AIが作ったカントリーソングがビルボードチャートでトップに – GIGAZINE


AI


音楽チャート「ビルボード」のカントリーソング部門で、AIで生成された音楽が首位を獲得したことが分かりました。こうしたAI生成音楽の配信者は、人間の配信者以上にファンを獲得していることも明らかになっています。

An AI-Generated Country Song Is Topping A Billboard Chart, And That Should Infuriate Us All | Whiskey Riff
https://www.whiskeyriff.com/2025/11/08/an-ai-generated-country-song-is-topping-a-billboard-chart-and-that-should-infuriate-us-all/

AI country artist hits #1 on Billboard digital songs chart • The Register
https://www.theregister.com/2025/11/10/ai_country_artist_hits_number_one/

2025年11月、Breaking Rustというアーティストの「Walk My Walk」という曲が、ビルボードのカントリー・デジタル・ソング・セールス・チャートで1位を獲得しました。


Breaking Rustというアーティストは、実在しません。Walk My WalkはAIで生成されたにもかかわらず、Spotifyで300万回以上再生されるなどかなりの人気を集めています。Breaking Rustの他の楽曲も数十万回以上再生されています。

Breaking RustのInstagramページでは、単に「アウトロー・カントリー」や「私たちのためのソウルミュージック」と説明されており、音楽が完全に機械によって作成されていることには一切言及されていません。

カントリーソングについて語るメディアのWhiskey Riffは、「Breaking Rustは2025年10月15日にInstagramアカウントを開設して以来3万人以上のフォロワーを獲得していますが、投稿へのコメントの多くはボットだと考えられます。さらにSpotifyの月間リスナー数は180万人に達していますが、魂を込めて創作に打ち込んだ人間のアーティスト、コルビー・アカフの月間リスナー数は100万人強。新曲を驚異的なペースでリリースし、コンピューターですら追いつけないチャーリー・クロケットでさえ、月間リスナー数は140万人にとどまります。どういうわけか、このAI生成の粗悪な音楽が、彼ら二人よりも多くのリスナーを獲得しているのです。これは腹立たしい限りです」と伝えました。


なお、ビルボードはBreaking Rustについて「AIを活用したバンド」と認めており、AI生成音楽をチャートに掲載することを許可しています。

生成AIのトレーニングには既存の楽曲が使用されているため、「クリエイティブ作品の無許可使用」に反対する団体がいくつも現れています。

俳優労働組合SAG-AFTRAや世界最大の出版社が「AIをトレーニングするためにクリエイティブ作品を無許可で使用してはならない」とする公開書簡に署名 – GIGAZINE


Whiskey Riffは、「確かに、コンピューターが音楽制作に関わって久しいことは理解しています。例えばEDMがありますが、EDMアーティストたちが多大な努力を払っている事実は否定できません。一方、AI楽曲は単にコンピューターが吐き出したものに過ぎません。問題は、こうしたAI生成楽曲が実際のソングライターやアーティストから注目と収益を奪っていることです」と指摘しました。

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