は「私たちは単一企業への依存を避けるため、従来型・新興企業を含む幅広いベンダーと協力しています。各社が異なる能力を提供することで、SB-AMTIを支える競争力の高い産業基盤を維持し、将来にわたって統合軍がその恩恵を受けられるようにする狙いがあります」と語りました。

なお、ワシントンD.C.に本部を置くシンクタンクのケイトー研究所の国防・外交政策担当政策アナリストであるベンジャミン・ギルトナー氏は、「ゴールデンドーム計画には明らかな問題がある」と指摘しています。アメリカ宇宙軍は年間156億ドル(約2兆円)の予算を管理していますが、ギルトナー氏によると、ゴールデンドームの導入には8440億ドル(約13兆円)から1兆1000億ドル(約17兆円)の費用がかかると推定されているとのこと。ギルトナー氏は「防衛予算を投じる際には、その兵器やシステムが本当に国益に資するのか、防衛戦略上の必要性があるのかを検証しなければなりません。しかし、ゴールデンドームはこの試金石に合格しないはずです。問題は機会損失の大きさにあります。アメリカは失敗する可能性が非常に高いミサイル防衛装置に、なぜ数兆円から数百兆円にものぼる巨額を費やす必要があるのでしょうか。連邦政府は、戦略的利益がほとんどない防衛システムに資金を浪費するよりも、はるかに有効な使い道があるはずです」とゴールデンドーム計画を批判しています。

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