世界的な半導体(メモリ)不足が続く中、半導体大手のSamsungが「世界的なメモリ不足は2027年まで続き、さらに悪化する可能性もある」と警告しました。
Samsung: Expect Memory Crisis to Get Even Worse Next Year | PCMag
https://www.pcmag.com/news/samsung-expect-memory-crisis-to-get-even-worse-next-year
Samsung profit surges over eightfold to beat estimates as AI boom fuels memory chip crunch
https://www.cnbc.com/2026/04/30/samsung-q1-earnings-ai-memory-chip-demand-profit-record.html
Taiwan’s Delta Electronics warns costs rising as AI data centre demand surges | Reuters
https://www.reuters.com/world/asia-pacific/taiwans-delta-electronics-warns-costs-rising-ai-data-centre-demand-surges-2026-04-30/
Samsungは2026年第1四半期の業績を発表しました。同四半期のSamsungの売上高は133兆9000億ウォン(約14兆2800億円)、営業利益は57兆2000億ウォン(約6兆1000億円)を記録しました。売上高は前年同期比で70%増、営業利益は前年同期比で750%以上の増加を記録しています。
半導体事業を担うデバイスソリューション部門の2026年第1四半期の営業利益は前年同期比で5270%増の53兆7000億ウォン(約5兆7300億円)を記録しており、これはSamsung全体の営業利益の90%超を占めるという結果となりました。
Samsungのメモリ事業責任者であるキム・ジェジュン氏は、決算説明会の中で「例年とは異なり、供給不足を懸念する顧客からすでに2027年分のメモリの受注を受けています」「これまでに受けた受注に基づくと、2027年の需要に対する供給ギャップは2026年と比べてさらに拡大すると予想されます」と述べ、2027年も引き続きメモリ不足が続き、さらに悪化する可能性も示唆しました。
Samsungはメモリ不足が消費者向けテクノロジー業界全体にどのような影響を与えるかについて説明していませんが、「AIデータセンターで使用されるメモリの需要増加により、メモリなどの必須部品のコストが上昇し、電化製品の価格がさらに高騰する可能性が高い」とPCMagは指摘しています。
なお、SamsungはAI需要に伴う世界的なメモリ不足を受け、2025年12月にDDR5メモリの価格を100%以上引き上げました。その後、メモリの高騰によりSamsungは好調な業績を報告しています。
サムスンがDDR5メモリの価格を100%以上引き上げ – GIGAZINE
これに対して、Samsungと競合する半導体企業であるSK hynixは、AIインフラ向けのHBMの売上急増に支えられ、2026年第1四半期(1~3月)の売上高が前年同期比で198%増の52兆6000億ウォン(約5兆6100億円)、営業利益は前年同期比で405%増の37兆6000億ウォン(約4兆100億円)に到達したことを報告。決算説明会の中でSK hynixも、Samsung同様に2027年もメモリ不足が続く可能性を示唆しました。
Samsung and SK hynix warn AI-driven memory shortages could last until 2027 and beyond, as HBM demand explodes — customers already reserving supply years ahead, while the wider DRAM market begins to tighten | Tom’s Hardware
https://www.tomshardware.com/tech-industry/artificial-intelligence/samsung-and-sk-hynix-warn-ai-driven-memory-shortages-could-last-until-2027-and-beyond-as-hbm-demand-explodes-customers-already-reserving-supply-years-ahead-while-the-wider-dram-market-begins-to-tighten
AmazonのクラウドコンピューティングサービスであるAWSは、テクノロジー企業が自社で十分なオンプレミスコンピューティングリソースを確保できないため、クラウド事業者の支援を求めるようになっていると述べました。
AWSの最高責任者であるアンディ・ジャシー氏は、メモリ不足により多くの企業がリソースをクラウドに移行する計画を前倒しせざるを得なくなっていると指摘。2026年第1四半期の決算説明会の中で、「メモリとストレージ、そしてサプライチェーンに関して言えば、部品、特にメモリのコストが急騰していることは誰もが知っていると思います。需要に対して生産能力が圧倒的に不足している状況です」「メモリなどの価格と供給の変化に関して、現在見られる興味深い点の1つは、オンプレミスのインフラストラクチャを持つ企業がクラウドへ移行する動きをさらに加速させているということです」と語っています。
AWS says server memory shortage pushing customers to cloud • The Register
https://www.theregister.com/2026/04/30/server_memory_shortage_pushing_you/
なお、半導体大手のSamsung・SK hynix・Micronの3社は、DRAMの出荷量ではなく価格を上昇させており、「顧客が必要とする製品を提供することよりも収益を重視する戦略だ」という指摘もあります。
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