GitHubのCEOであるトーマス・ドムケ氏がCEOを退任する意向を2025年8月11日に表明しました。これに伴い、GitHubの組織は再編し、MicrosoftのAI開発部門であるCoreAIチームに統合されるとのことです。
Auf Wiedersehen, GitHub ♥️ – The GitHub Blog
https://github.blog/news-insights/company-news/goodbye-github/
GitHub just got less independent at Microsoft after CEO resignation | The Verge
https://www.theverge.com/news/757461/microsoft-github-thomas-dohmke-resignation-coreai-team-transition
ドイツ出身のドムケ氏は、ベルリン工科大学でコンピューター工学を修め、グラスゴー大学で機械工学の博士号を取得したあと、2008年にスタートアップのHockey Appを共同設立しました。このHockeyAppは2014年にMicrosoftに買収され、このタイミングでドムケ氏はドイツからアメリカに移住。GitHubのプロダクトマネージメント管理者、戦略プログラム部門バイスプレジデント、最高製品責任者(CPO)を経て、2021年にGitHubのCEOに就任しました。
ドムケ氏は、HockeyAppをMicrosoftに売却して以来、多くの素晴らしい人々と働く機会に恵まれたと自身のブログで述べており、「スタートアップが自身のルーツであると再び考えるようになり、もう一度創業者になるためにGitHubを去る決断をした」と説明しており、新たにスタートアップを創業するためにCEOの辞任を決意したことを明らかにしました。
さらに、ドムケ氏は「GitHubが現在活況を呈しており、明るい未来が待っている」と強調。具体的な成果として、1億5000万人以上の開発者が利用し、リポジトリとフォークの総数が10億を超えたこと、AIプロジェクトが過去1年で倍増したこと、そしてGitHub Copilotが2000万人以上のユーザーを抱える市場のリーダーに成長したことなどを挙げています。
一方、ドムケ氏の辞任に伴い、GitHubの組織体制は大きく変わります。Microsoftはドムケ氏の後任となるCEOを任命しない方針で、その代わりにGitHubのリーダーシップチームをMicrosoftのCoreAIチームの一部として、より直接的に同チームへ報告する体制へと移行させます。この変更は、2018年にMicrosoftに75億ドルで買収されて以来独立した組織として運営されてきたGitHubが、Microsoft本体、特にAI戦略の中核を担うチームへさらに緊密に組み込まれることを意味します。
「AIエージェントによって10億人の開発者が活躍する未来が来ると確信しており、その道のりはGitHubから始まったと認識されるだろう」とドムケ氏。GitHubの従業員(Hubbers)に対して、「彼らの同僚でありリーダーであったことは大きな名誉だった」と感謝の言葉で締めくくりました。
なお、ドムケ氏は2025年末まではGitHubに留まり、移行を支援する予定とのことです。
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