Amazonの人工衛星を輸送予定だったBlue Originのニューグレンが大爆発、今後の影響は? – GIGAZINE


動画


現地時間の2026年5月28日、アメリカのフロリダ州ケープカナベラルにあるケープカナベラル宇宙軍基地で、Amazonの設立者であるジェフ・ベゾス氏が設立した航空宇宙企業であるBlue Originの大型ロケット「ニューグレン」が試験発射され、爆発しました。アメリカ宇宙軍によるとこの爆発による負傷者はいません。

NG-4 Hotfire Updates | Blue Origin
https://www.blueorigin.com/ja-JP/news/ng-4-hotfire-updates

Here’s why the failure of Blue Origin’s New Glenn rocket is so catastrophic – Ars Technica
https://arstechnica.com/space/2026/05/heres-why-the-failure-of-blue-origins-new-glenn-rocket-is-so-catastrophic/

Blue Origin’s New Glenn rocket explodes during prelaunch testing at Cape Canaveral – Spaceflight Now
https://spaceflightnow.com/2026/05/29/blue-origins-new-glenn-rocket-explodes-during-prelaunch-testing-at-cape-canaveral/

ケープカナベラル宇宙軍基地で爆発したニューグレンの様子を4Kで撮影した動画がYouTube上で公開されています。

Blue Origin New Glenn rocket explodes during launch pad test at Cape Canaveral – YouTube


ニューグレンはケープカナベラル宇宙軍基地にあるLC-36と呼ばれる発射施設で試射され、ロケットを発射台に固定した状態で実際にエンジンを点火・燃焼させるテストであるスタティック・ファイア中に爆発しました。


さらに別アングルから撮影された爆発の瞬間を収めた動画が以下。


ニューグレンの爆発を受け、Blue Originの設立者であるベゾス氏は「すべての人員が無事で安全な状態です。根本原因を特定するにはまだ早すぎますが、すでにその特定に向けて取り組んでいます。非常に厳しい一日でしたが、必要に応じて何でも再建し、再び飛行を再開します。それだけの価値があります」とXに投稿。


Blue Originも事故を報告していますが、人員は確認済みとのことで、負傷者等が出ていないことを示唆しています。


ただし、爆発により発生した破片が今後数日あるいは数週間以内に海岸に漂着する可能性があるため、「破片を見つけた場合は安全のために触れたり近づいたりしないでください」と報告しました。


Blue Originのデイブ・リンプCEOは、「感動的です。すべての支援に感謝します。私たちはできるだけ早く飛行を再開します!」と投稿。


NASAのジャレッド・アイザックマン長官は、「NASAはケープカナベラル宇宙軍基地でBlue Originのニューグレンが関与するLC-36で今夜発生した異常について認識しています。宇宙飛行は容赦がなく、新しい大型打ち上げ能力の開発は非常に困難です。私たちは、パートナーと協力してこの異常の徹底的な調査を支援し、短期的なミッションへの影響を評価し、ロケットの打ち上げを再開します。アルテミスおよび月面基地プログラムへの影響に関する情報は、入手可能になり次第提供します」と投稿しました。


Blue Originの競合であるSpaceXのイーロン・マスク氏も、「不幸なことだ。ロケットは難しい」と投稿しています。


その後、NASAのアイザックマン長官は「上級エンジニア数名と私は、ジェフ・ベゾスおよびデイブ・リンプと共に、Blue Originの従業員とお話しし、LC-36で起きた事故の被害を直接見て回りました。事態の後処理に取り組む方々から直接お話を伺い、今後の課題をより深く理解する機会をいただき、心より感謝申し上げます。やるべきことは山積みですが、これこそが人々がNASA、Blue Origin、あるいは業界全体で航空宇宙のキャリアを選ぶ理由です。この分野の才能はプレッシャーの下でこそ輝き、最も難しい問題を解決する際に最高のパフォーマンスを発揮します」「NASAはBlue Originチームの回復を支援し、月着陸船の進展を続け、ニューグレンを可能な限り安全かつ早期に打ち上げ再開させることに取り組んでいます」と投稿。


テクノロジーメディア・Ars Technicaのエリック・バーバー記者は、「これでBlue Originはおそらく今後12カ月間のアルテミス計画から完全に外れることになります。月面基地ミッションのすべてから。ああ、なんてことだ」と投稿。


今回の爆発により、LC-36の避雷塔のうち少なくとも1基と、輸送機起立装置が破壊されました。被害状況の詳細な調査が完了するまでは、発射台での打ち上げ業務再開にどれくらいの時間がかかるかは正確には分かりません。

今回の問題が主推進システムとロケットのメタン燃料式BE-4エンジンに関係している場合、ユナイテッド・ローンチ・アライアンスのバルカンロケットに直接的な影響を与える可能性があります。バルカンロケットは固体燃料ロケットブースターの異常により運用停止となりましたが、両ロケットとも第1段ブースターにBE-4エンジンを使用しています。

NASAはアルテミス計画および月面基地建設の野望を支える上で、Blue Originおよびニューグレンに大きく依存しています。NASAはBlue Originの月着陸機であるBlue Moon Mark 1を使用して2台の月面探査者を月面に輸送することを計画しています。さらに、Blue OriginのBlue Moon Mark 2は、NASAの有人月着陸システム計画に選定されており、アルテミス計画において重要な役割を担う予定です。

Blue Originは予定では、2026年6月4日にニューグレンを用いてAmazon Leo向けの衛星群を打ち上げる予定でした。

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