
Googleがピクサー出身のアニメーション映像作家であるコニー・ヒー氏らアニメーション業界のベテランと共同で、生成AIツールを用いて「Dear Upstairs Neighbors」(親愛なる二階の隣人へ)というアニメ作品を制作しました。
‘Dear Upstairs Neighbors’: Animated film made with Google AI
https://blog.google/innovation-and-ai/models-and-research/google-deepmind/dear-upstairs-neighbors/
「Dear Upstairs Neighbors」は、ぐっすり眠りたいのに騒々しい隣人のせいで眠れない若い女性・エイダを描いた作品です。二階から鳴り響く騒音の原因を想像するエイダは、徐々に現実と想像の境目があいまいになっていき、平和と正気を求める壮大な戦いへと発展していきます。予告編は以下から視聴可能です。
“Dear Upstairs Neighbors” (Trailer) – YouTube

主人公のエイダは、プロダクションデザイナーのYingzong Xin氏が、押し出されたプロポーションと角張ったシェイプランゲージを採用してデザインしました。
Yingzong Xin氏によるキャラクターモデルシート。エイダの表情は非常に豊かです。
エイダの寝室は落ち着いた色調でまとめられています。
エイダの幻覚は、彼女の寝室という「現実世界」とは一線を画す、荒々しいスタイルとネオンカラーのパレットで表現されています。
刻々と変化する絵画的なスタイルは、色彩と質感を通してエイダの変化する感情を表現しています。
最も緊迫した瞬間には、抽象表現主義的なスタイルがシーン全体を支配します。
チームは当初、アニメーションアーティストが生成AIの創造的可能性を最大限に活かしつつ、その予測不可能性によって芸術的なコントロールを犠牲にすることなく、その恩恵を受けられるようにすることを目指していました。この映画のビジョンを明確にするため、ヒー氏はストーリーボードを作成し、受賞歴のあるプロダクションデザイナーのXin氏にコンセプトアートとキャラクターデザインを依頼しています。
Xin氏のデザインを忠実に守りながらアニメーションを制作するため、Googleの研究チームは新しいAI機能を開発しました。Googleによると、このAI機能はカスタムされたVeoとImagenを微調整し、わずか数枚のサンプル画像からAIモデルが新しいビジュアルコンセプトを学習できるようにしたものです。
また、テキストによる指示だけでは、エイダの眠そうな指がタイピングするリズムやエイダの表情のコミカルなタイミング、カメラの映し出しの正確なフレーミングを制御することは難しかったそうです。そこで、Googleはアニメーターが絵を描いたり、シーンを演じたりすることで視覚的にコミュニケーションする方法からインスピレーションを得て、アニメーターが好みのツールでラフアニメーションを作成することで意図を視覚的に伝えることができる新しいワークフローを開発しました。
具体的には、アニメーターが作成したラフ3Dアニメーションを、Veoを用いて最終的なアニメーションに変換します。ラフ動画を最終的なアニメーション動画に変換することで、アーティストは使い慣れたアニメーション制作ツールを使って作業を進めることが可能となりました。
なお、最終的なアニメーションは微調整を繰り返して制作され、Veoのアップスケーリング機能を用いて4K解像度に仕上げられています。Veoの4KアップスケーリングモデルはFlowで利用可能ですが、映画制作者の現実的なニーズに応えるため、2026年1月後半にはGoogle AI StudioとVertex AIでもリリースされる予定です。
なお、「Dear Upstairs Neighbors」はサンダンス映画祭でプレビュー上映される予定です。
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