iOS 19で登場予定の「より会話的な」Siriは開発が遅れている – GIGAZINE


AppleはOpenAIのChatGPTやGoogle Geminiに追いつくことを目指しており、2024年11月にはiOSやmacOSに搭載されるデジタルアシスタント「Siri」の進化版とも呼べる「LLM Siri」の開発を進めていることが報じられました。このLLM Siriには対話を重視した機能が搭載される見込みですが、技術的な課題によりこの機能の開発が遅れていると、Apple関連の情報に詳しいBloombergのマーク・ガーマン記者が報じています。

Apple Siri Compared With Alexa+; M4 MacBook Air and iPad Air 2025 Coming Soon – Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/newsletters/2025-03-02/apple-siri-compared-with-alexa-m4-macbook-air-and-ipad-air-2025-coming-soon-m7rn2k2y

Gurman: ‘More conversational’ Siri upgrade in iOS 19 running behind schedule, more – 9to5Mac
https://9to5mac.com/2025/03/02/gurman-apple-intelligence-delays-siri-ios-19/


AppleがiOS 18の目玉機能として掲げるApple Intelligenceでは、音声認識の向上によりSiriを使った自然な言語のリクエストを処理できるようになったほか、Apple IntelligenceのSiriにはテキスト入力に対応したチャットボット機能も搭載されています。

実際にAppleのAI「Apple Intelligence」を使ってみた海外レビューまとめ – GIGAZINE


さらに、AppleはAI分野での存在感を高めるための取り組みの一環として、対話機能を改善した「LLM Siri」と呼ばれる新しいバージョンのSiriの開発を進めていることが報じられています。LLM Siriはより高度な大規模言語モデル(LLM)を活用し、OpenAIのChatGPTやGoogle Geminiのように、より自然な対話や複雑な要求に対応することを目指しているとのこと。

AppleがChatGPTに対抗できるほど高性能な「LLM Siri」を2026年にリリースすることを考えている – GIGAZINE


ガーマン氏によると、LLM Siriは2025年9月頃リリース予定のiOS 19で登場する見込みですが、LLM Siriに搭載される予定の「より会話的な」機能の開発が遅れているそうです。そのため、Appleでは毎年6月の開発者会議「WWDC」で次期iOSアップデートの発表を行っていますが、LLM Siriに搭載予定の一部の機能が技術的な課題によって遅れているため、これらの機能は2025年6月開催予定のWWDCでは発表されないと予想されています。

一部のAppleのAI部門で働く従業員は「2027年のiOS 20になるまで『より会話的な』機能を搭載したLLM Siriはユーザーに届かないだろう」と予想しています。

また、ガーマン氏は「Appleの内部データでは、現状のApple Intelligenceの利用率は極めて低いと報告されています。現状のApple Intelligenceに搭載されている機能は基本的なものにすぎず、消費者にとって最も役立つものではなく、『簡単に実行できるから』という理由で搭載されているように感じます。そのため、今回のLLM Siriの開発の遅れは、iOS 19にはApple Intelligenceに関する消費者向けの重要な更新が含まれないことを示唆しています」と指摘しました。

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