ゲーマーの間で親しまれている通話チャットアプリのDiscordは運営方針の転換やセキュリティ問題が重なり、不満を募らせたコミュニティやユーザーが他のツールへ移転する動きが出ています。オープンソースで開発される「Strafe」もDiscordの代替を目指すチャットサービスで、ユーザーが独自のサーバーを運用できるセルフホスティング機能を備えており、「プライバシーと自由を尊重する」をモットーとしています。
Strafe – FOSS and Free Speech done right
https://strafe.chat/
StrafeChat/web.strafe.chat
https://github.com/StrafeChat/web.strafe.chat
Strafeの運営は「単に無料で使えるだけでなく、自由に使えるという意味での『Free』」と述べ、以下の4点を特徴として挙げています。
・コミュニティ主導
開発者だけでなくユーザーや外部の開発者からの提案、ソースコードの改善などを受け入れ、コミュニティの意見をサービスの開発に反映することを目指しています。
・セルフホスティング可能
ユーザーは公式サーバーを利用するだけでなく、独自のサーバーにStrafeを導入して運用できます。これにより、サーバーの管理や運用方針を自分たちで決めることが可能です。ユーザーはコミュニティを作成して複数のチャットルームを設けたり、ロールや権限を設定してメンバーを管理したりできます。
・ベンダーロックインなし
Strafeは特定のサービス提供者に依存しなくても済むように、ユーザーが自分のデータをエクスポートしたり、別の環境へ移行したりできることを重視しています。公式サーバーから独自サーバーへの移行も想定されており、サービス提供者の都合によって利用環境が制限されることを防ぎます。また、Markdown形式の文章やコードブロック、ファイル共有にも対応しています。
・透明性の高い開発
Strafeは広告やトラッキング機能を設けず、ユーザーの行動を秘密裏に追跡する機能や外部から不正にアクセスできるバックドアなどを設けないことが約束されています。すべてのソースコードはGitHubで公開されており、ライセンスには「GNU Affero General Public License v3.0(AGPL-3.0)」が採用されています。
Strafeはウェブブラウザから利用できるほか、Windows・macOS・Linux向けのデスクトップアプリも提供されています。デスクトップアプリでは登録したアカウントごとに接続先を複数のStrafeサーバーに切り替えられ、アプリのウィンドウを閉じた状態でも通話やメンションの通知を受け取れるとのこと。また、アップデートの自動適用にも対応しています。
ソーシャルニュースサイトのHacker Newsでは「Discordに似たアプリを作るのは簡単でも、友人全員を移行させることが難しい」「サーバーやチャットの履歴を簡単にインポートできるかどうかが移行の重要な条件になる」という指摘や「iOSで音声・ビデオ通話を利用するにはネイティブアプリが必要」という意見もあります。さらに、Strafeが採用しているとされる「Olm/Megolm」という暗号化方式については「グループチャットのエンドツーエンド暗号化は非常に難しく、暗号アルゴリズムだけでなく参加者の管理や暗号鍵の配布方法も安全性に影響する」と懸念する声もありました。
なお、Strafeの開発者を名乗るbrydencalaway氏は「iOSアプリは開発中」と回答。また、記事作成時点でGitHubにLICENSEファイルが存在していないという指摘については「正式なライセンスはAGPL-3.0で、今後リポジトリにLICENSEファイルを置く予定」とミスを認めています。
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