ウクライナのハッカーがロシアのドローンメーカーのITインフラを破壊したと主張 – GIGAZINE


ウクライナのサイバー活動集団が、ロシア最大のドローンメーカーであるGaskar IntegrationのITインフラを破壊して工場の操業を事実上停止に追い込んだとTelegram内で公表しました。

Hackers destroyed the IT infrastructure of a Russian UAV manufacturer
https://prm.ua/en/ukrainian-hackers-destroyed-the-it-infrastructure-of-a-russian-drone-manufacturer-what-is-known/


Ukrainian hackers claim to have destroyed servers of Russian drone maker | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/07/15/ukrainian-hackers-claim-to-have-destroyed-servers-of-russian-drone-maker/

攻撃を実行したのはウクライナのサイバー活動集団であるBO TeamとUkrainian Cyber Allianceによる共同グループです。攻撃グループは、Gaskar Integrationのネットワークとサーバーインフラを攻撃し、ロシア製ドローンの製造に関する47TB(テラバイト)を超える技術情報にアクセス。データを盗んでから、46台の仮想サーバーと200台以上のワークステーションを含む250以上のシステムを破壊し、サーバー上にあるデータは10TBのバックアップ資料と共に消去したとのこと。

盗まれた情報にはGaskar Integrationのドローン製造に関する技術文書や従業員の個人情報、さらにはロシアのドローンメーカーと中国の緊密な協力関係を示すデータも含まれていたとのこと。これらのデータはすべてウクライナ国防軍に引き渡されたそうです。


この攻撃により、Gaskar Integrationのイントラネットや生産システム、会計システムが機能停止し、開発センターの業務はマヒ状態に陥ったとのこと。さらにドローン生産工場のすべてのドアが封鎖されてしまったため、従業員は非常口を使わざるを得なくなってしまったと報じられています。

2022年にロシアがウクライナに軍事侵攻を行ってから記事作成時点に至るまで、両国の間で戦争状態が続いています。このロシア・ウクライナ戦争ではドローンが偵察や破壊工作で積極的に運用されており、製造コストに対する破壊力の大きさが注目されています。また、さらに画像認識技術の進歩により、電子信号妨害を受けても作動可能なドローンなども登場しています。

ウクライナの長距離攻撃ドローンまとめ、どういうドローンで実際にロシアを攻撃しているのか? – GIGAZINE


2022年8月にはウクライナ国防軍がセヴァストポリにあるロシアの黒海艦隊本部を攻撃するためにドローンを使用するなど、ウクライナはロシア国内に密輸されたドローンを用いてロシアの長距離爆撃機の相当数を撃破しており、さらに今回のサイバー攻撃によって、ロシアのドローン製造拠点の一つに打撃を与えることに成功したといえます。

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