Cloudflareのマシュー・プリンスCEOがフランス・カンヌで開催されたイベントに登壇し、「AI生成の要約」によってパブリッシャーが「実存的な危機」に直面していると語りました。
Publishers facing existential threat from AI, Cloudflare CEO says
https://www.axios.com/2025/06/19/ai-search-traffic-publishers
Cloudflare: AI Poses ‘Existential Threat’ as Publisher Traffic Collapses – WinBuzzer
https://winbuzzer.com/2025/06/20/cloudflare-ai-poses-existential-threat-as-publisher-traffic-collapses-xcxwbn/
Cloudflare CEO says people aren’t checking AI chatbots’ source links
https://www.engadget.com/ai/cloudflare-ceo-says-people-arent-checking-ai-chatbots-source-links-120016921.html
Google検索からウェブサイトへの流入トラフィックが2022年から2025年にかけて激減していることを、調査会社・Similar Webが報告しています。
Google検索からニュースサイトへのトラフィックが激減し「AIによる概要」の導入でさらなる危機が訪れるとの指摘 – GIGAZINE
今回、プリンスCEOが明かした内容によると、10年前はGoogleからパブリッシャーに対して「クロールした2ページに対して1人の訪問者が送りこまれる」という割合だったそうですが、半年前には「6ページに1人」に悪化。最新のデータでは「18ページに1人」にまで減少しているとのこと。
まだGoogle検索からの流入はマシなほうで、ChatGPTを展開するOpenAIからパブリッシャーへの流入は、半年前が「250ページに対して1人」で、最新データは「1500ページに1人」。Claudeを展開するAnthropicからパブリッシャーへの流入は半年前が「6000ページに対して1人」、最新データは「6万ページに1人」という状態だそうです。
この数字について、プリンスCEOは「チャットボットが生成した回答にはウェブサイトへのリンクが含まれていると生成AI企業は説明していますが、ユーザーはそんなリンクはクリックせず、AI要約にますます依存する一方です」と語っています。
プリンスCEOは、人々が「ソース」よりも「AI要約」を信頼するようになっていると指摘し、「このことは、将来的には人々は元になったコンテンツを読まず、要約されたコンテンツだけを読むようになることを意味します」と述べました。
このため、Cloudflareでは「クロールさせない」という指示を無視するクローラーの働きを妨害するようなツールの開発に取り組んでいて、2025年4月にはボットのリソースを浪費させるための「AI Labyrinth」をリリースしています。
CloudflareがAIクローラーを無限生成迷路に閉じ込める「AI Labyrinth」を発表 – GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20250324-cloudflare-ai-labyrinth/
なお、Slashdotでは、大規模言語モデルを用いた検索エンジンでビジネスをしていくなら、既存のウェブ広告とは異なる形のビジネスモデルを生み出す必要があるものの、今のところはかなり難しいということが指摘されています。
Publishers Facing Existential Threat From AI, Cloudflare CEO Says – Slashdot
https://slashdot.org/comments.pl?sid=23723089&cid=65462437
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