中国が「NVIDIAは独占禁止法に違反した」と主張 – GIGAZINE


メモ


中国の国家市場監督管理総局が、「NVIDIAが独占禁止法に違反した」との予備調査結果を2025年9月15日に発表しました。

英伟达违反反垄断法 市场监管总局依法决定实施进一步调查
https://www.samr.gov.cn/xw/zj/art/2025/art_66b8363c3a194ba0a394a843d6cf3fd1.html


China Targets Nvidia Over 2020 Deal, Straining Trade Talks – Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-09-15/china-finds-nvidia-violated-antitrust-law-after-initial-probe

China: Nvidia violated anti-monopoly law, will continue investigation
https://www.cnbc.com/2025/09/15/china-nvidia-violated-anti-monopoly-law-will-continue-investigation.html

中国当局による調査は、NVIDIAが2020年にコンピューターネットワーク供給業者・Mellanoxを70億ドル(約1兆1000億円)で買収した件について行われました。

中国がNVIDIAに対して独占禁止法調査を開始 – GIGAZINE


中国当局は2020年にこの買収を条件付きで承認していましたが 、今回の予備調査でNVIDIAがその条件と独占禁止法に違反したと結論付けました。この発表は、スペインのマドリードで米中間の関税などを巡る通商協議が行われている最中というタイミングで行われました。

ただし、具体的にどのように法律に違反したかは明らかにされていません。当局は「法律に基づき更なる調査を行うことを決定しました」と述べていますが、NVIDIAに対してどのような是正措置を求めるかは明示していません。

中国当局の発表を受けて、NVIDIAの株価は一時的に約2%下落。NVIDIAは声明を発表し、「あらゆる点で法律を遵守しています。輸出規制が商業市場の競争に与える影響を評価する中で、引き続き関連するすべての政府機関に協力していきます」とコメントしています。

NVIDIAは中国への半導体輸出を巡って、米中間の貿易戦争で板挟み状態となっています。アメリカ政府は国家安全保障上の懸念から、NVIDIAの高性能AIチップ「H100」などの中国への輸出を禁止しています。

アメリカが中国へのAIチップ輸出制限を強化しNVIDIA製チップの輸出が困難に – GIGAZINE


これに対しNVIDIAは、規制に準拠するよう再設計したチップ「H20」を開発。一時はこのH20シリーズも規制対象になるという報道もありましたが、NVIDIAが中国向け売上高の15%をアメリカ政府に納めることで、H20を含む一部チップの販売を再開する合意が結ばれています。

NVIDIAとAMDが中国への半導体輸出売上の15%をアメリカ政府に支払うことで合意 – GIGAZINE


今回の中国当局の動きは、米中間の半導体を巡る緊張関係をさらに高め、今後の通商交渉を複雑にする可能性があると見られています。

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