Google傘下の自動運転開発企業「Waymo」で経験を積んだエンジニアのボリス・ソフマン氏が、建設を自動化するスタートアップ「Bedrock Robotics」を設立したことを発表しました。自動運転の技術を建設機械に応用することを目指しています。
Bedrock Robotics
https://bedrockrobotics.com/news/introducing-bedrock-robotics
Ex-Waymo engineers launch Bedrock Robotics with $80M to automate construction | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/07/16/ex-waymo-engineers-launch-bedrock-robotics-with-80m-to-automate-construction/
ソフマン氏はWaymoの自動運転プログラムを率いていた人物で、主にロボタクシーとロボトラックの訓練に従事していました。こうした自動運転車には、既存のロボティクス工学に機械学習の手法を組み合わせたシステムが採用され、予測不能な都市の道路を安全に走行するためのノウハウを積み重ねていったそうです。
この知見を建設機械に応用するために立ち上げられたのがBedrock Roboticsです。建設機械も、都市を走るロボタクシーと同様、数メートル進むごとに変化する複雑な環境を分析し、正確に走行するという動作が求められるものであり、さらに数トンの鋼鉄などさまざまな資材を正確に運搬する能力も持ち合わせていなければなりません。
こうした動作を実現するため、既存の建設機械にセンサー類やソフトウェアを導入し、自動化を果たすことを目指しているとソフマン氏は語りました。
Waymoで知覚システム責任者を務めたケビン・ピーターソン氏がCTO(最高技術責任者)に、同じくWaymoでシステムおよびプログラムディレクターを務めたアジェイ・グマルラ氏がエンジニアリング担当に、顧客データプラットフォームのTwilio Segmentエンジニアリングディレクターを務めたトム・エライアズ氏がエンジニアリング担当に就任しています。
ソフマン氏は「歴史上、画期的な技術は人類の進歩の新時代を切り拓いてきました。蒸気機関は単に工場を動力化するだけでなく、都市の建設方法、物資の輸送方法、大陸間の接続方法を変革しました。本日、私たちはまた別の転換点に立っています。AIと機械学習の進歩はチャットボットやデジタルインターフェースを革命的に変革しましたが、それらは変革のほんの一部に過ぎません。物理的な産業は世界のGDPの75%を占め、輸送、インフラ、建設などの分野は、同じ機械学習よって変革され始めたばかりです。オンラインだけでなく現実世界において、私たちが建設し創造する方法を変革する巨大な未開拓の機会が存在するのです」と述べ、建設を自動化することの意義をアピールしました。
既にカリフォルニア州やアリゾナ州など4つの地域で自動建設機械が稼働しているとのこと。また、スタートアップ始動に伴い8000万ドル(約11億9000万円)の資金を獲得したことも明らかにされています。
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