SamsungがCPU・GPU・NPUを統合した3nmプロセスチップ「Exynos 2500」を発表 – GIGAZINE


3nmプロセス技術を採用し、CPU、NPU、GPUを1つのチップに統合したモバイル向けプロセスチップ「Exynos 2500」が発表されました。デバイスで動作するAIやゲームのグラフィックなどを強化するものになっています。

Exynos 2500 | Mobile Processor | Samsung Semiconductor Global
https://semiconductor.samsung.com/processor/mobile-processor/exynos-2500/

Samsung unveils Exynos 2500 ahead of its Galaxy Z Flip 7 launch
https://9to5google.com/2025/06/23/samsung-unveils-exynos-2500-chipset/

Samsungの新製品発表イベント「Unpacked」の直前に公開されたExynos 2500は、「かつてないAI体験をもたらす」と紹介されるモバイル向けのチップで、パフォーマンスを向上させるCPU、ゲームのグラフィックを向上させるGPU、高度なAI機能を実現するNPUを1つにまとめたものとなります。

Exynos 2500はAI性能を向上させるArmアーキテクチャのCPUコア「Cortex-X925」を採用しています。コアは「大型コア」「中型コア」「小型コア」の3つがあると紹介されていて、それぞれ1+7+2の10コア構成になっているとのこと。大型コアに搭載されたCortex-X925がパフォーマンスに大きく貢献し、ミドルコアがアプリの起動といった一般的な使用用途における消費電力を効果的に削減するそうです。ビッグコアのパフォーマンスは前モデルから15%向上しており、「重いアプリも問題なく動作します。複数のアプリを同時に快適に実行できます」と説明されています。


GPUにはAMDのRDNA 3アーキテクチャを採用した第4世代「Xclipse 950」が採用されています。レンダリング速度が向上したことによりハードウェアアクセラレーションによるレイトレーシングが向上し、よりスムーズで没入感のあるゲーム体験が実現されます。


NPUは最大59兆TOPS(1秒あたり最大59兆回の演算)を実行できる強力なもので、前世代機と比べて39%向上したオンデバイスAIが実現されます。AIベースの画像処理技術も搭載されていて、最大320MPの超高解像度カメラと合わせると8K動画の録画と再生をそれぞれ60fpsと30fpsで実現できるとのこと。画像信号プロセッサがアップグレードされているため、高解像度で鮮やかな画像と動画を撮影できるそうです。さらに、AIで編集・加工時に不要な被写体を簡単に除去したり、背景を拡大したりもできます。


通信面では、3GPP規格に対応した5G NRモデムが搭載されており、シームレスな5G通信が実現されます。このモデムはFrequency Range 1(FR1)で最大9.6Gbps、Frequency Range 2(FR2)で最大12.1Gbpsの下り速度を実現します。これは、既存のモデムと比較して20%以上もスペクトル効率が向上したことを意味するとのことです。さらに、Exynos 2500の内蔵モデムは衛星通信を利用してスマートフォンの電波が届かない地域でも安定した接続を実現する非地上ネットワーク機能を備えているのも特徴です。GNSS、Bluetooth 5.4、Wi-Fi 7にも対応しています。

Exynos 2500は近日発表見込みのスマートフォン「Galaxy Z Flip 7」に搭載されると予想されています。Galaxy Watch 8シリーズなどの登場も期待される「Unpacked」は、2025年7月9日に開催される予定です。

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