Metaが製品リスク評価の大部分を人間からAIに置き換え自動化するとの報道 – GIGAZINE


アメリカの公共ラジオであるNPRが独自に入手したMetaの内部文書から、同社が自社製品のプライバシーリスク評価の大部分を人間からAIに置き換えることを計画していることが明らかになりました。

Meta plans to replace humans with AI to assess risks : NPR
https://www.npr.org/2025/05/31/nx-s1-5407870/meta-ai-facebook-instagram-risks


Meta plans to automate many of its product risk assessments | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/05/31/meta-plans-to-automate-many-of-its-product-risk-assessments/

Metaは社名変更前、つまりまだFacebookだった時代(2012年)に、プライバシー設定をめぐる訴訟で連邦取引委員会(FTC)と和解しました。。この時、MetaはFTCから「Facebook製品のプライバシーレビューを実施し、潜在的なアップデートのリスクを評価すること」を義務付けられました。これまでこの「Meta製品のプライバシーレビュー」は人間の評価者によって行われてきたのですが、最大90%がAIによる評価に置き換えられる可能性があることが明らかになっています。

NPRが独自に入手したMetaの内部文書によると、この新しいAIプライバシーレビューシステムでは、製品チームは仕事に関するアンケートに答えることが求められます。そして、AIが特定したプライバシー上のリスクと、アップデートや機能がリリース前に満たさなければならない要件が「即座に」決定されるとのこと。


このAIを用いたアプローチにより、Metaは製品をより迅速にアップデート可能になります。しかし、Metaの元幹部であるという匿名の人物は、「製品変更によるマイナスの影響が世界に問題を引き起こす前に防げる可能性が低くなるため、より高いリスクが発生します」と、人間をAIに置き換えるリスクを語りました。

テクノロジーメディアのTechCrunchがMetaに問い合わせたところ、同社の広報担当者は「Metaはプライバシープログラムに80億ドル(約1兆1500億円)以上を投資しており、規制上の義務を満たしながら、人々に革新的な製品を提供することに尽力しています」と述べました。

さらに、「リスクが進化し、プログラムが成熟するにつれて、リスクをより適切に特定し、意思決定を効率化し、従業員のエクスペリエンスを向上させるためにプロセスを強化していきます。低リスクの意思決定には一貫性と予測可能性を高めるためにテクノロジーを活用し、新規または複雑な問題に対する厳格な評価と監視には人間の専門知識を活用しています」と述べ、人間によるプライバシーレビューの必要性を強調しています。

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