中国のオープンソースAIに対抗するためReflectionがパラメーター数5010億のオープンモデル「Beam」を発表、GLM 5.2に匹敵し使用する計算量は3~4分の1でAIエージェントタスクではQwen3.8-Maxに匹敵すると主張 – GIGAZINE


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アメリカに拠点を置くAIスタートアップのReflectionが、パラメーター数5010億・アクティブパラメーター数230億のオープンモデル「Beam」を発表しました。

Introducing Beam: Reflection’s 501B open-weight model — Reflection
https://reflection.ai/blog/introducing-beam

Reflection AI unveils its first model, Beam, an open-source answer to Chinese labs | Semafor
https://www.semafor.com/article/10/05/2026/reflection-ai-unveils-an-open-source-answer-to-chinese-labs

Beamは事前学習と強化学習への大規模な投資によって生まれたオープンモデルです。事前学習にはウェブと独自にライセンスを取得したデータセットから集めた、多様で厳選された高品質な23兆8000億トークンを使用。その結果、公開されている同規模のオープンモデルと同等以上の性能を実現することに成功したと、Reflectionは説明しています。

これと同時に、大量の計算資源を必要とする強化学習を極めて大規模に継続するために必要なアルゴリズム・学習環境・インフラを開発。強化学習では、NVIDIA GB 300を1万500基使用して、4週間の学習で1億回を超えるロールアウト(AIモデルが回答や一連の行動を生成する試行)を生成しています。

事前学習と強化学習を組み合わせることで、オープンウェイトモデルとして競争力のある性能と、最先端水準の推論計算効率を実現したとReflectionは主張しています。記事作成時点では、Beamは最終段階のレッドチーミング(攻撃的なテストによる安全性の検証)と評価を受けている最中であるため、モデルは公開されていません。ただし、Reflectionは2026年10月中にBeamのフルウェイトを公開予定と説明しており、以下からウェイティングリストに登録することもできます。

Reflection Playground
https://platform.reflection.ai/login

Beamはコーディングおよびエージェントとしての性能に特に重点を置いてトレーニングされています。Beamは欧米のオープンウェイトモデルの到達水準を押し上げ、コーディングやエージェント型タスクで、GLM 5.2のようなより大規模なオープンモデルに匹敵し、Qwen 3.8-Maxに迫る性能を発揮することが可能。Kimi K3のような最先端のオープンモデルには純粋な能力でまだ及ばないものの、Beamには推論時の効率という強みがあると説明しています。

以下の画像は、BeamとGLM 5.2・Qwen 3.8-Max・Inkling・Nemotron Ultraという各種オープンモデルを、複数のベンチマークで比較した結果をまとめたもの。実施したベンチマークはAIコーディングエージェント向けのベンチマークであるDeepSWE、AIエージェントのターミナル環境での総合的な実務遂行能力を測定するTerminal Bench、検索やコード実行などの外部ツールを一切使わずにAIモデルが持つ本来の知識と純粋な思考力を評価するHLE No Tools、AIコーディングエージェントのリポジトリレベルでの複雑な課題解決能力を測るSWE Bench Pro、AIコーディングエージェントがソフトウェア開発をどれだけ自律的にこなせるかを測定するSWE Bench Verified、研究者レベルの高度な物理学推論能力を測るCritPT AAです。どのベンチマークでも比較対象となったオープンモデルと同等の性能を発揮しています。


さらに、Beam(黒)はコーディングやエージェントとしての高い能力を持っているというだけでなく、非常に効率的な推論能力も兼ね備えています。高度な推論ベンチマークでは、GLM-5.2(オレンジ)に匹敵するスコアを、3分の1から4分の1の推論計算量で実現。Qwen 3.8-Max(紫)のようなパラメータ数が2兆以上のモデル群と比較すると、効率の差はさらに顕著です。


Reflectionは「トークン当たりでより高い知的能力を発揮できるため、Beamは高いモデル能力を低コストで提供することができます。企業のコーディングやエージェント型の業務を支える、強力な実用モデルとなるでしょう」と記しています。

Reflectionのミシャ・ラスキンCEOは、Beamをオープンモデルとしてリリースする理由を「インターネットはオープンなプロトコルで構築されました。最も広く使われるOSもオープンです。サイバーセキュリティの分野が存在するのは、1990年代に強力な暗号化プロトコルがオープンにされたからです。オープンであることは、安全性の向上にもつながります。最高の防御は分散型です。一般に使われるオープンソースソフトウェアは、堅牢で実践テスト済みです。なぜなら、開発者コミュニティによって検査され、パッチが適用されるからです。AIはソフトウェアとは異なりますが、多くの点で似ており、脆弱(ぜいじゃく)性の表面積がはるかに大きいです。小さな安全研究者グループが秘密裏に働くだけでは、すべての潜在的な問題を修復することはできません。AIは科学と技術の両面で基盤となるものです。オープンにすることこそが、最も安全AIの利益を均等に分配する方法なのです。私は開発者や科学者がこのモデルから何らかを構築し、何を学ぶのか楽しみです。BeamがAIを広くアクセス可能で安全で誰にとっても有益なものにするのに小さな役割を果たせることを嬉しく思います」と語りました。


Reflectionの技術スタッフであるZach Wentz氏は、Metaで率いていたよりもはるかに小さなチームと少ない計算リソースでこれほど優れたオープンモデルを構築することに成功したことについて、「研究との深いパートナーシップなしには不可能な実績であり、Reflectionでこのような関係を構築できて本当に幸運だと感じています」と語りました。


別の技術スタッフであるAlex Polozov氏も、「BeamはReflectionの最初のオープンウェイトモデルです。これは、AIで私がこれまで見た中で最も素晴らしいチームのひとつによる、約1年にわたる懸命な努力、独創性、そして仲間意識の結晶です。私は2025年11月にReflectionに参加しましたが、これは事前学習が始まったばかりのタイミングでした。わずか5〜10人のメンバーと少しのコードがあるだけというタイミングでした。まだクローラーも、レジリエントなGPUインフラも、重複除去パイプラインも、自社評価も、十分に大きなMoEすらありませんでした。それらすべてが本格的に始まったのは2026年で、私が経験した中で最も満足度の高いスプリントのひとつでした」と語っています。


Reflectionでデータプラットフォームチームのリーダーとして働いたというJake Nations氏は、「私たちはゼロから始め、このモデルを構築するために必要なすべてのパイプライン、ストレージ、推論、インフラストラクチャ、ツールを構築しました。Beamは23兆8000億トークンでトレーニングされました。私たちが構築したOCRパイプラインが数億のPDFから数兆のトークンを生成したことに最も誇りを持っています」とコメントしています。


オープンモデルを管理・実行するためのオープンソースのランタイムプラットフォームであるOllamaも、Beamの登場を歓迎しています。


なお、Reflectionの創業者が「欧米版DeepSeek」を目指してBeamを開発した裏側を語るインタビュー動画も公開されています。


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