SNSの影響でイワシの缶詰が人気を高めており、深刻な海洋環境問題と重なって、スーパーの棚からイワシの缶詰が姿を消しつつあるとアパレルや美容業界のメディアであるCorner of Fifthが報じています。
Why Sardines Are Vanishing From Grocery Shelves
https://corneroffifth.studio/why-cant-you-find-canned-sardines-right-now/
Corner of Fifthによると、SNSで「数日間イワシだけを食べるダイエット」がトレンドとなっているそうです。これは、缶詰のイワシを食べながら、水やブラックコーヒー、お茶だけを飲むというタンパク質のみで炭水化物を一切摂らないダイエット法です。
イワシダイエットはTikTokやYouTube、そして健康・ケトジェニックダイエット関連のコミュニティで急速に人気が高まり、健康関連のインフルエンサーや作家などによって広められています。また、注射することで肥満の解消につながると言われている2型糖尿病治療薬「オゼンピック」の安価な代替品として、ファッション業界でもイワシダイエットの人気が高くなっているとのこと。
こうした需要の高まりの一方で、海洋環境の悪化により、水産物供給業者はイワシの漁獲量を維持することがほぼ不可能になっています。世界各地で海水温が上昇し、イワシのエサとなる微小プランクトンが減少したため、イワシはより深く冷たい海域へ移動するか、食料を失って個体数を減らしてしまうかといった状況にあります。
Corner of Fifthによると、問題は特にモロッコで深刻だとのこと。モロッコは北米やヨーロッパの食料品店で販売されるイワシ缶詰の大部分を供給していますが、現地の漁師たちは日々の漁獲量が大幅に減少したと報告しており、地域によっては前年比で半分以下にまで落ち込んでいるところもあるとのこと。悪天候と燃料費の高騰により漁に出ることがさらに困難になり、加工工場は十分な量の魚を仕入れることができなくなっています。
同時に、アメリカをはじめとする各国の野生生物当局は、天然資源の完全な枯渇を防ぐため、厳格な漁獲制限を施行しています。これらの規制は長期的に海洋生態系を守る上で重要ですが、供給業者が消費者の需要を満たすために漁獲量を増やすことができないことを意味しています。
Corner of Fifthの取材に答えた専門家は「スーパーの棚に空きスペースができている状態はしばらく続くかもしれません。天然イワシは個体数を回復させるために安定した海洋環境に大きく依存しているため、アメリカで新たに高まった缶詰魚の需要に供給が追いつくには時間がかかるでしょう」と語りました。
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