MicrosoftがGitHub Flowについて解説した公式ページに、第三者が15年以上前に作成した図表を勝手にAIで描き直して掲載していたことが判明しました。この件が話題になった後、Microsoftはひっそりと図表を公式ページから削除しています。
15+ years later, Microsoft morged my diagram » nvie.com
https://nvie.com/posts/15-years-later/
ソフトウェアエンジニアのヴィンセント・ドリーセン氏は2026年2月のある日、BlueskyやHacker Newsで自分の名前が話題になっていることに気付きました。それは、Microsoftが無料提供しているオンライン学習プラットフォーム・Microsoft Learnの、「GitHub Flowの要素について説明したページ」に掲載されたある図表に関するものでした。
記事作成時点では、当該ページから問題の図表は削除されていますが、アーカイブ閲覧サービスのWayback Machineで見ることができます。
Components of the GitHub flow – Training | Microsoft Learn
https://web.archive.org/web/20260217004204/https://learn.microsoft.com/en-us/training/modules/introduction-to-github/3-components-of-github-flow
以下が、Microsoftが公式ページに掲載した図表。一見するとただの図表に思えるかもしれませんが、細部に違和感があります。
たとえば上部には、タイムラインを示す長い矢印の左側に「m」の棒が増えたような謎の文字が書かれているほか、個々の要素をつなげる矢印の形もいびつです。
また、図表の下部にある項目には「continvoucly」「morged」という存在しない単語が並んでいます。

この図表は明らかにAIで生成されたものであり、Blueskyの開発チームの一員であるダン・アブラモフ氏は「AIが生成した図を使うのはやめましょう。AIに反対しているわけではありませんが、AIはまだこの点で優れているとは言えません」「AIは概念的に圧縮されていない、粗雑な近似値しか吐き出さないのです」と述べています。
ppl should stop using ai-generated diagrams. you know i’m not anti-ai but they’re just not good at this yet!
the problem is that diagrams have a very specific purpose: they’re meant to compress understanding into few key bits. ai vomits out poor approximations that aren’t conceptually compressed
— dan (@danabra.mov) 2026年2月17日 4:29
さらに別のユーザーは、Microsoftの公式ページに掲載されたAI生成図表の元となったのが、15年以上前にドリーセン氏が公開した図表であることを指摘しています。
It’s even worse than that — it’s a poor ripoff of a real diagram that @nvie.com created years ago for the original git flow blog post. Like, there clearly was never even the *intent* to generate a meaningful diagram, it’s just sheer plagiarism
— Peter Magenheimer (@peterjmag.bsky.social) 2026年2月17日 4:39
以下が、ドリーセン氏が2010年に書いた「成功したGitブランチモデル」についてのブログ。この中に元となった図表が掲載されています。
A successful Git branching model » nvie.com
https://nvie.com/posts/a-successful-git-branching-model/
ドリーセン氏が作成した図表がこれ。Microsoftの図表にあった「m」の棒が増えたような文字は、「Time」の「me」が誤って生成されたものだったことや、「continvoucly」「morged」という謎の単語はそれぞれ「continuously」「merged」だったことがわかります。
当時のドリーセン氏はApple Keynoteでこの図表をデザインし、色彩や曲線、レイアウトにもこだわったとのこと。ドリーセン氏はソースファイルを公開して誰もが自由に図表を使えるようにしており、その後もさまざまな書籍や講演、ブログ投稿、社内Wiki、YouTube動画などでこの図表が繰り返し使われてきました。
ドリーセン氏は「私が予想していなかったのは、1兆ドル(約150兆円)企業であるMicrosoftが数年後に画像生成AIを通して、オリジナルへのクレジットやリンクもなしに公式の学習ポータルで公開したということです。AIの模倣は単に醜悪なだけでなく、不注意であからさまに素人っぽく、控えめに言っても野心がありません。Microsoftにはふさわしくないものです」と憤りを表明しています。
また、自分が丁寧に作り上げたものを勝手にAIに描き直させて自分のものとして公開することは、何かに触発されてそれを元に構築するという行為と正反対であり、無意味かつ敬意に欠けるとドリーセン氏は指摘。今回は元となった図表が多くの人に知られており、生成画像もずさんなものだったためMicrosoftの盗用が発覚しましたが、今後も同じようなコンテンツはますます増えるだろうと懸念を示しました。
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