iPhone 17で初登場の独自設計ネットワークチップ「Apple N1」はiPhone 16のBroadcom製チップと比較してWi-Fi速度を最大40%も向上させていることが明らかに – GIGAZINE


Appleが2025年9月に発売したiPhone 17シリーズには、Apple初のカスタムネットワークチップである「N1」が搭載されています。このN1は、Wi-Fi 7および6GHz帯のWi-Fiに対応しており、Androidの主力デバイスよりも優れたWi-Fi通信速度を実現しています。

New Silicon, New Speeds: How Apple’s N1 compares with Android Flagships for Wi-Fi Performance | Ookla®
https://www.ookla.com/articles/apple-n1-2025


Apple’s custom Wi-Fi chip gives the iPhone 17 a notable boost, according to speed tests | The Verge
https://www.theverge.com/news/823198/ookla-speedtest-iphone-17-apple-custom-n1-networking-chip

Apple N1 Modem Battles Android Flagships in 5G Benchmark Brawl | HotHardware
https://hothardware.com/news/apple-n1-modem-battles-android-flagships-in-5g-benchmark-brawl

インターネット接続性能を評価するSpeedtest.netを開発するOoklaが、N1を搭載したiPhone 17シリーズとBroadcomのWi-Fiチップを搭載したiPhone 16シリーズ、QualcommやMediaTek、Broadcom製のWi-Fiチップを搭載した主要なAndroidフラッグシップモデルのWi-Fi接続時のダウンロード速度およびアップロード速度を比較しています。

Wi-Fi速度の比較対象となったスマートフォンは以下の通り。

・iPhone 16シリーズ(iPhone 16/16 Plus/16 Pro/16 Pro Max)
・iPhone 17シリーズ(iPhone 17/17 Pro/17 Pro Max/Air)
・Galaxy S25シリーズ(Galaxy S25/S25+/S25 Ultra)
・Pixel 10 Proシリーズ(Pixel 10 Pro/10 Pro XL)
・Huawei Pura 80シリーズ(Pura 80 Pro/Pura 80 Ultra)
Xiaomi 15T Pro
Vivo X200 Pro
Oppo Find X8 Pro

iPhone 16シリーズとiPhone 17シリーズのWi-Fiのダウンロード速度の中央値を地域別に比較したグラフが以下。iPhone 16シリーズよりもiPhone 17シリーズの方がWi-Fiのダウンロード速度が明らかに高速です。


フランス、アメリカ、日本、イギリス、イタリア、サウジアラビア、ドイツ、インドという主要市場でのダウンロード速度の中央値を比較したのが以下のグラフで、Wi-Fiの平均ダウンロード速度が遅い地域でもiPhone 17がiPhone 16よりも優れたパフォーマンスを発揮していることがわかります。なお、日本でのダウンロード速度の中央値は主要市場で3番目の速さで、iPhone 17シリーズだと「328.62Mbps」、iPhone 16シリーズだと「241.12Mbps」でした。


iPhone 16シリーズとiPhone 17シリーズのWi-Fiのアップロード速度の中央値を地域別に比較したグラフが以下。こちらもiPhone 16シリーズよりもiPhone 17シリーズの方が明らかに高速です。


N1はダウンロード速度の90パーセンタイル(ダウンロード速度が速い上位10%のデータ)よりも10パーセンタイル(最もダウンロード速度が遅い下位10%のデータ)でより大きなダウンロード速度の向上が確認されています。具体的には、iPhone 17の10パーセンタイル速度は60%以上向上したのに対して、90パーセンタイルではわずか20%強しか速度が向上しませんでした。


iPhone 17シリーズのダウンロード速度およびアップロード速度の中央値は、iPhone 16シリーズと比較して最大40%高速です。

Pixel 10 Proは調査期間中、平均ダウンロード速度で最高となる「335.33Mbps」を記録し、iPhone 17シリーズの「329.56Mbps」をわずかに上回りました。Wi-Fiダウンロード速度の10パーセンタイルではこの傾向が逆転し、iPhone 17シリーズが「56.08Mbps」で世界トップとなり、Pixel 10 Proの平均ダウンロード速度は「53.25Mbps」となりました。


MediaTek製のWi-Fiチップを搭載したXiaomi 15T Proは、ダウンロード速度の90パーセンタイルで「887.25Mbps」を記録。また、アップロード速度の10パーセンタイル、中央値、90パーセンタイル、マルチサーバーレイテンシの中央値(15ms)において、世界最高の性能を記録しました。


自社製Wi-Fiチップを搭載しているHuawei Pura 80シリーズは、ダウンロード速度とアップロード速度の両方で他のフラグシップモデルの後塵を拝しています。特に、ダウンロード速度の90パーセントタイルでは6GHz帯非対応であることが影響し、その差が顕著であるとOoklaは指摘。ただし、非6GHz帯でのパフォーマンスは高く、Wi-Fi 6では東南アジアにおいてAndroidフラッグシップモデルに次ぐ90パーセンタイルでのアップロード速度(603.61Mbps)を記録しています。


Androidのみで見ると、6GHz帯Wi-Fiのダウンロード速度の中央値は5GHz帯よりも少なくとも77%高速化しており、Wi-Fi 6からWi-Fi 7への移行も進んでいることが明らかになっています。

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