公務員 市役所一般行政事務の仕事内容、やりがい、向いている人、未経験から始めるには？

公務員 市役所一般行政事務での主な仕事内容

私は、原爆被爆者健康手帳の申請受付から手帳交付に関する業務を担当していました。
保健所が私の勤務先でした。
その理由は、原爆被爆者の方を対象にした健康診断を1年に2回実施していたからです。
広島県は、原子爆弾の被害にあっている県なので、原爆被爆者の方の数が他の県よりも圧倒的に多いと思います。
私が住んでいる呉市も、私が勤めていた、今から20年位前には、原爆被爆者の方が約3000人ぐらい、いらっしゃいました。
仕事は、原爆被爆者手帳の新規の申請を受け付ける仕事と、手当の支給に関する事務はアホでした。
すでに原爆被爆者健康手帳を持っている人に関しては、健康管理手当という手当が出ます。
手当の対象となる疾患は、白内障など、原爆が原因だと思われる病気になっている被爆者の方が対象です。
原爆被爆者健康手帳を持っている方の8割ぐらいが、白内障や内臓の病気などを患っておられて、この健康管理手当を受けておられました。
その手当の更新に関する手続き申請の受付も、私の仕事の一つでした。

公務員 市役所一般行政事務ならではのやりがい

原爆被爆者健康手帳を持っている人は、原爆が落ちた時に生存していた人となりますから、ほとんどの方が高齢のお年寄りです。
申請に来る人も、また、健康診断にやってくる人も、健康管理手当などの手当の申請にやってくる人も、ほとんどが70代〜80代の高齢の方になります。
そういったご高齢の方たちに、福祉の観点からよくしてあげられるということが、この仕事の一番のやりがいになっていました。
原爆被爆者健康手帳を持っている方は、原爆の被害に遭われている方達ばかりなので、過去に私達が経験していないようないろんな苦労や、辛い経験をされておられます。
そういった高齢の方に、上から目線ではなく、優しく親切に接してあげると、高齢者の方は非常に喜んでくださいます。
私は、この仕事をしている時に、休みの日に外に買い物に出かけた時に、お年寄りからよく声をかけられていたのです。
私の方は、お客さんの顔を覚えていませんでしたが、お客さんとして市役所に来られている方は、私の顔をよく覚えてくださったようで、「この前、お世話になりました」などと声をかけられていました。
それが私の仕事のやりがいに繋がっていたのです。

公務員 市役所一般行政事務のマイナスポイント

市役所に勤務している時のマイナス面は、たくさんあります。
まずは、2か〜3年に一度、必ず移動があり墓所を変わらなければならないことです。
せっかく慣れて覚えた仕事でも、3年に1回ぐらい、異動で仕事内容が全部変わってしまいます。
また、同僚に関しても、移異動によって変わるので、「この場所にずっといたい。良い同僚の人ばっかりだった」と思っていても、やむなく、同僚と別れなければならない状況でした。
若いうちは、移異動は刺激があって新しい仕事を覚えられるので、それほどマイナスではないと考える人が多いようです。
でも、年齢を重ねると、やはり、全く新しい場所で新しい同僚と働くことや、新しい仕事をまた一から覚えなければならないことは、とても負担になってしまうケースがすごく多いと思いました。

公務員 市役所一般行政事務の仕事に活かせる経験・スキル・資格

市役所の仕事は採用試験があり、一次試験と二次試験3次の面接に受かれば、めでたく正規の職員として採用になります。
ですので、特に、特別な資格は必要ないと思います。
経験としても、それほど特別な経験が必要になるわけではないです。
でも、事務作業で、パソコン入力作業が非常に多いので、パソコンが上手に扱えると、非常に有利と思います。

公務員 市役所一般行政事務の仕事に向いている人・向かない人

市役所の仕事一般行政事務は、華やかな仕事ではありません。パソコンへの入力作業を一日行うなどというような非常に地道な作業が中心になります。
ですので、この仕事に向いているのは、コツコツ真面目に地道な作業ができる人ということになります。
営業職のように、いろんな人と関わり、いろんな人の話を聞いたりするのが好きな人、また、ノルマがあったりする方がやりがいを感じてる人は、公務員の仕事は向かないと思います。
また、一般事務と同じように、パソコンでの作業が中心になりますので、 Word、 Excel、 PowerPoint などのソフトが問題なく使えるとか、パソコンで文章を作成するのが好きといった人は、市役所の事務の仕事が向いていると言えると思います。公務員は、地域住民の方の公木とならなければならないので、人の役に立ちたいという気持ちが強い人も向いていると思います。

公務員 市役所一般行政事務仕事でのキャリアパス

市役所の仕事は、入った時はみんな主治という階級で同じです。
給料については、高卒、短大卒、大卒によって、入った時点で別れていて、当然、大学卒の人の方が高卒の人よりも、給料が多い仕組みになっています。
入社10年目で、上級者研修があります。
上級者研修を修了したら、仕事のできる人は、上司からの査定で、昇給するケースがほとんどです。
まずは、主事から主査に昇格します、
主査と係長は階級が同じですが、部下がいるのが係長で、部下がいないのが主査となります。
だいたい、入社10年から15年ぐらいで、係長に昇進するのが一般的なルートです。
その後、係長から課長補佐、課長へと昇進していきます。
課長になると、管理職になり、平野職員を管理する立場になります。
ですので、管理職手当がつきます。
課長の次が次長、次長の次が部長という風に昇進ルートが決まっています。

公務員 市役所一般行政事務業界の最近の動向

市役所の職員は、最近では業務委託多くなってきました。
それにより、派遣社員や臨時採用職員が今は、昔より非常に増えている状況となっていると思います。
私がいた呉市は、財政が苦しいので、正規職員を何人も雇い入れる余裕がないのだと思います。
市町村も20年ぐらい前に、合併しました。
それにより、職員の数が必然的に増えてしまっています。
ですので、体の弱い職員の方や、休みがちな職員の方は、公務員といえども、退職勧告を受けたり、早期退職を促されたりします。
退職勧告を受けると、リストラとは違うのですが、半ばリストラのような形で、辞めざるを得なくなるのが現状です。
そうやって、非正規職員の数をできるだけ減らし、普通の民間の会社でいうところのパートや、アルバイトさんをどんどん増やしているというのが、今の市役所の職員採用の現場だと考えます。
一般の企業とは違いますので、これから発展していく業種とか業界という考え方は、当てはまらないと思います。
市役所の仕事は、独占企業みたいなもので、なくなることはないと思うので、そういう面では、この先何年もの間安泰と言えるのかもしれません。
でも、やはり、公務員も能力で査定されたりということがありますので、能力がないと、リストラのような形で辞めざるを得ない状況になっていくと思います。

公務員 市役所一般行政事務仕事を未経験で目指すには？

未経験で公務員の仕事をすることは、十分に可能です。
公務員の仕事民間の企業の仕事とは、やはり異なり、何かの特別なスキルや、資格が必要というわけではありません。
ですので、大学や高校、短大を卒業した未経験の新卒の人が採用される傾向にあります。
新卒で未経験の人が目指すには、まさにぴったりの仕事と言えるのかもしれません。
異動があるので、スキルや技術を積み重ねていくという職種とも少し異なっています。
ですが、基本は事務仕事ですので、パソコンのエクセルワードパワーポイントは、フルに使って作業をするようになると思います。
ですので、未経験でも、パソコンのスキルだけは習得しておく事をおすすめします。